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里帰りをしたら実は魔術師の家系だったと知らされたので、今日から魔術師目指します  作者: 音愛
第一部 第一章:えっ?私の家系が魔術師の家系?聞いてませんけど?
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第二話:倉庫の中の秘密

※やや短めです。

「早速で悪いが、これと同じ部品を倉庫から取ってきてくれるか」

そういいながら、祖父から手渡されたのは小さな歯車のようなパーツ。

作業台である机の上に、分解されたと思しき時計のパーツが散らばっている。想像するに、おそらく今は時計の修理を行っているのだろう。

「入って真正面にある棚にダンボール箱が置いてあるはずだ。その中にある」

「はーい」

返事をしながら私は店の裏にある倉庫に向かった。

倉庫、とはいっても時計の部品を管理する資材置き場として小さなプレハブ小屋が建っているだけなのだが。

倉庫の扉を開けると建物が古いからだろうか、ギィ、と錆びた音が小さく鳴った。一つだけ取り付けてある小窓から陽は入ってきているが、中は少し薄暗い。

祖父にいわれた通り、入って真正面にある棚に置かれていたダンボール箱の中を探す。確かに袋で小分けにされた部品がいくつも入っている。

「この箱だよね……?」

しかし、なかなか目当ての部品は見つからない。棚には他にそれらしきダンボール箱はない。倉庫に保管してあるというのは祖父の勘違いで、ここではない他の場所にあるのだろうか。

そう思いながら探していると部品とは違うなにかがちらりと姿を現した。それは、茶色く薄汚れ、折りたたまれた、明らかに酸化して古びたであろう一枚の紙だった。

「なにこれ……?時計の説明書とか……?」

部品と一緒にしまってあったのだから、時計の取扱説明書、あるいは設計図といったところだろうか。

そっと開いて見ると、そこに描かれていたのは謎の絵柄だった。黒く描かれた円の中に、見たこともない特殊な模様が描かれている。それは、なにかの陣のようにも見えた。

「なにこれ?」

小首を傾げながらそれを見つめていると、突然目の前が真っ白に光り出した。強い光の眩さに目が眩み、反射的に目を閉じる。再び目を開いた瞬間、私は絶句した。なぜなら、目の前には銀色の艶やかな毛が目を引く、巨大な狼のような生き物が鎮座していたのだから。

※次回は更新は明日です。

Copyright(C)2023-音愛

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