代わる稲妻は死に尽きて
すみません
インフルエンザでダウンしていました
そのせいで投稿が遅れました誠に申し訳ございません
今回は短い話なのにこんなに遅れてしまいました
深く謝罪します
キッド「どうする?闘るか?」
グレイ「......」
MAZET幹部...グレイ=G=ショット
SCCt日本支部副支部長...キッド=L=マスター
どちらも、名のしれた超実力者であり戦えばどちらも戦力を大きく消耗することになるだろう
キッドがぱちんとウインクする
グレイ「やめておこう...お前と戦ってもMAZETにはメリットがない」
キッド「お?割とあっさり引いてくれんじゃん カワリとジャックを抹殺する〜みたいな任務があるんじゃねぇの?」
グレイ「副支部長が来たらそれどころじゃねぇ.... MAZETに被害が被るくらいなら戦わねぇ方が吉だ」
キッド「あっそ ならさっさと消えな ぶっ飛ばしちまうぞ」
グレイ「...変な野郎だ」
その瞬間、空間の一部が破れそこには別の空間が広がっていた
グレイ「SCCtからすれば、今MAZET幹部をひっ捕らえればお前ら側に利がある筈だが....なんでそうしねぇんだ?」
破れた空間に入ったグレイはキッドに向かってそう問う
キッド「お前の戦い方はデータがある...お前の戦い方と俺の戦い方は周りを巻き込んじまう...だからさっきの戦いで神、恐一、乱斗を巻き込みたくない.....ってな」
キッドはそう返答する
神「....ってのは建前でただ単にめんどくさいだけでは?」
キッド「あ、やっぱバレた?」
恐「わー、さっきのセリフ台無し」
グレイ「...自惚れるなよ?」
破れた空間は閉じ、そこはただの駐車場となった
乱「...何だったんだあいつ」
神「MAZETの幹部....さっきそういったでしょう」
乱「いや、あっさり引くなぁって」
恐「ま、たしかにな」
キッド「さて、カワリとジャックどーしよっかな」
カワリ&ジャック「「変な奴らって.....」」
キッド「何か?」
カワリとジャックはキッドの顔を見た瞬間、黙り込む
ブルルルルと音がなり、護送車が到着した
キッド「お、ナイスタイミング こいつらは護送班に任せて帰るか」
乱「そうですね」
キッド「あ、3人とも!乗ってく?」
そう言うと近くに駐車していた黒い車に肘を置く
神「キッドさん飛んできたんじゃ....」
キッド「いや?車でここまで来てさ、かっこよく登場したいから能力で上から登場したの」
恐「なんて能力の無駄遣い」
そう言いつつも3人は車に乗って基地へ戻った
3日後
SCCt日本支部、医療室の一部屋....
治「奇跡だな、乱斗が大した怪我も負わずに任務から戻るなんて」
乱「カナリ....だっけか?そいつの斧が凄くてさぁ、まともに喰らえば死んでたね だから避ける選択肢しかなくてね」
治「はぁ...たとえ死なない程度の攻撃でも避けろよ 怪我を治すの医療班なんだぞ その負担を考えろ てかてめーの怪我は怪我は毎度毎度大怪我だから俺に負担かかるんだよ!!ふざけんな!怪我しねー努力しろ!!」
乱「善処するつもり」
神「何度目の善処する宣言ですか....」
乱斗達が話しているところで、神が医療室に入ってきた
その手にはぶ厚めの資料がある
乱「ウゲッ」
神「報告書 書いてください」
乱「えーっとぉ..... アー、ナンダカ 頭ガ痛イナァ...」
治「そうか なら絶対安静だな 寝てろ」
乱「やだー!!!」
神「だいぶ元気じゃないですか」
乱「頭ガ痛イ....」
治「うっせー!さっさと報告書を書けやサボり野郎!!!!」
乱「グハッ」
治による渾身のアッパーカットが繰り出され乱斗は渋々報告書を書く
神「素直に書けば良かったものを....」
乱「うーん...あいつの名前なんだっけ」
治「お前マジか」
恐「緊急だ!!」
名前を思い出せず頭を抱える乱斗とそれを見ている治、神の元へ恐一が走ってやってきた
治「あ"?どうした また幸が訳わからん事故でも起こしたか?」
神「あの人、すぐ事故起こしますよね」
恐「そんな話じゃねぇよ!!一大事だ!!」
乱「ん?」
恐「カワリとジャックが....刑務所で死んだ」
キッド「今日の午前3時21分...中国の惩罚刑務所で息絶えていた」
緊急会議が開かれ、全員(支部長はリモート)集まり、話を聞いた
キッド「死因は不明 欠損は無し 身体機能の劣化や出血、毒物の検出もなかった まぁ、間違いなく他殺と見て間違いない」
感「....何故 他殺と?」
感三郎が疑問を口にする
キッド「こんな不可解な死....自然に死んだわけがない おそらく能力によって殺された そう考えるのが妥当だろ?」
