第99話 シーズン3は100話ジャストから始めたいので急遽話数調整するためと、キャラクターの扱い方思い出すために書いた短編集
ワノ「いらっしゃいませ! 満月家の七女、ワノっス!」
ネロア「今宵もいい月だ……陸女、ネロアだ」
イバラ「……はちじょの、イバラ」
トツカ「そして九女のトツカ。以後よろしく」
ワノ「えー、今回はサブタイトルの通りシーズン3の準備として、『六人の娘が異世界から帰ってくるだけの話』と、満月姉妹の魅力をたっぷり味わえる短編集をお送りします……するっス!」
ネロア「言うまでもなく、総話享楽属性最高レベル! シーズンIIIの追憶・対策にも最適だ!」
イバラ「……ただし、わたしたちのでばんは、ここまで……」
ネロア「!? 本当ですか、イバラさん!?」
ワノ「……なんでや?」
トツカ「俺たち四人はシーズン3から本格登場させたいから、まだシーズン2の範疇にあるこの回は出さないんだと。ついでに言うと、今回の話は、修学旅行以前のどっかの時系列の話だ」
ワノ「……チッ、へらこいキャラマネジメント。くぅ〜、無駄なはりきりして疲れたっス」
ネロア「と、とにかく……読者の皆様、今回の話、ぜひぜひお楽しみください!」
ワノ・イバラ・トツカ「「「おたのしみくださーい」」っス」
【目次】
・1.コーリンと傭兵
・2.マジナ、ケチャップにハマる
・3.満月サバキ電車内着席事件
・4.ユノス、コラボカフェに行く
・5.ルシェヌvsちっちゃいブロック
・6.ピコリ、気になる
【1.コーリンと傭兵】
ある日の夜、満月家はリビングに集って、芸能人が集まるトーク番組を見ていた。
趣味趣向がバラバラな満月家にしては珍しく、今日はチャンネル決めでモメなかった。
単純に今日の番組が小粒で、見るものがこれしかなかったからだ。
ただ、あくまで『見る』で、『観る』ではない――七人は各々スマホ片手にして、視線を二つの画面に行ったり来たりさせていた。
七人の中で比較的意識をテレビに向けていたチヨはつぶやく。
「面白い話が出来る人っていいよね。それだけで感受性豊かなのとかセンスいいのとかわかるし。でもって好感度上がるし」
「要するに、モテるってことか……」
その自分のつぶやきをトリガーとして、コーリンはふと思い立つ。
「あ、そうだみんな、オレ、今からとっておきの面白い話をしたいんだけど、聞いてくれないか?」
「騎人バスターの一話をまるまる語るのはやめてね、コーリンお姉ちゃん。ボクそういうの興味ないから」
「んなわけあるかユノス。そんだったら今すぐ録画してたヤツをそのまま見せるぞ……んまぁ、騎人バスターが関係してるといえばそうなんだがな」
*
前の日曜日、オレは無性に騎人バスターの特集雑誌が欲しくなって、電車に揺られて街中の本屋に行った。
そしたら入り口近くに十数個椅子があって、その前でコンガリ肌焼けしてる太めのおっさんが話してたんだ。
おっさんと進行役の側の看板には『元傭兵(名前忘れた)のトークショー』って書いてあった。
そこの本屋は特撮とか、軍事兵器ものとか、まとめて『サブカル系』の本をメインで扱ってるとこらしいから、そういう人向けのイベントで元傭兵を呼んだんだと。
戦に興味はあるが、戦車だ戦闘機だ戦艦だーとか、ややこしい名前と形した兵器がバンバン出る今の戦争には興味ない。
オレはそいつをスルーして、お目当ての雑誌のある棚に行こうとした……が、その時、足が疲れてた。
だからオレは、椅子に座りたいって理由だけで元傭兵の話を聞くことにしたんだ。
「傭兵さんか。そういえば最近プチ流行ってるね、傭兵さんの漫画。ボクもちょくちょく研究材料にしてる」
「元傭兵か。それは昨今にしては珍しいし興味深いな」
「今からコーリンが話すのって、その元傭兵の体験談? あんまりエグいのはやめてよ……就寝前にブルーになりたくないから」
「いやいやエグくはないぞ母さん。あと、その元傭兵の話、サバキが思ってるよりゼンッゼン興味深くなかったからな!」
*
つーのもその元傭兵、あんま傭兵の話しないで、自分の話ばっかりするんだよ。
高校はサッカー部で地区大会突破したー、とか、居酒屋でバイトリーダーしてたー、とか。
てっきりもう戦争のくだり終わったのかなーって思ったんだが、看板で開始時間確認したら、まだ開始十分しか経ってなかった。
じゃあまだだろうと思って、いい話なんだろうけど場違いな話をタラタラ聞くこと二十分。ようやく話題が戦争になった。
するとまず奴は『兵士さんって本当に食欲半端なくて、厨房が大忙しなんですよ』って言った。
そん時にオレは、前の話とかをつなぎ合わせて、奴の正体に気づいた――こいつ、料理メインで軍に雇われた奴だ――って。
*
「言ってたんだよあの元傭兵、『海外に修行しに行った』とか、料理人っぽいことをな」
「それって経歴詐称じゃん!?」
「そうでもないんだなそれが。一応軍にスカウトされたからって言ってたし、訓練も受けたらしいから傭兵なんだろ多分。ただやることがもっぱら料理なんだから、堂々と傭兵名乗るの違うだろうな」
元傭兵の正体に気づいた後、オレはまぁ、一応は軍にいたんだから、戦争の話するだろ、それ少し聞いたら帰ろって思ってまだ席にい続けたんだが……もうずっと料理の話しかしないんだよ! 戦争のヤバさとかまったくしないんだよ!
