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里帰りをしたら実は魔術師の家系だったと知らされたので、今日から魔術師目指します  作者: 音愛
第二章:白河家当主から依頼を持ち込まれました。さぁ、初仕事です。
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第十話:友の行方1

※ここらからしばらくの間続きます。

少し短めです。

「じゃあ、あとはお任せするわね」と先に席を立った未玖さんを見送ってから、私はクロノさんに詳しい話を聞いた。

「ここより遥か南に妖達が密かに住まう山があるのですが、私はその山の出身で、今回行方を探して欲しい友人のミズキもまた、その山の出身です」

「その、ミズキさんはなぜ行方不明に?」

私の問いかけを聞いたクロノさんは、伏し目がちに視線を下げた。

「山を出て、育った山以外の広い世界を見たい、見聞を広めたいといって旅に出たのです。初めの内はこれで頻繁に連絡を取っていたのですが……」

そういいながらクロノさんが懐から取り出したのは、小さなオタマジャクシのような黒い塊。

「これは?」

「魔術道具だ」

答えたのは琥珀だった。

「これを使えば、どれだけ離れた場所でも通信ができる」

「スマホみたいな感じ?」

「そう捉えて差し支えないだろう」

「なるほど」

私はそう頷き返してから、クロノさんに話の続きを促した。

「それで?」

「はい。ミズキが旅立ってしばらくしてから、突然ぱたりと連絡が途絶えたのです。なにかトラブルに巻き込まれたのかと思い、私も山を出ました。消息が途絶える直前の連絡でこの街に向かうと話していたことを思い出し、聞き込みをしながら、目撃証言を頼りにミズキを探してはみたのですが……」

「見つからなかった」

私の言葉にクロノさんは弱々しく頷く。

「……はい。そこで、たまたま暁人殿と出会ったのです。事情を説明すると、暁人殿は自分がミズキを探すと仰ってくれました。私は、暁人殿に全てを任せることにしました。それがまさか……亡くなられていとは……」

悲しげに目を伏せるクロノさんの姿から、兄貴への信頼の意が伝わってきた。きっとクロノさんは水無瀬暁人という一人の人間を慕い、信じ、この依頼を任せてくれたのだろう。ならば、私が動かない訳にはいかない。兄貴のためにも。兄貴を慕ってくれている妖のためにも。

「この街で聞き込みをして、目撃証言を得たと仰っていましたが、最後に目撃された場所はどこか、覚えていますか?」

この瞬間から、本格的に私の初任務が開始されたのだった。

※次回更新は明日になります。

Copyright(C)2023-音愛

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