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乞食姫と呼ばれた王女  作者: 大介
第1章 孤児院の改革

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閑話 エリエッタ 閻魔大王様

私はアリー王女様の友達としてお城に連れて来られました。


名前も年齢も王女様に頂いたのです。

本当に嬉しかったです。


王女様を見ると眩しくて仕方が無いのです。

輝いて見えるのです。


王女様の希望により一緒に学園に通う事になりました。

王族と貴族が通う学園だそうです。


12歳から15歳までの4年間ですが、王女様の横に孤児がいたらどんな目に遭うでしょうか。

少し不安ですが、今までの孤児院の事を考えれば何て事は無いでしょう。


学園に通うまで2年あり、私に詰め込み教育が施される事になりました。

王女様の侍女見習いとして入学にする予定です。


正直きつ過ぎます。


何も知らない孤児が王女様と一緒に学園に通っても問題の無いレベルまで教育を施される。

突然の王女様の我儘とはいえ、国王様に溺愛されているので大人達も全力です。


死ぬと天国や地獄に行くと聞きますが、生きている私は地獄を見つけてしまいました。

ここが地獄だったのです。


笑顔のアリー王女様が閻魔大王様です。


お城にいると偶に嫌な気持ちになる事があります。

孤児だと馬鹿にしたり見下していたりする人がいるのかもしれません。


しかし、嫌な気持ちになると、原因と思われる人が直ぐにいなくなるのです。

閻魔大王様は全てを見ているかもしれないと思いました。


お城に来て1年以上経った頃、王女様に孤児院に一緒に行かないか誘われました。

孤児院の状況が気になっていた事もあり、連れて行ってもらう事にしました。


全身筋肉痛で休みたいですが孤児院の興味に負けました。


馬車から下りた私は暫く声が出せませんでした。

凄すぎるのです。


ここまで変化しているとは思いませんでした。

立派な邸宅の様です。


中に入ると、とても綺麗で子供達も大人達も勉強していたり笑顔で会話していたりします。

孤児院をこれ程の環境にして下さったのですか。

閻魔大王様の力の凄さに圧倒されます。


寝る場所も男女で別れています。

1階が男性で、2階が女性と8歳までの子供です。


王女様が好きにしてても良いと言うので、顔見知りの子を探しました。

「お久しぶりですね。元気にしていますか?」

「えっと、今はエリエッタだよね。私もベティーナって名前を付けてもらったんだ」


とても嬉しそうです。

名前を付けてもらった嬉しさは分かります。


さらに私は名前を付けている人を知っています。

何と王妃様が名前が無い孤児の、名前を考えているのです。


勿論極秘なのですが凄い事です。

名前を誇るのではなく自分の努力を誇って欲しい為、秘密の様です。


「良い名前を付けてもらったね。勉強や食事はどうなの?」

「凄いよ。まず、基礎の勉強をして文字が書けて計算が出来るようになった後に希望を聞かれるんだ。何になりたいか聞かれるんだよ?私は王女様の侍女になりたいって言ったら、侍女に必要な勉強に変わったんだ。孤児が王女様の侍女を目指せるんだよ!夢みたい。それに食事は毎日お腹いっぱい食べられるし、不審者がいないか常に騎士の人が見守ってくれているんだ。もう別世界だよ。もしかしたらエリエッタの侍女になるかもしれないね」


私はベティーナがとても輝いている様に見えます。

周りの子達もです。


皆が夢に向かって頑張っています。

あの頃とは違うのですね。


「凄い目標だね。私も勉強頑張っているから勝負だね!」

「うん。どっちが先に目標にたどり着けるか勝負だよ!」


「王女様がお城に戻るみたい。また今度いっぱいお話ししましょう」

「そうだね。孤児院の自慢がいっぱいあるからね」


私は馬車の中でベティーナや孤児院の事を考えていました。

目の前に座っている王女様は、とても凄い事をしてくれているのです。

私もあそこで勉強で…。


ああ、閻魔大王様が満面の笑みで私を見ました。

「エリーの教師はヒルデです。これは決定事項です!」

「ですよね…。分かっていました」


絶対に心の中をのぞかれています。

確信しました。


お城で勉強をしている毎日の中、ヒルデがとんでもない事を言い出しました。

「エリエッタ様、国王様と王妃様と王女様とのお茶会が予定されています。勉強を頑張りましょう」

「な、何て事ですか。国で偉い人が上から3人いるお茶会に私が参加するのですか?」


「そうです、やる気が出ますよね?勉強頑張りましょう」

「はい。頑張ります…」


ああ、閻魔大王様が笑顔で手を振っています。

地獄に落とすだけでは足りないのですね。


地獄にもさらに下があるのですね。

私は筋肉痛の腕を頑張って持ち上げて手を振ります。


閻魔大王様、本当に、本当に凄すぎますから手加減を覚えて下さい。

アリーはエリーの環境を整える事を日課にしています。

エリーに対して少しでも不快な感情をした人は消えます。

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