オレはもう無駄な時間を過ごしたくなかったから、途中で抜け出して、目的の雑誌を買って帰った。
レジ並んでた最中にも元傭兵の話を盗み聞きしてたが、『そっから二年後に中華料理屋オープンして〜』とか話してた。もうそいつ傭兵の話する気無かっただろ。
そんでオレは昼飯に中華レストランで餃子定食食って、腹一杯かつ腹ムカムカさせて帰ったってわけだ。
「姉御、最後、その元傭兵に引っ張られてるよね?」
「仕方ないだろマジナ。あの元傭兵、戦争の話はしないんだが、メシの話は食欲そそるぐらいクソうまいんだ……じゃあもう料理人として来いよお前!」
コーリンの話を一通り聞き入れ、ピコリはうんうんうなづく。
「わかるわそれ。ウチもそういうタイプの人よく見る。特定のジャンルの人たちが集まるトーク番組とかで、無理くりそれっぽい風の体して来て、結果スベる人。そういうガワだけで押し切ろうとする人本当イヤ」
「わかってんなー、ピコリ。同感だわ、オレもそういうの嫌だわ、さっきの元傭兵とか、この本とか」
コーリンは、表紙にデカデカと騎人バスターの写真が印刷されている雑誌を、ソファーの下から取り出す。
「あの日買った雑誌だ。騎人バスターのページが十三ページくらいしかなくて、あと残りは見たことないアニメと、聞いたことない声優の話ばっかだったんだよ……全く、表紙に騙されたぞ!」
「いやそれはコーリンのリサーチ不足だと思う」
チヨからのストレートな指摘を受けたコーリンは『冗談だよ冗談』と言う代わりに、何一つ興味のない声優のインタビューを無理して読み始めた。
【完】
【2.マジナ、ケチャップにハマる】
とある日の早朝。チヨと、朝練のあるコーリンとマジナは、朝食のフレンチトーストを食べる。
「おーっと、その前にマイブームのあれを……」
マジナは冷蔵庫からケチャップを持ってくる。
――パカッ、ドロォルルルウゥゥゥゥバァッ!!!
フレンチトーストの一面にケチャップをかける。
「お、今日もぶっかけやがったなマジナ!」
「ここ数週間ずっとそうしてるよね、マジナ。もう、せっかく絶妙な甘さ加減で作ったのにー」
「えへへ、悪かったねぇ」
ここ数週間、マジナはケチャップにハマっている。
前にコンビニのナポリタンを食べたのがきっかけだとか。
それで最近のマジナは、毎食何かしらにケチャップをかけているのだ。
昼休みだって、その例外ではない。
「はむっ、はむっ」
いつも通りユノスは、机で一人、昼食のストロベリーチョコドーナツを食べていた。
机の隅には、イラスト編集アプリが起動しているスマホが置いてある――食べ終わったら即、仕事に移行する算段だ。
そのユノスに、買い物バッグを提げたマジナがたずねる。
「ユノス、ここでお昼ごはん食べていいかい? 私の席とられちゃってさぁ……」
「うん、いいよ」
近くにある誰かの椅子をとってユノスの向かいに座るマジナ。買い物バッグの中から、アジフライ弁当、ミックスサンド、それとデザートのチョコレートケーキを机に置く。
「いっぱい食べるね」
「放課後に他校と練習試合があるから、こんだけ食べて英気養なわなきゃいけないからね」
そしてケチャップを取り出し、アジフライ弁当に、
「まずはこれに……」
――パカッ、ドッドバババババババァァァァァァッ!!! ベトビトベトビトニュウゥゥゥゥゥゥ!!!
