圧倒的、開戦
どもども
オーリスがアオスにしごかれていた頃、ロイス領に人間どもが攻め込もうと10万弱の兵達が迫る。
「もー間も無く魔王の最弱末席魔王の領地に到着する!周囲の警戒を怠る…な…」
「威勢がいいな人間。ロイス領に近づいた時点でもう戦いは始まってんだよ」
前方で息巻く人間が突然現れた魔族の1人に腹を貫かれたのち腹部から上下に引き裂かれ死んだ。
突然自分の影から魔族が湧いて出てきた事でマーシャル軍は不意を突かれた。
「敵襲!敵襲ー!!」
馬に乗る兵達が魔族からの攻撃を知らせるために前後左右に走り回る。
その知らせはすぐにマルダ・ノア・マーシャル最高指揮官にも伝わった。
それからの対応はあっと言う間だった。
「念のため奇襲された際の段取りをしておいてよかった。陣形を整えろ!開戦だ!」
人間軍はその場に留まり戦う集団およそ3万人を残し、残りの7万はロイス領内への進軍を続ける。
「あらあらどこへ行こうというのですか?」
空から聞こえた声はマーシャル軍の脚を止めさせた。
「ロイス領に手を出す威勢の良さは買って差し上げますがここから生きて帰れると思うなよ。人間」
「今度は上からだとっ!?」
最高指揮官マルダもこれには驚いた。
空に浮かんでいるハミロンは真っ赤な鎧が太陽の光を浴びて夕陽のように輝いていた。
ハミロン・マールが引き連れて来た魔族とそれに従う魔物達およそ1000が影から、残りの2000は空から降り注ぎマーシャル軍を吹き飛ばす。
「数で押しきれっ!」
マルダは右手を前にかざして声を張り上げる。
「お前が最高指揮官みたいだな」
マルダは背中越しに殺気を感じ振り返ると既に剣が振り下ろされていた。
「こらこら。うちの大将取られたら後払いが無くなるじゃないか」
剣はマルダを切り裂く前に止められる。
「なかなかいい感じの人間もいるじゃないか。我が名はハミロン様直属の部下。ダルモンテ・シーシャ。お前で楽しんでからそこの人間の首を持ってハミロン様のもとにかえるとしよう」
「我々に勝つ事前提とは」
「まったくです」
ダルモンテの左右から腕を狙って同時に二撃が加えられるとダルモンテの腕の半分まで剣が食い込む。
しかし、左右から襲ってきた相手は半分まで食い込ませ、後は振り抜くだけの剣をすぐに抜きダルモンテから離れた。
「びっくり人間かよ」
「腕が4本ある人間がいると思うか?」
ダルモンテは笑う。
背中からもう2本腕が生えさっきまで剣を振り抜こうした人間がいた場所に斧を振り下ろすダルモンテ。
「3対1か、適当に相手してやるからさっさと来い」
「それじゃ、失礼して」
遠くからハミロンはダルモンテの姿が見えたが気にも止めず最後方を目指した。
「本当、何から何まで派手好きなんだから」
「ハミロンの事はいいからあなたも早く配置につきなさいよ」
「はいはい」
クアラーがウィンに指示を出す。
「我々はハミロン達が取りこぼした人間の後始末をする。可愛いわたしの兵士逹よ!引くな!負けるな!そして出来れば誰1人死ぬな!決して私を悲しませるなぁ!いいな!!」
クアラーが自軍を奮起させると兵達は大声を上げクアラーに答えた。
「あっちもあっちで元気いいんだから」
ウィンは用意された椅子に踏ん反り返って冷たい飲み物飲みながら壁の上で踏ん反り返っていた。
「いいなー。私も暴れたかったのに」
ウィンのくじ引きで決まった配置は最後方。
完全なる防衛が目的となっている。
「つーかここまで人間来るのかなー」
「来ても来なくてもウィン様には足の指一本すら動かせはしませんので全て我々にはお任せ下さい」
「よろしくねー」
「はっ!!」
ロイス領側は事前に打ち合わせた通り全て事が運んでおりマーシャル軍が押される形で戦いが始まった。
そんな事をほっといてロイス領内の一室で紅茶片手にくつろぐ2人。
「始まったようですね」
「そのようです。私達もお手伝いしに行きますか?」
「彼女らは優秀なのでほっときなさい」
「フフル様がそうおっしゃるなら」
「マリーはサーシャの側に。何かあった時は命を懸けてサーシャを守るのです」