感「ふむ」
幸「でも... 惩罚刑務所で能力殺人するなんてドコのイカレポンチがやるんだレロ....」
異能者を収容できる刑務所は世界に6ヶ所
中国の惩罚刑務所
フランスのピュニシヨン刑務所
エジプトのアレウクバ刑務所
オーストラリアのバスタラファング刑務所
アメリカのパニッシュメント刑務所
ブラジルのカスティゴ刑務所
それぞれ、囚人に能力の使用をできなくする収容方法を持ち、厳重に警備がされている
能力による犯罪者はこの6ヶ所の中で最も近い国の刑務所に入る
今回は日本から最も近い惩罚刑務所にカワリとジャックは送られた
しかし、
治「殺られていたわけねぇ....」
キッド「おそらく....というか間違いなくMAZETでしょーね」
隼「その根拠は?」
キッド「囚人たちは能力を使えなくさせてるから囚人による殺人は100%ない 資料によるとそもそもあの刑務所にそんなことが出来る異能者はいない」
乱「俺達があの2人を捕獲した時に任務失敗だから責任取らせる〜 殺す〜 って感じのこと言って刺客送り込んできたからなぁ MAZETは」
恐「キッドさんがいなかったら俺達も死んじゃってたかもね」
神「感謝します」
キッド「いいってことよ ま、それより乱斗が言ってくれたけどあいつらは任務失敗の責任として命を狙われてた 他の犯罪組織とかが狙ってる線も無さそうだしMAZETの仕業ってことだろう ってか原因不明の死亡事件なんてモロじゃん」
治「確かに」
生「今も続く謎の死亡事件....ね IQ1031万の僕からするとその事件はMAZETとの関わりがあると....見ているね」
治「黙ってろ生太 んなもん周知の事実だ」
生「ショックだね」
隼「原因不明連続大量死亡事件....現場には必ずMAZETの髑髏と毒蛇の紋章が壁か天井に描かれてるってやつね 確か被害者は全て異能者....」
キッド「マークこそないけれど被害者が異能者という点や原因不明の死亡ってとこが重なるからね」
会話が止まる
その中で一人挙手するものが現れた
キッド「ん?どうした?乱斗」
乱「なーんで異能者殺してんだろって」
隼「なんでって.......確かになんででしょうね」
「我々異能者のほうが能力を持たない者よりも優れてます ですが、我々異能者は未だに差別され距離を取られている」
「私とジャックはそれぞれ〝夢〟がありました しかし、〝異能者だから〟それだけの理由で我々の夢は達成できず 終わりました」
「だからMAZETで変えるんです 世界を」
乱斗はカワリの言葉を思い出す
乱「非異能者を殺す理由は何となく分かる 非異能者に少なからず憎しみや恨みつらみを抱えてる異能者なんて割といるだろうし.... カナリの思想からしてMAZETの殺しの矛先は異能者よりも非異能者に向いていててもおかしくねーよな」
恐「カナリじゃなくてカワリな」
乱「だったわ」
神「乱斗の発言を考えるとたしかに異能者だけを狙ったこの原因不明の殺人には何かの意図があるのでしょう」
隼「前のテロの奴らは殺されず、今回の奴らは殺された....なにか違いはあるのかしら.....」
感「分からん テロの奴らに関しては俺が一度ぶった斬って色々情報を吐かせたがその〝殺し〟に関しての情報は何もなかったな」
恐「ぶった斬った!!!!????」
隼「何やってんのよ!!!!!」
感「拷問だが?」
治「この前、〝こいつら事故って自分の腕切り落としちゃったみたいだから治してやってくれ、お前なら出来るだろ〟 って言ってあいつら治療させたのはそういうことだったのかよテメー!!」
感「最も容易に、最も素早く聞き出すには拷問が一番効率的だ」
治「にしても他にも方法あんだろ!!!!!」
感「知らん」
治「離せ隼子...一度あいつを蹴り飛ばさないと気がすまない」
隼「今は会議中....喧嘩なら後でやってね」
ー 1つ思いついたのだが.... ー
ギャーギャー騒いでいる中、パソコンから聞こえた男の声に全員がしん....と静まる
キッド「何だ?流」
日本支部支部長.... 動神 流だ
ー 異能者殺し....これには何かしらの意図があるのかもしれないと言ったな?神 ー
神「はい」
ー その意図ってのが何かしらの能力に関わってると私は思うのだが.... ー
乱「能力?」
ー 異能者を殺すことで利がある能力だ そんな能力の情報はあるか?キッド? ー
キッド「ちょい待ち 今、調べる」
隼「その異能者達が全員MAZETに対して悪い意思があったとかありません?悪い意思があったら排除しようとするのはごく自然でしょうし」