アジフライも白飯も区別なく、容器ごと持ってきたケチャップをかける。
「そんでもって、いただきまーす!」
どこを食べてもケチャップの味が三割を占めてくる弁当を、マジナは美味しそうにいただく。
「サバキお姉ちゃんから聞いてたけど本当だったんだ。最近のマジナお姉ちゃんのお昼、サンドイッチでも、サラダでも、何でもケチャップかけて食べてるって」
「それは、ちょっと語弊があるかな。こちらは『ケチャップに合いそうなもの』を選んでるつもりなのに」
ユノスは改めてマジナの昼食を見る。確かにどれもこれも、ベストマッチとまではいかないが合いそうな感じはしている。
「あ、本当だ。して、それは合ってるの? 普通アジフライとかは醤油かソースかタルタルソースだけど」
「合ってるね。アジフライの脂っこさをケチャップでまろやかにしてる気がする。あと、下のパスタがまともになってる」
「油ものの下敷きのパスタが嫌いなタイプなんだね、マジナお姉ちゃん」
マジナは手際よくミックスサンドの包みを剥がし、三つのサンドイッチのパンをそれぞれ剥がして、
「そっそ、で、次はこれにしよう」
――パカッ、ズビュズビュズビュズビュォォォォッッッ!!! ババドドドリュウウウウゥッッッ!!! ポスポポポポポァァァァッッ!!!
ミックスサンドからケチャップサンドに改名を強制させるかのように、ケチャップを三つのサンドの内部にぶっかける。そしてパクり。
「うん、三つともイケる。野菜サンドはケチャップが野菜の食感を引き立ててる。卵サンドはオムライスみたいで無難。ツナマヨサラダはマヨネーズからツナを寝取ってるみたいでおいしい」
「ツナマヨは運命共同体みたいな関係だからそのままの方がいいと思う。あれ、もしかしてマジナお姉ちゃんマヨネーズ嫌い?」
「どっちかって言うと嫌いかなぁ……イマイチ何がしたいのかわかんない味と風味と色が」
マジナのイメージからすれば、マヨネーズのような白い液体は、逆に好きそうなのに――ユノスはこの些細な意外性に「へー」と驚く。
「おっといけない。はやくこれ食べて、仕事しなきゃ。はむ、はむ」
一秒でも長く仕事時間を増やすべく、パクパクハイスピードでドーナツを食べるユノス。
そんな彼女に、マジナは歪んだ親切心を働かせて、
「ユノス、味変しよっか」
――パカッ、ビュッ。
ちょっとだけ、ストロベリーチョコドーナツを食べているユノスのために、ケチャップをぶっかける。
そして、そのドーナツを口にしたユノスは、
「奪われた……ボクのドーナツが……」
「あ……ごめん」
今までマジナが見たことないくらい、意気消沈した。
この日以降、ユノスはマジナの食べる物全てに、無差別にケチャップをかけた。
マジナのケチャップブームが終わったのは、それから片手で数えられるくらいの日数だった。
「いやー、やっぱりツナマヨおにぎりおいしいなぁ」
「この前マヨネーズ好きじゃないって言ったよね、マジナお姉ちゃん?」
「……変則的な比較をしておいしいって言いました、はい」
【完】
【3.満月サバキ電車内着席事件】
ある月曜日の早朝。朝練があるため早起きしなければならないコーリンとマジナ、そしてそこまで早起きしなくても問題のない、生徒会のサバキは、一同にチヨが朝ご飯の支度をしているリビングにやってくる。
「あ、おはようコーリン、マジナ……あれ、サバキも? 珍しいね」
「本当だ、お前がオレたちと一緒に早起きするなんて珍しいな」
「サバキは常に規則正しいから『健康のために適切な量の睡眠を!』って、いっつも早過ぎず遅過ぎずの時間に起きてるはずなのにさ……どしたの?」
「今日から、一駅前に降りて、残りは歩く習慣をつけようと思ってな……」
チヨ、コーリン、マジナは同時に、
「「「どうして?」」」
「それはだな……昨日の電車で、色々あったからだ」
*
昨日――日曜日の早朝。
サバキは生徒会の活動のため、電車に乗り、目的地へ向かっていた。
多くの人にとっては休日のため、車内は比較的ガラガラ。サバキは難なく席に座り、ニュースアプリに目を通している。
その途中の駅でさらに人が乗る。
いよいよ車内は充足し始め、席は満席に。つり革などに掴まる人もチラホラと現れるようになった。
サバキはそれと、自分の前に小さい子供を抱いたお母さんが立っていることも認識する。
「座りますか?」
もちろんサバキはマナーに乗っ取り、席を立った。
「あ、いえ……大丈夫です。あっちの車両が空いてるっぽいので……」
しかし、親子は遠慮して別の車両に移った。
(……素直に座ってくれた方がこちらも気分がよかったのにな……こちらが何かしら圧力をかけてしまったか)
サバキは自然に席に戻り、再びニュースアプリを開く。
電車が次の途中駅に停まったのは、それから間もなくのこと。
