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末席魔王。オーリス・ロイスは今日もサボりたい。  作者: 嘘つきな猫
第5章 序列変動 編
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裏切りのファウス


「準備は整えておきました同胞よ。ファウス・ローレン。今頃ロイス領含め各地の魔王達の領地に人間の軍勢が攻め入っている頃でしょう。本当に人間は扱い易くて助かります」

「それはどーも」

「で、そちらはどうなってるんですか?」

「ぼちぼちだよ。これから仕上げに行くとこ」

「そうか。それはけっこうなことだ。健闘を祈っていますよ」

「勝手に祈ってろ。俺は先に行くぞ」

「あぁ。君の願い叶うといいですね」


男がニヤリと笑う。


「そっちも約束を破ったらどーなるかわかっているよな」

「もちろん。そんな怖い顔をしないで下さい。私は約束を破らない主義ですから」

「それじゃーな」

「いい報告を楽しみにしてますよ。それではまた後ほど」


ファウスは扉を開け出て行った。


「…順調、順調」


ファウスは呟く。

悪い笑みを浮かべて。


同時多発的に起こった人間達からの魔族領への侵略。

しかし、侵略されていない魔族領もある。

その1つがハイロット領。


今回の件についてアマドは静観していた。

静観するしかない理由がある。

アオスにも秘密にする理由が。


「あなた」

「どうした?紅茶が気に入らなかったか?」

「いえ。私に隠し事してますね?」

「えっ!?そんな馬鹿な!?私がアオスに隠し事するわけないじゃないか!?」

「こちらに質問してどうするんですか」

「あぁ……いや、ない!断じて秘密などない!!」

「はぁー。正直過ぎる男は…」

「男は?」


アマドは唾を飲むと。


「好きですよ」

「!?」

「嘘つきより」

「ですよね…」

「それであなたが私に求婚した際なんて言ったか覚えていますか?」

「それはもちろん!」

「では、もう一度私に同じ言葉で求婚してみて下さい」

「えっ!?それは…」


アマドはアオスの横に座るディアを見た。


「お母様。なんの話ですか?」

「いや、何でもないんだよディア」


アマドは冷や汗をかきながら話を誤魔化した。


「早く」

「ん?」


誤魔化せませんでした。


「ディア。男からの求婚が情熱的であればあるほど女性が愛されその後幸せになれると思ったら大間違いですからね」

「そうなんですか!?」

「えぇ。着飾った上部だけの言葉なんかより正直に誠実にそしてどれだけ心深くに刻まれるか、それが重要なんです」

「なるほど…」

「あなたも早くそういった相手側見つかるといいですね」

「はい。…」


ディアはもういますとは言えなかった。

恥ずかしくて。


アオスとアマドは親の顔でディアに笑いかける。

アマドも冷や汗をかきながらアオスに笑いかけた。


アマドの身は自分でなんとかしてもらうとして。

ファウスはと言うととある領地にお邪魔していた。



「お集まりの魔王様がたお待たせして申し訳ない。同胞との話が伸びてしまって」

「おぉー。ようやく主役のお出ましか」

「まったく。いち貴族ごときが我々をまたせおって」

「まぁー。まぁー。我々はファウス君と言う勝ち船に乗せてもらう身、これくらいいーじゃないですか」


序列第41席

カベル・マロン


序列第65席

ハルダ・バーギン


序列第44席

シータン・ケイロー


ほか、15名もの魔王達がファウスの呼びかけに応じて集まっていた。


「まず、この場を提供していただいたハーバー領の魔王、第11席エロン・ハーバー様に感謝を述べさせてもらいたい」

「気にするなファウス・ローレン。我々に利益ある話を持ちかけてきたそなたへお礼したいくらいなのだから場所なんぞいくらでも提供してやる」


「ありがとうございます」


「確認なんだが我々の領地へは人間達は攻め込んで来ないんだな」

「えぇーもちろん」

「他は今頃てんやわんやのお祭り騒ぎでしょうけどね」

「けっこうけっこう」

「人間どもが勝っても負けてもそこに残っている兵士どもは疲弊しこちらの奇襲に対応でまい」

「我々が美味しいとこだけ頂いて領地を楽に拡大し序列を上げ権力を握る。それから人間どもを滅ぼしにかかるとしよう」


「ファウス・ローレンとその同胞達が計画した大魔族世界構築の第一歩としてな」


