胡蝶の夢
「うおっ!」
パッと目が覚めた
目覚めは最悪…
とんでもない夢でも見ていたのだろうか
何だかすごく悲しいことがあったようなそんな気がする
ふぅ…ため息がこぼれる
気分も落ち込んでいる
「顔でも洗いに行くか…」
トントン…
階段を降り、洗面所へ向かう
自分の寝起きの顔を見ると
「あれ?」
ポロポロと涙がこぼれている
涙は止まらない…
拭っても拭っても溢れてくる
「どうなってんだよ…何で涙が出てくんだよ…ちくしょう…」
やっと、涙が止まった
どうなってんだ一体…
なんだか食欲も無い
「とりあえず学校に行くか」
フラフラと玄関に向かい靴を履く
「朝ご飯は~?」
「いらねぇ…」
そして、そのまま玄関を出た
玄関にはいつもの通り、明石が居る
「おはようございます♡」
「あぁおはよう」
「あれ?」
どうやら俺が泣いていたことに気づいたようだ
「ほら、さっさと行こうぜ」
強引に話を切り上げて学校へ向かう
「そういえば浩太くん、昨日はどうしたんですか?」
「昨日?昨日はすぐ帰ったぞ」
「え?昨日は誰かと待ち合わせがあるからみたいな事言ってたじゃないですか」
「お前は何を言ってるんだ。俺に待ち合わせする人が居るわけないだろう」
「そうですか…」
そのまま学校へ向かう
学校には神原と向坂が居た
「おはよう」
「おはようクズ」
1人だけ当たりが強い…
因みに向坂と神原にも昨日の事を聞かれたが何を言ってるのか全く分からない…
全然記憶に無いんだが…
そして、授業が始まり
あっという間に放課後になった
「今日はどうする?」
「遊びかぁ…」
「俺はパスな」
「浩太またパスかい?僕の努力を忘れないで欲しいな」
「俺が何をしてもらったって?」
「だから君のデートのお手伝いしてあげたじゃないか」
「すまん、全く記憶にない」
「そっか…無かったことにするつもりなんだね…」
さあ帰ろう
さっさと荷物を片付けて教室を出た
「今日は真っ直ぐ帰ろう」
フラフラと定まらない足付きのまま
帰路へ向かう
しばらく普通に帰っていると
「あれ?ここは、どこだ?」
知らない住宅街にたどり着いた
近くに公園を発見し
「ちょっと休んでいくか…」
ベンチに座ると突然頭痛に襲われた
「ぐっ…!ぐあああ…!」
頭を万力で挟まれているような凄まじい痛み
「これは…なんだ…」
頭痛の中、ある風景が頭の中に浮かんできた。
自分が居て、隣に誰かが居る
顔は見事にぼやけていて、全く顔が分からない
「この風景は、この公園か…」
この公園に来た覚えは無いのだが…
すると、急激に頭痛がヒドくなってきた。
「ぐああああああ!!」
そのまま俺の意識は途切れた