今回の駅はいわゆるベッドタウンの最寄り駅なため、沢山のサラリーマンが乗り込み、いよいよ車内の密度は満員電車に近づく。
「おい、どういうつもりだお前!」
突然、サバキのいる車両に怒号が轟く。
サバキはその音源を視認する。
サラリーマンとはほど遠いラフな格好をした中年男性が、恐らく大学生のカップルと思しき男女に、メチャクチャな怒りをぶつけていた。
「どうしてこっちは一人座れないんだよ! おい、答えろ!?」
彼氏はおそるおそる答える。
「こ、こっちにもわかりませんって」
「わからないってことあるか! 見りゃわかるだろこのぐらい!」
(わかってたまるか、こんなこと)
サバキは心の中でそう突っ込んだ。
この時サバキは、男性が怒っている理由を何となく察していた。
この日乗っていた電車の座席は、推定人七人分の幅があり、たまたま途中に縦パイプのないものだった。
向かいの席は『七人』がギッチリ座っているが、今自分がいる席は『六人』で座っている。
うまいことやればこちらも自分を足して七人で座れるだろう。
それが男性の言いたいことだろう。
だがそれは無理な話。こちらも六人ながらギッチリ座っているからだ。
あちらの七人とこちらの六人とでは体格差がバラバラなのだから、こうなるのも仕方ない。それをわかって欲しいものだ。
サバキは一瞬、さっきのような親切心で席を譲ってあげようと思ったが、あのような態度を取る人にやすやすと屈するは不条理極まりない。
違うベクトルの親切心で、彼女は静観を続けた。
「なら俺、席を譲ってもいいですよ?」
「俺はそういうことを言いたいんじゃない! 俺はお前らの立ち振舞いに怒っているんだ!」
そこから男性による熱と圧だけは凄まじいが中身はスッカスカの説教が、延々と一方的にカップルめがけ浴びせられる。
カップルたちはうつむき、せっかくのデートを邪魔された恨みと悲しみを男性に見せないようにする。
その中でチラチラと周りを見て、離席のタイミングを伺うが、男性がガッチリと逃げ道に立ち構え、そうさせてくれない。
サバキははっきりと思う。あの男性の所業は目に余る。しかし彼女は黙って、スマホを操作し続ける。上述の通り、席を譲るのは喜ばしくないし、ああいう激した人間に指摘をするのはかえって火に油を注ぐからだ――と、これまでの経験から理解している
「はい、もしもし……すみません、あまり大きい声は出せないのですが……」
ただし、通報はきちんとする。それがサバキの性格である。
数分後、電車は次の駅に到着。乗客とともに警官が車内に乗り込み、
「なんで七人で座らせてくれないのかって言ってるんだよ! おい!」
「あー、はいはい、落ち着いてください!」
スムーズに車外へ連行した。カップルはこれにて一安心。サバキもホッと一息ついた。
*
「それで、そういうおっかない奴と出くわしたくないから、なるべく電車に乗らないようにしたいってわけか!?」
「そういうわけではない。やるせない話だが電車にはそういったマナーのなってない人は必然的にいるから、それはある程度許容している……自分が一駅前から歩くようにしたいのは……その……あれだ……あの時、自分たちの席が六人しか座れなかったのは……」
きっぱりと答えを言わないサバキよりも先に、勘の鋭いマジナが答える。
「あ、サバキがぷよってきてるからってことでしょ?」
コーリンは納得する。
「そういうことか! 確かにサバキ、胸とかケツとか太ももとか、ますますムッチムチになってるもんな!」
ズバリと言い当てられたサバキは赤面し、コーリンとマジナはクスクス笑う。
チヨはサバキのためを思って、二人をやんわりたしなめる。
「そういうとこいじっちゃダメだって、コーリン、マジナ。サバキにだって色々あるんだから」
「いや……あんまり言わなくていいよ母さん……こんな話持ち出した自分が悪かった」
結局、サバキは一駅降りて歩くことはなかった。
【完】
【4.ユノス、コラボカフェに行く】
ある日、ユノスはアザレアとルシェヌを連れて、街中で期間限定オープンしたコラボカフェへ向かっていた。
「……で、何故アタシがついていかされなきゃいけないのじゃ?」
またですか。と言わんばかりの顔をしてアザレアが説明する。
「マスターの美術部の、特別仲良くもない先輩様が『ここで何か注文すると、一人一枚貰えるブロマイドが出来るだけいっぱい欲しいから行ってほしい』ということで、マスターは私と暇そうなルシェヌ様と一緒に、そちらへ伺うことにしたのです」
「やな感じじゃな。ユノス、お前はそれでいいのかえ?」
「別にいいよ。人気のコンテンツに触れて、漫画のインスピレーションになるかもしれないから」
「前向きじゃの」
今日行くのは、今ブームになっているらしいアイドル物のアニメのコラボカフェ。