集まった魔王達は高笑いをし酒を飲んだ。


「この酒、癖があるがいい品じゃないか」

「是非我々の領地にもおろして欲しいですね」


「どこでファウス君。いつになったら君達の同胞に会わせてくれるのですか?」

「あー。その件ですが…」


「ぐぁっ…」

「ふぐぅっ!」

「なっ…だ…こ…これ……は」


「ようやくその時がきたみたいですよ魔王様がた」


ファウスを除く全ての魔王達は床に倒れもがき苦しみだした。


「おや?もうパーティーは始まっていましたか」

「おせーよ」

「野暮用がありまして。何人くらい生き残りそうですか?」

「さぁーな。5人でも残ればいいほうじゃないか?」

「なら私とかけをしましょう。私は10人残ると予想します。10人以外なら貴方の勝ち、10人ぴったりなら私の勝ち。どーですか?」

「予想ねー。俺はお前とは賭けはしない。負けたくないからな」

「それは残念」


魔王達は皆死んだように声も出さずピクリとも動かなくなった。


「さぁー!お目覚めターイム!」


ファウスの隣で両腕を上げて男が叫ぶ。

すると倒れていた15名のうち10名が目を開けた。


「ぶふぁっ!!」


息を吹き返した魔王達はよたよたと起き上がりファウスに目を向けた。


「これは、一体どう言う事だファウス。答えろ!」

「その問いには私が答えましょう」

「誰だ貴様は!」

「自己紹介が遅れて申し訳ありません。私は魔族の原種。魔族の始まり魔神である魔神。ルシ・ファランクスと申します」

「原種、魔神だと!?」

「ちなみにファウス君もその血を引く数少ない私の同胞ですよ」

「ファウスが原種の血を引いているだと!!」

「彼は稀に起こる先祖返りですけどね」

「俺の説明はいらないからさっさと話を進めろ」

「ファウス君はせっかちさんなんだから」

「あのな…」

「はいはい。わかりましたよ。それでは見事魔神となり我々の同胞になった魔王どもにご説明しましょう」


「我々が魔神に!?」


ルシは彼らが飲んだ酒はただの酒ではなくとある相手から頂いたら血を混ぜ作られた酒である事、それを取り入れる事で力ある魔族は魔神へと進化する事、そしてなぜ魔王達を魔神にしたのかその理由を長々と話した。


「と言うわけなので君達11名は今日から正式に我々の同胞となりました!おめでとう!」

「11名ね…」


「信じがたい話だが、今まで味わった事のないこの高揚感の正体の説明にはなるか」

「体の底から溢れてくるこの力。序列上位の武闘派集団に匹敵、いや凌駕しておる」


「確かに我々は力を得た。数名は死んだがそれはどうでもいい」

「喜んでもらえて嬉しいです」

「ただ、勝手に我々魔王の上に立ったような態度は気にくわぬ。それにお前に従った所で何の得があると言うのだ。この力は貰ってやるがお前は死ね!」


65席ハルダ・バーギンがルシへと雷撃飛ばす。

雷撃はルシを直撃し身動きが止まったルシの首を掴み持ち上げた。


「ありがとう。そしてさよ…」

「はいさよーなら」


ルシはハルダの首を爪でなぞるように切断した。

ハルダ自身が死んだと認識出来ていない心臓が拍動するたびに血液が天井めがけて噴射した。


「まったく。魔神の力を分けてもらったくらいで調子にのらないでくださいよ。パチモンがオリジナルに勝てるわけないでしょ」

「せっかく成功した相手を簡単に殺していいのか?」

「いいんですよ。弱者は魔神に相応しくない。それにこれで10名になりましたし」


ルシは爪の血を拭きながらファウスの問いに答えた。


「さー、皆さまこれから存分に働いてもらいますからね!」


「我々に何をさせるつもりだ!」

「勿論魔族を滅ぼし人間を根絶やし我ら同胞、魔神だけの楽園をこの世界に誕生させるのです!そうですよねファウス君?」


「あぁ。そうだな」


「さっ!では余興も終わった事ですし宴の続きをしましょう。我ら同胞の未来に乾杯!」


そう言いルシは高笑いをした。


お久しぶりです。

またまた期間が空いてしまいました。

謝罪。


嘘つきな猫です。


国試勉強、模試勉強、期末テスト、やる事沢山あるんです。

でも頑張ってたまには投稿します!笑

気長に待っていてもらえる嬉しいです。


次回

「ロイス領陥落」


少しでも気に入ってくれたらブック、評価、感想よろしくお願いします!

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