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オークション前日(その一)
オークションの前日になる。
グンマ県庁では県知事が、情報収集に励んでいた。
グンマ以外の四十六都道府県すべてを、調査対象にすることはできない。さすがに数が多すぎる。
そこで対象をしぼっていた。東京、埼玉、栃木、長野、山梨の五つ。
どのくらいの予算を、相手が用意しているのか。事前に知ることができれば、有利に戦うことができるはず。
だが、前回と同様、埼玉は不明だ。
さらに、東京も不明である。
どちらも強豪。無視していい存在ではない。
東京と埼玉で活動中の諜報部隊に対して、グンマ県知事は指示を飛ばす。
「オークションの開始直前まで、情報収集を続けてくれ」
その上で、栃木、長野、山梨に派遣していた諜報部隊を二分して、東京と埼玉に向かわせる。
「なお、明日のオークションでは、『ドルドル』という単位を使用するそうです」
秘書が説明してくる。『フロンティア・オークション』では、「円」や「ポンド」ではなく、架空の貨幣単位を用いるのだ。
グンマの予算は現在、『7000万ドルドル』。
前回の反省を踏まえて、さらに金額を積み上げていた。
(この金額で足りてくれればいいけど・・・・・・)
グンマ県知事は不安だ。