入店すると、それらしく色とりどりのポップな装飾と、キャラのイラストが四壁と床・天井にまんべんなく飾られているのが見える。
「どいつもこいつもかわいい……のじゃ? あたしはこういうのはイマイチわからんのう……ユノスはわかるかえ?」
「全然わかんない。最近アイドル物の作品ってやたらと多くて、区別がつかないんだもん。アザレア、教えて?」
「イエス、マスター。この作品――アニメ『ハピバズっ!』は、トップアイドルを目指す女の子の物語だそうです。あちらの桃色の髪の方が、主人公だそうです」
「なーんか、なんとなく聞いたことある話と、見たことあるキャラじ」
咄嗟にユノスとアザレアは、ルシェヌの口を塞いだ――周囲の客のただならぬ気を察知したからだ。
ユノスはルシェヌの耳元に口を近付け、小声かつ、あまりにも無機質な声で説教する。
「いい、ルシェヌ。ここのカフェには『ハピバズっ!』を命を賭してでも尽くしてるアツい人がいっぱいいるんだよ。
あなたが今言おうとしたことは、『ハビバズっ! はくだらない』っていうことと同じ、みんなをバカにするのと同じだよ。
そんな人たちを怒らせたら、大さわぎになるから、口のききかたには注意して」
ユノスの恐ろしさの片鱗を味わい、ルシェヌは、
「むーむむむむむー」
すみやかに反省した。
「はい。じゃ、そろそろ注文しようか。ボクはこのメロンソーダ」
「私はこの抹茶ラテを……ルシェヌさんは?」
「むー、むーむー、むー!」
「おっと失礼、まだ口を塞いだままでしたな」
「もうクソコメ言わないでね、ルシェヌ」
ユノスとアザレアは、ルシェヌの口を解放する。
「はー、すー……わかっておるわ。じゃあこれ!」
ルシェヌは何となく目に入ったイチゴパフェを指差す。
(口開ける必要なかったかな……)
(ですね、マスター……)
アザレアは近くにいた店員――胸元にアニメのロゴが印字されたシンプル仕様の制服を着た――を呼び、オーダーする。
「『キラキラソーダ・弓張カナタ味』一つ、『斯波ミノハナ一家秘伝抹茶ラテ』一つ、『桜庭メブキ大好きのイチゴパフェ』一つ」
アザレアのオーダー中、ルシェヌは『今回は』心の中で言ってはいけないことをつぶやく。
(正式名称めちゃくちゃ長いのじゃ)
「わかりました、お水はあちらになっておりますので、しばらくお待ち下さい」
しばらくお待ちした後。
「おまたせしました。『キラキラソーダ・弓張カナタ味』一つ、『……斯、波ミノハナ一族秘伝抹茶ラテ』一つ、『桜庭メブキ大好きのイチゴパフェ』一つ。以上でお間違いないでしょうか?」
「はい」
(いやよく聞くのじゃ虫野郎、その店員、ちょくちょくメニュー名間違っておるぞ)
「それと、注文したおまけのブロマイド三枚になっております。どうぞごゆっくり」
店員が離れた後、アザレアは他二人に渡すべき物を渡す。
「はい、こちらのパフェはルシェヌ様。こちらのメロンソーダとブロマイド三枚はユノス様」
「おおっ、写真で見るよりも具が豪華なパフェなのじゃ!」
(そして写真で見たよりもこじんまりとしたパフェなのじゃ……)
ルシェヌは目の前のパフェをパクパクとおいしそうに食べる――パフェはあまり食べたことがないので、味に対するクソリプは特にない。
アザレアはごく普通に店内の風景を見ながら抹茶ラテを飲む。ユノスはビニールのパックで封されたブロマイド三枚を、慎重にカバンに入れている。
それを見てルシェヌはふと疑問に思い、ユノスに聞く。
「そういえばじゃがユノス、お前にパシリを頼んだ先輩は、どのブロマイドが欲しいかとか注文しなかったのじゃ?」
「うん。『こちらで開封するか、開けるな』ぐらいしか言われなかった」
「本当かえ? アタシはお見通しじゃぞ。こういうアイドル物が好きな奴は、一人『推し』なる者がいると。先輩はその何が入ってるかわからないブロマイドをいっぱい手に入れて、お目当ての『推し』を手に入れるつもりなんじゃろ〜」
ユノスは淡々と答える。
「半分正解半分ハズレだよ。先輩は推しブロマイドを引けたらラッキーとして、いらなかったブロマイドは、SNSで他人が持ってる推しブロマイドと交換材料にするんだよ」
交換材料――ついさっき散々『作品を馬鹿にするな』と真剣に説教した人が、こんな薄情なことを言うなんて……ルシェヌは戸惑い、またさっき感じた殺気が立ってないかどうかを確認するため周りをキョロキョロする。
しかし、今回は特にそういった様子はなく、平穏だった。
「……ゆ、ユノス、この界隈では、それが普通なのじゃ……?」
「らしいよ」「その様でございます」
ルシェヌはへー、と当たり障りない返事をしつつ、心の内で、ぼやいた。
(やっぱり、変な感じじゃな……ユノス、お前はそれでいいのかえ……?)
