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本を読みながら、学園生活に思いをはせる ①

 王都から帰宅し、普段通りの日々を送っている。屋敷に戻ると、本当に一年も経たないうちに学園生活が始まるのだなと凄く不思議な気持ちだ。



《僕はどんな使い魔が居るかとかも楽しみ》

「そうだね。わたしも楽しみ。他の生徒達の使い魔とも仲良くなれたら嬉しいな。わたしは平民だから、貴族の使い魔に触ったりは出来ないかもだけど」



 でも種族によってはどのくらいもふもふかとか違うよね。色んな使い魔に触ってみたい欲求はあるけれど勝手に触るわけにもいかないしなぁ。というか、わたしの通う予定の学園は基本的に人間ばかりが通うみたいだけど、他の種族も少なくはあるがいるらしい。どういう人がいるのだろうかと考えるだけで楽しみだよね。



 他の人の使い魔も気になるなぁ。仲良くなったら触らせてくれるかな? でもわたしが誰かの使い魔を触らせてもらうなら、わたしも触らせなければならないよね。




「ねぇねぇ、ユキア。学園に通って、わたしにお友達が出来たらその子に撫でられたりするのは嫌?」

《ん? 別にいいよ? 嫌なことをしないなら全然》

「なら良かったー。わたしね、学園に入学したらお友達の使い魔触らせてもらいたいなって思って。そうなったらわたしも使い魔を触っていいよって言わないと不平等な感じするでしょ?」

《なるほど、ならいいよ! それにしてもベルレナは使い魔とか好きだよね》

「うん、だって可愛いもん」



 可愛いなってそう思うから、撫でさせてもらえるなら撫でたい。あと契約者と使い魔の関係性って人それぞれ違うだろう。信頼し合って仲睦まじい様子だったら幾らでも眺めていたいと思う。だって幸せなことだもんね。ただ……無理やり従えているとかだと見たくないなとは正直言って思うけれど。




「君たちは能天気だな。人がそれだけ多いということは、ややこしいことも起こりうるだろう」


 わたしとユキアの話を聞いていたシミーレは呆れた様子でそう言った。




 わたしとユキアが全く以って学園生活を心配していない様子に、危機感でも覚えたのかもしれない。





「そうかもしれないけれど、どうにでもするから大丈夫なの! 学園にはニコラドさんのお弟子さんも居るし、何かあったらパパとママに助けてもらうから」



 もちろん、出来る限りわたしは自分の手でどうにか出来るようにはするよ! だってわたしはいつまでも子供じゃないもん。パパとママはわたしが頼ったら幾らでも助けてくれるだろうけれど、それよりもわたしが自分の手で解決して褒めてもらえる方がずっと嬉しい!





「あ、そういえばね、ニコラドさんから学園生活の参考にって本もらったの!!」



 わたしはそう言って、ユキアとシミーレに本を見せる。わたしがね、学園生活送ったことないからどんな感じか分からないなーって言っていたらニコラドさんが本をくれたの。



 ニコラドさんがくれた本はね、元学生が描いた学園生活の小説フィクションと学園での暮らしを分かりやすく描いた記録の本と、学園長の書いたであろう本だ。この学園長って、ニコラドさんの弟子だよね? 



《読んだら学園生活が分かるんだね。僕も読もうかなぁ》

「私は興味が無いから、別のところ行ってくる」



 ユキアは興味津々だけれども、シミーレはニコラドさんがくれた本に興味がないみたい。まぁ、それなら無理強いする必要もないよね。



 そういうわけでわたしは本を読む。

 学園生活を描いた小説、凄く文章が上手! 実在しない人のことを描いているのだろうけれど、本当に存在しているみたいな感覚。

 モデルでもいるのならば会ってみたいなぁ。だってこんなに生き生きとしていて、素敵な人なんだもん。


 この小説、1巻なんだよね。続きはニコラドさんにもらってないから、はまったら買いにいってみよう。

 わたしは夢中になって本を読む。学園に入学してどんなふうにお友達を作ったかとか、どんな問題が起きたかとかも読んでいて楽しい。




 主人公はね、平民の男の子。入学した後に色んな人を助けたりしていたみたい。それで平民だけど貴族の子とも仲良くなっていたんだって。

 あくまで小説の内容だから、モデルが居たとしてもどこまで本当の話かとかは分からないけれど結構具体的な内容だった。




 貴族の男の子がね、「身分差があれど、友人だ」と認めているシーンとか凄く良かったね。あともちろん、同じ平民の子達とも仲良くしていた。フィクションだったとしても、平民出身なのに貴族とだけ仲良くしているというのも色々と問題が起きそうなことだよね。なんか権力者とだけ仲よくしようとしているみたいに勘違いされそうな気はする。

 わたしは魔導師の娘だから、正直言って貴族とか平民とか特に気にならない生活をしている。どこかの国に所属しているわけでもなく、例えば王族や貴族に目をつけられたとしてもどうにでもなる。ただそれはわたしがパパたちの娘だからであって、普通の平民だとまず無理なことだってのは分かる。



 そう考えるとわたしって、身分的には平民だけど……彼らからしても異質なものって思われたりしちゃうのかな。


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― 新着の感想 ―
悪役令嬢が居るってことはヒロインも居るわけで その子は果たしてイケメン以外と仲良くするタイプかどうか
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