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夏が来て、パパとママと遊びに出かける ⑦

 お姉さんを見送った後は、そのまま調味料や料理の材料などを買ったり、このあたりで食べられる料理について纏められている本を購入したりした。

 その後はお姉さんに遭遇することはなかった。馬車に乗って帰ると言っていたから、もうこの街から去ったのだろう。

 もっとお喋りしたかった気もするけれど、仕方がないね。そういえば名前も聞いていないななんて思いながら宿へと戻った。

 宿に戻ったらもうパパとママも戻ってきていた。



「パパ、ママ、二人でのお出かけどうだった?」



 わたしがそう問いかけたら、「普通」というパパの言葉と「楽しかったわ」というママの嬉しそうな声が同時に聞こえてきた。

 パパにとってはなんてことないことだったのかな。でも嫌なことだったら、パパってもっと違う反応を見せると思うから、楽しんでいたのではないかな? 私はそんなことを考えた。逆にママは何だかんだ分かりやすいよね。



 何だかんだ二人がとても仲良しみたいで、わたしは凄く嬉しい!! このままもっと仲良くなってイチャイチャしてくれたらいいのになんてちょっとした願望が芽生える。

 もちろん、焦りは禁物だけど!!

 変に拗れることのないようにした方がずっといいもん。




「楽しかったならよかった!! わたしはこれからキッチンを借りて料理するから楽しみに待っててね。上手く出来なかったらごめんね」



 先に予防線は張っておく。初めて作る料理だから、失敗する可能性もあるもん!! 

 わたしの言葉を聞いて、パパとママは笑いながら頷いてくれる。多分、わたしが失敗してもパパとママは全部食べてくれる気はする。ただわたしは美味しいものをパパとママに食べさせてあげたいっていうのが本音だ。

 そういうわけで頑張るぞーとわたしは一人で気合を入れた。



 ママから「私も一緒に手伝いたいわ」などと言われたが、今回は断った。だって、わたしはパパとママに振る舞いたいんだもん。

 それなのにママが一緒に料理を作ったら意味がない。わたしが断ったらママにしゅんとした表情はされてしまった。でも仕方ないよね。

 そういうわけでわたしはパパとママを部屋に置いて、キッチンへと向かった。それからスペースを借りて早速料理をはじめる。




 作るのはね、教えてもらった魚料理を作る。ピリ辛ソースも一緒に準備している。それだけじゃなくて、料理の本に乗っていたサラダとか、スープとかの準備も進めることにする。






「ふんふ~」





 鼻歌を歌おうとして、口を閉じた。普段は屋敷で幾ら鼻歌を歌っても問題はない。パパとママや契約しているユキアたちぐらいしかわたしの歌を聞く人はいない。

 だけれどもここには初対面の人達しかいないから、流石に恥ずかしいよ! ただわたしが鼻歌を歌いかけていたことには気づかれて微笑ましいものを見る目で見られてしまったけれど。





「歌ってもいいんだぞ?」


 そう言われたけれど我慢する。




 鼻歌って、人に聞かれると少しだけ気まずい気持ちになる。わたしのことを好きでいてくれる人のまえならいいかもしれないけれど、そうじゃない人だと鼻歌なんて聞きたくない! って思うだろうしね。

 わたしは人の鼻歌を聞くことに不快な気持ちになったりはしないけれど、パパとかだと多分嫌がる。わたしの鼻歌は穏やかな表情で聞いてくれる。でもそうじゃなかったら、嫌がるだろうし。

 そう言う人のこともちゃんと考えた方がいいなってわたしはそう思っているの!

 だからわたしはちゃんと嫌がる人の事も考えて自重しているの! 鼻歌を歌わないでいても特に問題ないしね。





 そういうわけでわたしはせっせと自重しつつ、料理を準備する。

 それにしても料理って、ある意味魔法みたいだよね。様々な食材を使って、その結果別の何かが出来上がるって楽しい。わたしはワクワクした気持ちにいつもなる。




 それにね、わたしが料理を作って、振る舞うと美味しいって笑ってくれるからそれが凄く嬉しいんだ。

 だから料理を作るのも大好きだし、もっと色んなものが作れるようになりたいなって思う。

 ちなみにだけど、スープは失敗した。調味料を入れる分量を間違ってしまって、かなり濃い味になった。想定していたものとはかなり違う。




 どうしたものかと悩んでいたら、宿の料理人がスープの味を調整してくれた。料理人って凄いね。

 なんていうかさ、わたし一人だったらどうしようもなくて、ただ失敗したって結果だけが残ることになる。でもこうして手助けしてもらえたからこそ、美味しい料理が出来上がるんだよね。




 うん、凄い。

 わたしは料理人って職業が本当に素晴らしいなってそんな気持ち!!

 わたしは料理を仕事にはする気はないけれど、料理人達のように上手く料理を作れるようになれたらとても嬉しいなとかそんなことを考えた。



 

 他の料理は上手く出来上がったよ。流石、わたしって自分を褒めたくなった。

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