【完】
【5.ルシェヌvsちっちゃいブロック】
「サバキー、暇なのじゃ暇なのじゃー! 何かするのじゃー!」
ある休日の正午過ぎ、やることがないルシェヌは、自分の机に向かってるマジナにくっついていた。
マジナは椅子を回して、ノート――サッカー部の日誌をシャープペンのノック側で叩きながら、
「私は忙しいんだよねぇ。他当たってくれない?」
「お母さんは仕事に行ったし、コーリンもサバキもピコリもユノスも、みんなどっかに行ってるのじゃ! だから今、泣く泣くマジナに当たっているのじゃー!」
(泣く泣くって、言い方……なんか他のみんな、ルシェヌを避けて外出したのかなぁ……?)
と、面倒くさく思いつつ、マジナはルシェヌに問いかける。
「じゃあ仮に今私が暇だとして、何をしたいの?」
「え、特に考えてないのじゃ!」
「それならなおさら遊べないってば」
と、マジナは呆れつつキッパリ言った。
「……と、とにかく何かしようなのじゃ! 例えば……」
そんなに遊びたいならさっさと決めてくれ。と、言わんばかりにマジナは片足をガタガタさせる。
その最中、インターホンが鳴る。
「誰か来たから、それの相手したらいいんじゃない? ひょっとしたら母さんの荷物が届いたのかもしれないし」
「わかったのじゃ」
母さん――チヨのためならばと大急ぎで一階にある玄関へと向かうルシェヌ。
「よし、これで日誌が書ける。えーと、『あのマネージャー、男子サッカー部の方で、鼻の下伸ばして無許可で活動してました』……」
「戻ってきたのじゃ。貴様の言う通りお母さんの荷物だったのじゃ」
行くのと同様、荷物を抱えて早く戻ってきたルシェヌに、マジナは度肝を抜かれる――一体何の執念でそこまでスピーディーになれるのか、と。
その時、二人のスマホからグループSNSの着信音が鳴る。
「あ、お母さんからなのじゃ」
「『ごめんごめん 今日荷物届くっていうの忘れてた 誰か家にいたら受け取ってて もし時間あったら組み立ててもいいよ』。組み立てがいる物なんだ……」
「へー、どれどれ、なんじゃろなんじゃろ?」
ウッキウキでルシェヌは段ボール箱を開ける。中身はブロックで出来た厳島神社が全面に写された小ぶりな箱だ。
「な、なんじゃあこのオモチャ……」
「私これ知ってる。最近ちまたでちょっと話題の『ちっちゃいブロック』だ」
「ちっちゃいブロック?」
ここで解説を入れるとしよう。
ちっちゃいブロックとは、文字通りちっちゃいブロックである。
これの特徴は『内容物が一つの立体物を作るのに限定されている』、『その立体物がインテリアに最適』の二点だ。
「なるほどなるほど、確かにお母さんそういうちっちゃいもの大好きじゃからな。例えばアタシとか」
「あっそ。して、これどうするのルシェヌ?」
「へ、どうするって何を?」
「察し悪いなぁ……君今暇なんでしょ? だったらこれ組み立ててたら?」
「じゃな、それがいい! お母さんもきっと喜んでくれるだろうし!」
こうして、ルシェヌは『ちっちゃいブロック 厳島神社セット』の組み立てを始めた。
(やっと日誌が書ける……早く終わらせてトイレ行こっと)
マジナも、邪魔者がいなくなり、日誌書きを再開した。
三十分後。
マジナは日誌を閉じ、ペンをしまう。
「よし終わった。さ、トイレいって、その後はドルスザクカフェでコーヒーブレイクっと……」
「こらマジナ! 終わったとかアタシの側で言うな!」
近くにある別デスクで作業中のルシェヌが怒った。
ちっちゃいブロックは、基板ブロックと神社の土台しか組み上がっていない。
「三十分かけてもそれぐらいしか出来ないの? こんなに小さいブロックなのに?」
「逆じゃ逆。どこに置くとか、どう重ねるとかをする時に、こいつらがトンデモなく小さいから、メチャクチャ集中力を使わされて難しいのじゃ」
「ちゃんと設計図見てる?」
「見てるけどこれも小さいのじゃ。何じゃあこの人をイラつかせるために作られたようなブロックは……」
ルシェヌは、ブツブツと文句を言いながら、ブロックを箱の中にしまう。
「もうやめなのじゃ。そもそもこれはお母さんが買ったものなのじゃ。ならお母さんが組み立てたほうが絶対お母さんのためなのじゃ」
マジナは思った。
(このままじゃまずい。私はこれから、まーた暇になったルシェヌの相手をしなきゃいけなくなる……今からトイレいきたいし、ドルスザクカフェにもいきたいのに……)
だからマジナはルシェヌに一言投げかける。
「あ、それでいいんだ? 中途半端に作ったブロックを箱に戻して、後々母さんがそれを見たら『やっぱりルシェヌは諦めたんだね。情けないの』って思うかもしれないよー?」
ルシェヌは箱にブロックをしまう手を数秒止め、その作業を逆行させる。
「やるぞいルシェヌ。このどうでもいい神社を完成させて、お母さんに褒められて、添い寝権をゲットするのじゃ」
