アリエッタ 中央の計画
私はお母様と一緒にお父様の元に向かいました。
「お母様、お疲れ様でした」
「軽い運動をしたかっただけよ」
「伯爵を殆ど1人で粛正してくるとは思わなかったがな」
本当にそうよ。
ちょとそれおかしくないですか?
私のお母様おかし…。
とても綺麗なお母様です。
何故か寒気がしたので思考を停止します。
私の危機管理能力も高まって来ましたね。
「子爵の文官はどうしますか?」
「アリーに選別してもらった後、孤児院で教育ね」
「それが一番だな。変な事を考えているかもしれない」
それが一番安心ですね。
貴族の元で働いていた人は信用出来ません。
「孤児院にいる男爵家の文官を各領に派遣させて下さい。民の状況把握がしたいのです」
「そうね。中央に建物を作っても民がいなかったら意味無いもの」
「分かった。基本的にはそれぞれの領に派遣しよう」
一番重要な物があります。
「中央に建てて欲しい建物のリストと配置を紙にしました。お父様お願いしますね」
「ほう。邸宅はアリー達が住む場所として、孤児院に老人院に学園の場所が広いな。文官等と訓練所、それぞれの部屋…、多過ぎる。あとは建築専門に任せよう」
「アリーが住む邸宅は私達が行く事も想定しているの?」
「もちろん想定しています。少し豪華になってしまいますが仕方がありません。お城よりは縮小しますし貴族から没収したお金もあります。領民は貴族がいなくなっただけで生活が楽になるはずです。あとは私達が考えた案で住居を移動してもらえるかですが、移動後、生活がさらに良くなるのですから大丈夫でしょう。そして子供達はなるべく多く学園で勉強してもらいます。そこから先は民が発展させていく仕組みを作ります。私達はあくまでも管理だけです」
「ここから先、焦る事は無いわ。敵もいないし敵意を持つ人が出て来ても、あなた達2人なら大丈夫でしょう。私はゆっくり休ませてもらうわ。私の故郷の一族を中央の諜報部で働かせてあげて。私の願いはそれだけよ」
「俺は城に残って皆をまとめるのか。ゆっくり人を移動させないと混乱が起こるから仕方が無いが、俺じゃないと駄目なのだろうな。国王だし」
お母様の願いは一族を諜報部にする事ですか。
独自の情報網は欲しいですから問題無いですね。
お父様が1人お城に残る事になっていますね。
お母様が説教した可能性が高いです。
お母様は一緒について来るでしょう。
「では文官の選別を行いたいのですが」
「ええ。広間に集めているわ。行きましょう」
お城でする最後の選別ですね。
210人いる様です。
近衛騎士と衛兵300人もいます。
それにお母様がいるので大丈夫でしょう。
お母様の近くが一番安全な気がします。
「皆様に質問します。王家に恨みがある人、孤児を奴隷だと思い差別している人、平民を差別している人、貴族に従いたい人、誰かの暗殺を考えている人、座って下さい」
エリーが爆弾で狙われた話を聞きました。
文官に混じって一族の者がいるかもしれないと思いました。
やはり、暗殺に過剰に反応した人が10人います。
「お母様、私が指した人を掃除して下さい」
「あら。母親に掃除を頼むなんて仕方が無い子ね」
10人を指すだけで、その人達は倒れて行きます。
「心配しないで下さい。その人達は暗殺を考えていた人達です」
「まあ!危険な人がいるものね」
お母様の反応が白々しいですが何も考えません。
無です。
何かを考えると危険です。
やはり平民や孤児の差別をしている人が半分以上います。
「衛兵の方、私の指示通りに左右に分けて下さい」
「かしこまりました」
指示を出し150人と50人に別れました。
「お母様。多いですが、今回はどうしますか?」
「そうね。私の趣味に付き合ってもらおうかしら?」
机と椅子ですか?
それとも手術ですか?
趣味が自らの手による拷問じゃないのですか?
あら、嫌だわ。
お母様がこちらを見詰めています。
感情に全く動きが無いのが怖いです。
私は無になります。
お母様の事を詮索してはいけません。
衛兵にお願いして牢に入れてもらいます。
「左の人を牢に入れて下さい。右の人は孤児院で勉強した後、また文官として働いて頂きます」
「やはり多いな。王都の民も、領民や孤児の差別が酷いと聞く。暫くは一緒に暮らせないだろう」
「王都は過去の都になります。そのうち引っ越しを願い出て来る人がいるかもしれませんが適性を見て判断します。最低でも私とエリーがいる間に争いはごめんです」
「そうね。争いを確実に無くす方法は無いですから。あなた達の時代だけでも争いの無い国にしなければいけませんよ」
そうです。
私とエリーが生きている間に争いはさせません。
事前に摘み取らせて頂きます。
あと1年で引っ越しになりそうですが、中央が本格的に動き出すのは5年か10年先ですね。
実に楽しみな未来です。
アリーとエリーと諜報部がいれば争いの計画は難しいです。




