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里帰りをしたら実は魔術師の家系だったと知らされたので、今日から魔術師目指します  作者: 音愛
第二部 第一章:一難去ってまた一難。またまた事件です。
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第二話:不穏な影2

琥珀の背中に乗った私は上空から事件のあった森全体に魔術陣を展開した。もちろん、事件が起こった時の森の記憶を読み解くためである。

え?いつの間にそんなに成長したのかって?

ふっふっふ。私だって日々成長しているのですよ。皆さん。

御三家の長という立場にある以上、腑抜けた姿は見せられませんからね。まぁ、主に琥珀という名の鬼教官のおかげでもあるんですがね。

 数秒後、空中に記憶の断片が浮かび上がってきた。

映っているのはナルミさんとアオさんの話の通り、二人が喧嘩をする姿。そしてその直後にどこからともなく発生した濃い霧。

「やっぱり変だね」

「あぁ。霧は通常、気温が下がった朝方なんかによく発生する。しかし、今は昼だ。太陽も昇っているし、この時間にこれだけ濃い霧が発生するのはいささか不自然だ」

「だとすると、やっぱり誰かが魔術でこの霧を発生させ、アオさんの自我を奪った。そう考えるのが妥当か。あっ、琥珀!」

私が指を指した方を見て、琥珀はあぁ、と頷いた。

そこには黒いフードを目深に被った全身真っ黒の人影が映った。

「相当用心深いやつだな。顔までは見えん」

「けど、これではっきりしたね。今日の事件を含め、ここ最近多発している妖の暴走事件には裏で手を引いてる人物がいる」

「そのようだな。これは未玖や真琴も交えて話をした方が良さそうだな」

琥珀の言葉に頷こうとしたその時。左耳につけたピアスーー通信機からピピピ、という小さな音が聞こえてきた。誰かから入ったメッセージーーつまりは通信の合図だ。

「噂をすれば」

「そのようだな」

通信の相手は真琴さんだった。急を要するのか、短く要点だけを伝えられた。

「千暁、至急九条邸に来て欲しい」

その言葉を聞いた私は琥珀の背に乗ったまま、九条邸へと急いだ。


 九条邸に着くと、直ぐに中へと通された。御三家の長に就任した時にも九条家に足を踏み入れたことはあったが、いつ見ても広大な屋敷である。さすがは御三家の一族というべきか。昔ながらの懐かしさを漂わせる木造のこの屋敷は私には広すぎるくらいで、前回訪れた際には見事に迷子になった。

今日も今日とて、迷子にならない自信はもちろんない。

えっ?そんなことで威張るなって?だって本当に広すぎるんだよこの屋敷!!

玄関まで辿り着けなければ今日も迷子確定だ。必死になって玄関からここまでの道順を整理しながら歩いていると、障子の戸がついた和室へと案内された。

中に入るとそこには連絡をくれた真琴さんの他に見知った顔の人物もいた。

「未玖さん?」

「千暁ちゃん久しぶり。とはいえ、先週会ったばかりだけど」

未玖さんの他に、真琴さんの横には九条の家紋が入った着物を着た男性の姿もある。

「急に呼び出してすまない。千暁、琥珀、座ってくれ」

真琴さんに言われるがまま私は用意された座布団の上に、琥珀は私の膝の上に腰を下ろした。

「今日は重大な話があって千暁と未玖に来てもらった。ここ最近相次いでいる妖の暴走事件についてだ」

連絡をもらった時点でなんとなく、なぜ呼び出されたのか想像はついていた。やはり、この事件にはなにか裏があるようだ。

私は背筋を伸ばして真琴さんの次の言葉を待った。

※次回更新は明日の予定です。

Copyright(C)2023-音愛

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