(うっし、調略完了っと……さー、トイレでいこーっと)
さらに三十分後。ルシェヌは厳島神社の土台より一段上を完成させた。
つまり、イマイチ進めていなかった。
「むー、やっぱり難しいのじゃ。色は同じでも形が違うブロックがごまんとあるのも辛いのじゃ。というかなんじゃこの厳島神社とやらは」
ここで解説を入れてやる。
厳島神社は広島県にある神社。世界文化遺産に登録されている。
その魅力は言うまでもなく海に浸かったような神秘的な外見だ。これで日本三景の一つに数えられている。
元々はごく普通の神社だったらしいが、平安時代、平清盛により改築されたんだとか。
また、オレの異世界での父親、毛利元就が仕組んだ日本三大夜戦の一つ、『厳島の戦い』の戦場としても知られている。
「ってくらいで解説は止めて……ただいまー、ルシェヌ。お前一人で留守番ごくろうさん」
帰宅したコーリンはバッグを自分のベッドに放り投げて、ルシェヌの作業を覗き見する。
「ブロックで厳島神社作ってたのか。どれくらいかかってる?」
「い、一時間くらいじゃ! そして今集中してるんだからあんまり話しかけるでないのじゃ!」
「その割にはあんま出来てねぇな。お前には難しそうだから、代わりにオレが作ってやろうか?」
ルシェヌは振り返り、血相を変えて、
「ふ、ふざけるでないのじゃ! これはアタシの物なのじゃ! コーリンなんかに絶対渡さないのじゃ!」
威嚇としてコーリンに魔法の氷刃を投げつける。
「貴様は、とっとと、マジナのいる、ドルバロム、カフェにでも、行ってしまえ、なのじゃ!」
コーリンは震撼剣で氷刃を粉々にして防御し、
「わーわーわかったよ邪魔しないから! あと関係ないけど、マジナが好きなカフェはドルスザクカフェだからな。ドルバロムカフェなんてそんな闇じみた名前してねぇから」
これ以上邪魔したらまずいと、部屋の床や壁を気遣って退散した。
ルシェヌは再び厳島神社を組み立てる。
ただ先程と違って、ルシェヌの集中力は、これまでとは一線を画して向上している。
(アタシは魔王なのじゃ。こんなちまっこい神社一つなど容易いことも、お母さんに愛されているのも決定事項なのじゃ)
全ては己のプライドのため、お母さんのため――マジナやコーリンにナメられ、ルシェヌの決意が、それを可能にしたのだ。
さらに一時間後。ルシェヌは神社の半分を完成させた。
「ルシェヌー、ボクが作ったマリトッツォ食べてみない?」
「……」
「……そっか」
今のルシェヌは一味違う。それを語らない彼女の背中から訴えられたユノスは、マリトッツォを持ったまま踵を返した。
そして一時間後。
「ただいまー」
「「「「「おかえりー」」」」」
チヨが仕事から帰ってきた。
「……あれ、ルシェヌはどこいったの? いつもならグワーって抱きついてくるから、アタシ構えてたんだけど」
「ルシェヌならずっと二階でブロック組み立ててた。おやつも受け取らないでずっと」
あの短気で落ち着きのないルシェヌが、あんな細かい作業をずっとするなんて――チヨは自分の耳を疑った。
チヨは確認のため、二階のルシェヌがいる部屋へ。
そこにある一つのデスクには、ブロックで出来た厳島神社が置かれ、窓から差し込む夕日に照らされ、ミニチュアのようになっていた。
しかしそれは今どうでもいい。肝心なのは製作者であるルシェヌの現状だ。
「……ル、シェ、ヌ……?」
ルシェヌは椅子に深く座り、背もたれに大きく持たれ、焦点の合わない目で天井を見ていた。
「……星がとってもキレイだなぁ。星が皆笑って手を振ってる……ふふふ」
「る、ルシェヌが壊れたぁーー!?」
この後、満月家は三時間かけてルシェヌを直した。
【完】
【6.ピコリ、気になる】
ある日。ピコリはハンバーガーショップでゆったりとチーズバーガーセットを食べていた。
理由は特にない。
強いてぶっちゃけると、普段のピコリの扱いを加味して、ピコリの短編だけ無しにしようと思ったけど、それだと風情が無いとも思ったので、何とかネタを出して執筆した次第です。
(やっぱチーズバーガーおいしいなぁ。フライドポテトもおいしいなぁ。ドリンクのコーラは……ちょっと量が多いなぁ)
ピコリは何となーく、無意識に周りの音を聞く。と、他の客の話し声に混ざって、彼女好みのロックが流れていた。
(わー、この曲いいなぁ。どこのバンドのどんな曲なんだろ)
ピコリはスマホを片手に耳をすます。歌詞を聞き取り、それで検索をかけて曲を絞る算段だ。
が、全ての歌詞が崩した発音の英語のため、ライティングはできてもリスニングはいまいちなピコリの英語力ではまるで聞き取れない。
というより、そもそもピコリの好きなスクリーモ系は発音がネイティブですら聞き取れないほど。崩れているので、この作戦が間違ってたとも言い切れない。
(『このお店の名前 店内放送』で検索かけたら出てこないかな?)
