第1話 失われた記憶
教室で授業を受ける学生のエレナ。
「最近変な事に気がついた。
自分のスマホに、記憶のない着信履歴がある事だ。
日時を見るも、その時間は寝ていたと思うので記憶がない。
気がつけば、発信履歴もある。同じ番号だ。
メールも送受信しているようだ。
だが、それらの記憶もないし、メールの内容も意味不明の記号や番号の羅列だけだ。
まるで暗号コード?みたいな。」
ぼうっとしているエレナに親友が声をかけてくる。
「聞いてる?」
隣の席の親友に声をかけられて、我に戻るエレナ。
「えっ?」
声を抑えて隣の席のエレナに話しかける親友。
「最近ぼーっっとしてるよ。大丈夫?」
気がつけば、今は授業中であった。
焦るエレナ。
「あっ、ごめん! つい考え事をしちゃって。」
二人のひそひそ話に気づいて注意する先生。
「そこ、うるさい。」
あわてる親友。
「あっ、すみませーん!
ほら、あんたもあやまって!」
エレナの頭をつかみ、無理矢理頭を下げさせる親友。
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放課後の階段。
暖かい夕陽の光が差し込む校舎内の階段。
エレナの事を心配した親友が話しかける。
「最近、あなたホントになんか変だよ、大丈夫。」
その言葉に不安そうに答えるエレナ。
「大丈夫、かなあ。」
自分の記憶にない着信やメールに不安そうな表情を浮かべるエレナ。
親友が心配そうに話しかける。
「あなた最近、SNSで変なサイトばっかり見てるんでしょ?
都市伝説、とか、検索してはいけないワードとか。」
その表情と話題の内容に一瞬吹き出しそうになるエレナ。
「あなたと一緒にしないでよ。私、そう言うの興味ないし。」
でも親友はへこたれない。
「最近さあ、あちこちで変な出来事多いからねえ。説明の出来ない事件も多いし。」
その言葉に返す言葉を探すエレナ。
「......。」
その表情により一層心配する親友。
「最近ホントに変だよ、大丈夫?」
「大丈夫。」
「悩み事があるなら、この親友の私にちゃんと打ち明けなさいよ。」
胸を叩いて心配してくれる親友にちょっと嬉しくなるエレナ。
その時、親友のスマホに着信が入る。
「あっ、私、いかなきゃ。」
「変わり身、早いわね。」
「じゃね、エレナ。元気出して。」
「うん。...ところで、バイト? それとも〜?」
「じゃあねーっ!」
速攻早足で消え失せる親友。
あきれるエレナ。
気がつくと、自分のスマホにも着信がある事にきがつく。
「あれ? いつの間に着信あったのかな? 何か親友のスマホと、同時ぐらいにあったのかなあ。」
スマホを開くエレナ。
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声がする。
親友の声だ。
「おはよう!」
気がつくと教室内にいた。
しかも朝日が強く教室内差し込んでいる。
窓が眩しい。
スマホを手に取り、席に着いているエレナ。
「あれ?」
周りを見回すと、いつもの教室。
どうやら朝の始業時間前のようである。
親友がにこやかに話しかけてくる。
「おはよう! エレナ、どうしたの?」
「あれ? 何で、私、教室内にいるんだろう。ついさっきまで……。」
「えー? 大丈夫?」
親友がエレナの顔を覗き込んでくる。
その表情は純粋無垢のように見える。
「いや、さあ。さっき別れなかったっけ? バイトだかデートだかで、
さっきそこの階段で、別れなかった…..?」
エレナの不安を消し去るかのような勢いで親友が口を開く。
「なにバカな事言ってるのよ! それは昨日! 昨日の夕方の事でしょう!
寝ぼけてんじゃないの? ホントに大丈夫?」
真面目にエレナの事を心配してくれているような親友の表情。
エレナは戸惑う。
「でも!......」
チャイムが鳴り、先生が入ってくる。
それを見て席に着く親友。
あわてて授業の準備をするエレナ。
ふと気づくエレナ。
自分の腕に包帯が巻かれている。
「......あれ? 何で? 私、いつケガしたの……?」




