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末席魔王。オーリス・ロイスは今日もサボりたい。  作者: 嘘つきな猫
第2章 遠征 編
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報告、連絡、相談は早いほうがいいに決まっている。

早めに投稿が出来ました!

次も早めに投稿できたらいいーーなとは思ています。

ファウスが陽気にヤッグ邸を後にしていたころ。

 

「ふー…さすがに演技とはいえしんどくなってきた。つかれたー。やめたいー。もー何もかもどうでもよくなってきた…。今思ったんだけどお前に指示出しているあそこの貴族脅して救出したほうが早くないか?」


オーリスのやる気はほぼ0となっていた。


「お友達を信じるといってませんでしたか?それに我が子に万が一何かあれば私は死ぬしかない」

「やるときはやるんだけど。今回はダメだったと思ってくれ。と言いたいけど…遊びに来ただけなのになんで俺が他人のために頑張っているんだか…」

「どうか。どうか。我が子をどうか!」

「うー。わかった。わかった」


文句を言いながらまだ戦う両者。

いや、戦いを演じる両者。

最初は観客のテンションも高く、両者を煽っていたが今はというと。


「いい加減にどっちが勝つか、さっさ決めやがれー!」

「噛み殺せ!キマイラ!お前にいくらかけてると思っているんだ!大切な子供を殺されてもいいーのか!あと5分以内にそいつを殺さないと子供を殺すぞ!」


長引く戦いに観客たちがしびれを切らし始め罵声を浴びせ始めている。

戦いとはいっても所詮は演技。

重症、瀕死、腕の1本でも無くなっていたら状況は違っていたかもしれない。

しかし血の1滴すら出ない戦いではさすがに観客のテンションも下がる一方である。


この後にも次の掛け試合はまだまだ続くことになっておりこの試合が長引けば次の掛け試合が始まらない。

試合が始まらなければ賭けが成立しない。

運営側もこの1試合で終わってしまうとこれ以降の賭け試合が出来ずに損をする。


そーなると結果。


「あと5分しても決着がつかない場合は両者を負けとして掛け金は次の試合に持ち越しとすることにいたします」


闘技場内にアナウンスが流れた。


「さすがに長引かせすぎだな…悪いけどこっちにも事情があるからお前との約束は破棄させてもらう」

「そーですか。こちらにも守らなければならない者がいるので引けませんが、ここまでの協力は感謝します。しかし本気で貴方には死んでもらいます」


キマイラの目の色が変わる。

尻尾の蛇が容赦なく毒霧をオーリスに向かって吐きかける。

毒液を飛ばすだけの単調な攻撃ではなく広範囲の本気の猛毒をオーリスに向ける。

その攻撃に一瞬遅れてオーリスは後ろに飛び跳ねなんとか回避したが、ジュッと音をたてて兜の一部が溶けた。

オーリスはキマイラのを本気を感じ取った。


「守る者がいると違うな。個人的には嫌いじゃないけど」


そう言ってオーリスはこぶしを握り、地面を力強く蹴ると地面はえぐれキマイラの本体ではない獅子の頭部の下に一瞬で移動する。

キマイラはオーリスが消えたと思ったが自分の下から狂気を感じ、それに反応したように獅子の頭部は炎を口から吹き出す準備をし下にいるオーリスに狙いを定める。

しかしそれは遅すぎた。

狙いを定め終わったころには獅子の頭部はすごい勢いで天を向かせられていた。


「殺す気はないけど負けられないのでさっさと終わらせることにするよ」


オーリスは獅子の頭部をぶん殴りついでに前足を抱え込み投げ飛ばし獅子の背を地面に叩きつけた。

山羊の本体から涎が垂れ横たわているのをオーリスは黙ってはみていない。

立ち上がる隙も与えず今度は横っ腹を蹴り飛ばして壁まで一直線に向かい吹き飛ばした、

吹き飛ばされた獅子の頭部は痙攣し赤く滲んだ泡を吹いた。


「__負けら___れ__ない」

 

キマイラは震えながらも立ち上がろうと両前足に必死に力を入れる。

獅子の頭部は気絶したまま本体の山羊が代わりに雄たけびを上げ再び力なく立ち上がった。


ピッピッ__ピッピッ__ピッピッ__ピ

 

オーリスの胸元からようやく待ちに待った相手から連絡が来た。


「どーもー。あなたの忠実なる友。ファウ___。プツ。プー、プー、プー」


ピッピッ__


「いやいや、なんで切った!」

「こちらも決着がつきそうだし」

「連絡したのに!まさか殺したのか?」

「いや、ギリ生きているけど」

「なら、セーフ」

「で、どうなんだ?」

「どうとは?」

「いや、お前の仕事のほうだよ」

「連絡したんだから決まってんだろ。ただ、ちょっと俺の想像していた結果とは違ったが…。娘と小犬は無事だ」

「小犬?まぁーいい。お疲れ」

「あと先に謝っておく!悪い!ちょっとやらかしたかもしれん!お前に相談する暇なさそうだし。だから先に謝っておくな!すまん!」

「えっ?!ファウス。お前なにやら・・・」

「あとはよろしく。それじゃ!!!」

「・・・・」


闘技場のど真ん中でオーリスはファウスからの連絡をうけ、どっと疲れた顔でキマイラに近づいた。


「あのー。身勝手で悪い。なんとかなったみたいだけどまだ続けるか?」

「ありがとう。。ございま。。す。このままだと___本気で死んじゃいますから。私が」

「そっか。俺としても正直これ以上はやる気が起きないからそのほうが助かる」

「ギブアップで…」


キマイラはそう言ってオーリスにもたれかかるように体制を崩して横たわった。


「「「「「「「・・・うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」」」


その決着を観客たちは見届け歓声を上げた!

ある者は喜び、ある者はチケットを投げ捨て罵声を浴びせ、そしてある者は魂が抜けたような顔で立ちながら大量の涙を流していた。


「神よ・・・神は私をお見捨てになられたのですね・・・糞が!!神の糞が!!ふざけんな!人生をかけtあぎうあうhがおいhふぁごfhg!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


とち狂ったように叫びをあげる者もいた。

これもまたこの賭博都市ブルギャンでは日常の一部なのだ。



そしてキマイラを背に乗せオーリスは入場してきた扉へと歩き出す。


「決ちゃーーーーく。、勝----者は・・・・・・」


「黒兜の狂人 ファリーーーーーースゥゥゥーーーー!!!!」



名前を叫ばれたオーリスは一瞬、身体が固まった。

哀愁を漂わせた背中はキマイラで隠されていたので誰も見ることはなかったがオーリスは思う。


(これだけ頑張って、もらったのは恥ずかしい2つ名だけかよ)


まぁ__・・・とにもかくにも。

勝者をたたえるアナウンスが流れオーリスは優勝への一歩を踏み出したのだった。

とりあえずキマイラは無事ですが、今後どんな話の流れにしようか迷っています。

闘技場の戦いを優勝まで書くか、いっきに優勝後の話に移ろうか迷っております。戦闘シーンがうまくかけている気がしないので・・・・。

もうそろそろオーリスをさぼらせたのですが、自分含め回りも当分はオーリスには働いてもらうことは決まっているんですけどね( *´艸`)


今後も楽しく書いていきたいと思いますので評価、ブックマークをよろしくお願いいたします(*^-^*)

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