実際にやってみた。
結果、店の店内ラジオのサイトが候補に現れ、そこにどのバンドが担当しているかがわかったが、肝心な曲名がわからない。
この店はWi-Fiが通じているので、動画サイトでしらみつぶしに曲を聞いてみるが、まだ未音源化の曲なためかわからなかった。
「仕方ない。店内放送って何分おきにまた回ってくるから、曲前の紹介まで待と」
ピコリはゆっくりとチーズバーガーセットを味わいながら、時を待つ。
その間、彼女の隣の席にイケてる感じの大学生四人組が座る。
「でさー、岸先輩、今メチャクチャ後輩からアタック仕掛けられてるらしいんだよ。先週の日曜は草野さんって子とこの店でデートしてて、先々週は春咲さんって子とアウトレットモール行って、先々々週は士条って子と水族館行ってたって」
「うわー、最高じゃん!」
「さっすがバスケ部のキャプテン! やっぱ格が違うなー!」
「俺その話、岸先輩から聞いたわ。気持ち整理したいっていう体で」
「ふーん、ガチで?」
「三人のことどういう風に言ってた!?」
「聞かせて聞かせて!」
「えーと、『草野は常に優しい』、『春咲は何でも喜んでくれる』、『士条はたまに喋った時が可愛い』ってのと、あと誰が今一番気になってるかってのも言ってくれた」
「へー、でなんて?」
「うわやっば、これド級のマル秘情報じゃね!」
「早く、教えて教えて!」
「えーとそれは……」
「「それは……」」
(それは……)
「……おいお前、いつまで俺、こんなデタラメ話に付き合わなきゃいけないんだよ」
「ちっ、まーたバレたか。そうだよ、全部ウソだよ。そもそも俺、岸先輩とあんま関わりないし」
「うわはは、またお前の意地汚いホラ話かよー! ハハハ!」
「お前も乗っかるならもっと面白いウソつけよ! なぁ、あっははは!」
男子四人が独特の身内ネタで盛り上がる中、ピコリは二重の意味でガックリした。
(こんなしょうもない話に気を取られて、曲紹介聞きそびれたじゃん……)
もう飲み食いする物は残ってない。店にとどまる正当な理由がない。曲のタイトルを知るだけで余計な物食べたくない。そんなピコリは、ゴミ箱で容器類を捨てる……
(ん、ちょっと待って!?)
途中、ピコリは捨てているゴミの中で、ある物を一瞬見かける。
(……いや、いいや。曲のタイトル知るためにゴミ漁りしたくないから)
最後にピコリはトレーを返却し、退店した。
――トレーの下敷きのチラシに、店内放送の詳細情報が書かれていたのを見なかったことにして。
【完】
※こちらは初掲載(2021年10月末頃)当時の内容です。せっかくなので置いておきます。
ご無沙汰しております。本作の作者、都Pです。
本作シーズン2完結から約7ヶ月、別作一時停止から約3ヶ月という期間を空けまして、当サイトに戻ってきました。
空いた期間は何をしていたかと言いますと、きちんとした小説を読むなどして、私の致命的な弱点である文章力を改善・向上する勉強をしていました。(あるいは諸々の用事……)
そして本話は、やたらと長いサブタイトルに書かれてある物二つと、これまでの勉強成果を確認するためと、私の活動証明のために書いてみました。
自分で言うのもなんですが、多少文章が読める代物になったかと思います、多分。
ひょっとしたら、あるいは、もしかしたら気になっている読者様もいらっしゃると思いますが、シーズン3の開始は今のところ未定です。ついでに別作品の連載再開も未定です。
理由は先程の勉強がまだ仕上がりきっていないからです。(それと諸々の用事)
ただしいくらかネタのストックは用意していますので、永遠にないということはありません。
なので、ご安心してくれるぐらい今作に熱が入っている読者様がいらっしゃるかどうかはわかりませんが、ご安心ください。
とりあえず現段階ではちょくちょく過去話の推敲をしていくぐらいが精一杯ですが、くれぐれも本作をご愛顧いただくと幸いです。