生「でも、あの最古 念二みたいな異能者かつ情報漏洩なんて簡単にやりそうなヒトは殺してないよ?」
幸「確かに...レロロ」
生「まぁ!!SCCt最強(※自称)の僕がいたら殺しなんて出来るはずがないでしょうね!!」
キッド「最強はないね」
一同「「「「「「「それはそう」」」」」」」
生「ヒドい!!」
キッド「ん〜.... 流、データはなかった」
ー そうか ー
キッド「んー....」
ー 一度会議は終了しよう 乱斗、君は早めに報告書を書いて提出しなさい ー
乱「ウゲッ」
ー これにて、緊急会議を終了する ー
隼「何故、どうやって、殺した.....目的も方法も不明ね」
乱「んー」
隼「ん?何?」
乱「流さんの意見....俺の感じた勘もそう思う」
隼「出たわね...〝勘〟」
乱斗の勘は7割当たる
隼「信じて良いのか悪いのか.....」
乱「能力関連での殺し....多分当たってるね」
隼「〝異能者を殺すことで利がある能力〟ってこと?」
乱「そ」
隼「とは言ってもどんな利があるのよ...」
乱「さぁな 異能者殺すことでしかできないことでもあるんじゃねぇの?」
隼「うーん...」
二人は考え込みながら長い廊下を歩く
乱「隼子はどうよ?」
隼「なに?」
乱「隼子は加速持ってて良かったか?って」
隼「ずいぶん話が変わるわね」
乱「いやよぉ、カパリが言ってた言葉を会議中に思い出してな あいつのせいで悪りぃ夢見てよ」
隼「何度も言うけどカパリじゃなくてカ〝ワ〟リね いい加減覚えなさい」
乱「失敬」
隼「まぁ、そうね この能力のせいで夢を絶たれていじめられてたけど....あなたみたいな人に出会えるきっかけになったから....悪くないって...思ってる」
乱「へー」
隼「そっちから聞いておいて〝へー〟で済ますの???根性叩き直してあげようか??10倍加速から始める????」
乱「ごめんって」
神「ふたりともお揃いで」
ふと、曲がり角で神に出会った
隼「神じゃない どうしたの?」
神「次の任務についての話をしようと思って」
乱「お、もう次の任務?早いな」
神「いえ、乱斗にではなく隼子に」
隼「え?私に?」
神「はい、任務先は我等が母校の衿十高校です」
第9話 代わる稲妻は死に尽きて 完
9話を読んで頂きありがとうございました
今回は能力について詳しく解説したいと思います
能力は発動のために源力というエネルギーが必要です
源力は特殊な臓器である源臓にて生成されます
今回の話で登場した刑務所はその源臓の活動を完全に止める技術が存在するのです
では、それぞれの能力について解説します
・変身系
その名の通りヒト以外の生物に変身する能力です。変身対象は爬虫類、両生類、魚類、昆虫類、妖怪などと様々で変身系異能者1人につき一種類の生物にしか変身できません
変身は部分だけの変身をするか肉体全体を変身させるかの2通りの変身方法があります
例えば、変身系[麒麟]の異能者は首だけ変身してろくろ首ごっこができます(?)
変身するときには源力を消費しますが、ヒトに戻る時は消費しません
・操作系
何かを操る能力です。操作対象の「何か」はその人によります
電気を操る人もいれば、水を操る人、炎を操る人や、時間を操る人もいます
[念動力]は操作する対象が定めってないため操作系にはなりません
もちろん源力の消費があります
他の能力よりも源力の消費量が比較的多いです
・感覚系
他人や自分の感覚に深く関わるです
五感や感情、思考、意思などに関わる能力で[洗脳]などがそれに当たります
源力の消費は少ないです
多少、発動条件が重かったりします
・変異系
生まれた途端に能力が発動し、肉体が変異したまま生きることになる能力です
例えば、変異系[三つ目]の異能者は生まれた瞬間に能力が発動し、額に3つ目の眼球が生まれます
解除はできません。その肉体がその人の定型になります
肉体の作り変えが起こるので源力が一番多く消費されますが生まれた瞬間にしか発動しないのでそれからの人生、源力の存在意義は全く持って消え去ります
・強化系
肉体の強化を行う能力です
筋力や身体機構、肉体で行う行動などが主に強化されます(感覚器官の強化は感覚系に属します)
源力はあまり消費しない利点がある
強化系の異能者の存在から、異能者のアスリートは存在しません
しかし、近年では異能者オリンピックと言う計画が少し始まっています
・特殊系
上記の全てに属さない能力たちです
世界で最も多い系統の能力で、制限が多く、発動条件が厳しいものも多い
源力消費はまずまずです