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里帰りをしたら実は魔術師の家系だったと知らされたので、今日から魔術師目指します  作者: 音愛
第五章:ようやく真実を掴むことができました。さぁ、反撃開始です。
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第四十三話:同盟1

「攻撃を無力化する力……?」

琥珀と九条さんと三人で山を下りている途中で、琥珀はそう説明した。先程の私の能力についてだ。

「お前はあの時、なにを考えていた?」

「えっ?あぁ、琥珀を、私の大事な人達をもう二度と失いたくないって」

「阿呆め」

「なんで!?」

なぜ突然暴言を吐かれなければならない。私が反論しようとすると、すぐ後ろからくすりと笑う声がした。振り返ると九条さんが小さく笑っている。

「仲良いな。お前ら。琥珀は照れてるだけだと思うぜ」

えっ、そうなの?私は流れるように琥珀の顔を覗き込む。すると琥珀はふいっと顔を背けてしまった。あっ、照れ隠しだ。

「もうっ!可愛いなぁ!」

私が堪らず抱き上げると琥珀は喚きながら抵抗する。

「なにをにやにやしているっ!気色悪いわ!」

「いや、それは普通に酷くない!?」

抵抗しつつも話題を変えるためか、こほん、と咳払いをしてすっかり大人しくなった琥珀はこう続けた。

「お前のその願いが、お前の中に眠っていた潜在意識を呼び覚ましたんだろう」

「私の思いに魔力が反応したってこと?」

「だろうな。それが形となって現れた。状況から見るに、お前の新しい能力は攻撃を無力化する力だ」

「……なんだそのチートじみた力は……」

げんなりしたように呟く九条さんを横目に、私はこう返した。

「強力な魔術師を相手にしてたから、チートじみた力で対抗するしかなかった、ってことじゃないですか?」

少しだけ。ほんの少しだけ挑発的なことをいった私を九条さんは目を丸くしながら見つめている。しかし、やがて、ふっと笑いを漏らした。

その様子に私も小さく微笑んで、琥珀を抱きしめながら山を下りる。

時計店は、もうすぐそこだった。


「それで一緒にいるって訳ね」

一度時計店に戻った私は、こちらでできた友人と夕食を食べてくるといい残して早々に時計店を出た。それを聞いた祖母はなにやらとても喜んでいた。私は琥珀を連れて未玖さんから初めて依頼を受けたあの喫茶店に来ていた。未玖さんと待ち合わせをするためだ。もちろん、九条さんも一緒に。

九条さんの姿を見た未玖さんは臨戦態勢を取り、今にも彼に襲いかかりそうな勢いだったが、これまでの経緯を説明すると、渋々といったように臨戦態勢体制を解いてくれた。納得はしていないようだが、今は争っている場合ではないと理解してくれたらしい。

「そもそもなんであんたは暁人があんたのお兄さんを陥れたなんて思ってたのよ」

未玖さんの問いに、九条さんは苦悶の表情を浮かべた。

「……一族から、そう聞かされていたんだ。兄貴……深琴は、九条家の戦力を削ごうと考えた水無瀬暁人によってあらぬ罪を着せられ、一族を追放されたと。御三家の一族にとって、どんな内容であってもスキャンダルは一族の名を貶めることに繋がり兼ねない。現に他の魔術師達の中には深琴が罪を犯したと思っている者もいる。だから、秘密裏に、仕方なく一族を追放したと、ずっとそう聞かされていた」

※続きます。次回更新は明日の予定です。

Copyright(C)2023-音愛

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