「この命にかけて」
また、その近くの庭先で。
「なんか嫌な雲行きになってきたんだよなー…。一応オーリスの耳にでも入れておこうかな」
「オーリス様まだ帰ってこないのかな?」
「さぁー。どうだろね。帰って来るのが嫌でまた何処かでサボってたりしてね」
「オーリス様またお土産持って帰ってくるかな?」
サーシャは無邪気に笑うとロハスはサーシャの頭を撫でて笑った。
その頃オーリスはと言うと。
「あぢぃー…。何で俺がこんな所で汗かかないといけない……んだよ!」
「オーリス様。辛抱です…」
グリに諭されオーリスは暑さに耐えていた。
「あの人いないしサボってよくね?」
「真面目に取り組んだほうがいいとおもいます」
イースに諭されるオーリス。
「あら、サボりたいならサボってみなさい。私は全然かまいませんよ」
アオスが現れた。
「なんでいるんだよ…」
「映像なのであなたを厳しく指導できませんが監視は常にされていると思いなさい」
「はい……」
「だから言ったのに」
クリスタルバードのクリスの翼が光を放ちアオスの姿を映しだしていた。
「いーですか。何事も我慢強く続ける事が大切なのです。どんな状況であれ本当の自分と向き合うためにこんなとこまで連れてきたのですから」
ちなみにオーリス達が座っているのが活火山で有名なダルダ火山の火口付近。
目の前をゆっくりと出来立ての溶岩が流れている。
「そろそろ暑さに慣れた頃でしょ。オーリス、死に物狂いで戦いなさい」
アオスの不敵な笑う口元が扇子の隙間からチラリと見えた。
それをオーリスは見逃さなかった。
「あれはヤバい時の笑い方じゃないか!!イース!今すぐここから離れるぞ!!」
「どーしたんですか?」
「いいから急げ!」
「は、はいっ!」
その場を離れようと空を見上げた時には時すでに遅く、上空でその相手は待ち構えていたのだった。
アオスは首を振る。
「それぐらいなんとかなさい」
「いや…アオス様…コイツは…」
イースは腰を抜かした。
「溶岩竜ヴォルデインじゃないですか!!」
「なんかカッコいい名前の竜だな」
「何落ち着いてるんですか!早く逃げましょう!!竜ですよ!竜!ドラゴン!ですよ!」
「それくらいみたら俺でもわかるから」
「無理です!無理!殺されてしまいますよ!!」
「最初は幼いカリーヌで、次は腐りかけの死に損ない。それでその次は完全成体の竜ですか…ちょっとやる気でてきたぞ!!」
「何やる気だしてるんですか!?いいから逃げましょうって!!縄張りから出たらなんとかなるかもしれないじゃないですか!!」
イースはオーリスを説得した。
「そうしたいのはやまやまだけどあっちは逃がすつもりはなさそうだぞ」
上空で旋回していた巨体がオーリスとイースの目の前に落ちてきた。
落ちた場所は煮えたぎる溶岩の中。
着地した脚は完全に溶岩の中に浸かっているが竜は全く気にしていない。
それどころか溶岩に口を突っ込んで飲み始める。
「ぷはぁー!ここの溶岩はいい味してるぜ!」
「…………喋った」
「あぁん?なんだお前ら。俺の縄張りで何してる」
あんまり友好的とは思えない口調で2人に話しかける竜。
「あっ…えーっとですね…!!」
イースが事情を説明しようとした瞬間、竜はイースに向けて超高熱の溶岩玉を吐いた。
イースはこの時の事あとあとこう語っていた。
あっ。俺は死んだな。
と。
しかし、超高熱の溶岩玉は爆破音と共にイースの前で弾けた。
「あんまりボォーッてしてるとあの人に何言われるかわからないからイースも少しは手伝えよ!!」
オーリス&イース VS 溶岩竜 ヴォルデイン!!
Fight!!
お久しぶりもお久しぶり。
約2ヶ月ぶりですか。
嘘つきな猫です。
忙しかった訳ではないですが。モチベーション下降気味だったのでほったらかしてました笑
いまだにモチベーションは上がりませんが。
ちょうど電車の事故で時間ができた事もあり勢い任せで書きました笑
ブックマしてくれている方々ありがとうございます!
気が向いたら読んでください!




