動きだしていた。オーリス以外。
「な、なによっ!!」
「俺の気持ちを聞いて欲しい。ロハスでないと駄目なんだ!俺にはお前が必要だ!!」
オーリスはロハスの顔に自分の顔を近づける。
「ちょっ。あなたには…でも、私にも心の準備ってものが…」
「どーにかして序列を下げたいんだ!」
「……………はぁ?」
ロハスは目を細め冷めた顔でオーリスを見返した。
「さっき突然序列を44位にするって通知が来てさ、どー考えてもおかしいとしか思えない。まさに不幸の前触れ。それならいっそ序列を下げてやろうと思ってロハスならいい考え持ってるだろ?」
「へぇー。そんなくだらない事を言いにきたわけだ…」
「くだらなくない!俺にとっては最重要事項だ!」
ロハスの右手がオーリスの顎を捉えた。
「いったぁーーー!」
ロハスの拳が赤く腫れ上がった。
「お前の力じゃさすがに無理だろ」
「いっぺん死んでこいっ!!」
「いや、死んだら2度目がある確証はないからさすがにロハスの頼みでもそれは無理」
ロハスはオーリスを蹴り飛ばし部屋から追い出した。
「私は仕事で忙しいの!」
「そこをなんとか!」
「無理!!おめでとう44席!頑張れ44席!!」
バタンとドアを閉められた。
「あんなに怒る必要ないだろ。ロハスに相談すればどーにかなると思ったんだけど当てが外れたな……どーしよーかなー」
ロハスの部屋を後にしオーリスは食事の続きに戻った。
「あっ!オーリスさん!」
「あれ?ファウスは?」
「あー、なんか赤と黒がどーのとか言って大人の時間とか叫びながら帰りましたけど?」
「あの野郎…」
「あのー…」
イースがオーリスに土下座した。
「この家でしばらくお世話になるついでに私を鍛えて下さい!!」
「嫌だ」
オーリスは即答する。
「ちょっと返事早すぎませんか!?」
「なんで俺がわざわざ面倒な事をしなきゃないんだよ。そーゆーのはファウスにでも頼め。」
「そこをなんとか!」
「無理無理。俺魔王だし、忙しいし、これ以上の面倒ごとは勘弁して。それに教えるとかした事ないし」
「私には守りたい相手がいます。けれど今の私では…」
「甘えるなら自分の父親でも頼れ」
イースは何も言わず頭を下げ続けた。
「ん?オーリス様なにしてるの?虐めてるの?」
サーシャがトコトコ歩いてきてオーリスを見上げた。
「いや…これは違うんだサーシャ!」
「オーリス様。サーシャに悪い事を教えないで下さい。弱い者いじめなんて魔王がする事ではないですよ」
フフルもその場に現れた。
「はぁー…なんなんだよまったく。自分のことは自分でなんとかしろよ!絶対嫌だからな!」
「へぇー。自分の事は自分でねー」
次にリアが顔を出してきた。
「おわぁっ!だから言ってるだろ!俺の背後に突然現れるなって!」
「いやぁー。どこの誰が自分の事は自分でと言ってるのかと思って。理由位は聞いてもいいんじゃない?誰かさんの時には聞いてあげたと思うよう。アイツは」
リアとオーリスは少しばかり昔話をした。
「わかったよ!理由聞くだけだからな!」
イースは顔を上げた。
「ありがとうございます!」
「勘違いするなよ!誰もが引き受けるなんて言ってないからな!」
イースは話し始めた。
とある少女の話を。
その頃一部の魔王達が動いていた。
その理由とオーリスが65席から44席に一気に序列を上げた理由とは深く関係している。
「まさかあの末席…いや、元末席が人間国を侵略し始めるとは」
「魔王なのですから当然なんですけどね」
「オーリスさんもやる時はやるんですよ」
「あの小僧もよーやくやる気を出してくれたと安心したいのだが、多分何らかの事件に巻き込まれてそれに流された結果そーなったんだろーがな」
「結構、結構。前々から見所はあったのだから」
「ウルの子ならこれくらいは当然じゃろ。学園3帝と呼ばれてからだいぶ時間は過ぎたがな」
「……………」
「あなたは何の感想もないんですの?」
「それより今回の件で何かわかったか?」
「……」
「いや、なにも」
「こっちも収穫なしでした」
「私のとこも」
「同じく」
集まった皆が首を横に振った。
「そーか。まさか序列下位とは言え魔王が一気に大勢消されるとは。魔国誕生以来の大問題。いや汚点か…」
「ただ、今回の件と関係あるかは分からないが序列下位の連中数名が結託して何かを企んでいたとか」
「企みとはなんじゃ?」
「そこまでは。それを知る当人全てが消えてしまったので」
「ならお前はなんでその事を知っているんだ?」
「とある協力者からの情報とだけ」
「相変わらず隠し事の多い男だな」
「その件が関係しているのか不明な以上、ここで話していても意味はないか」
「出来るだけ調べてみますが、期待はしないで下さいよ」
「各々、周りには十分に気をつけて下さいまし」
「誰かが裏切ってる可能性だってあるからな」
「下位の魔王と一緒にせんでくれ」
「そんな威勢を張ると真っ先に消されたりしてな」
「五月蝿いわい!」
何もみえないまま話し合いは終わり静かに魔王達は解散した。
魔王が突然消えた時から少し遡る。
その時、人間国では大きな作戦が動きだしていた。
ロイス領から遠く離れた国、エルアルディ聖王国に各国の有名な剣の使い手、魔法を研究者、武の道を極めんとする者、その他にも名を知られた英雄、勇者、大賢者と呼ばれている者達が集められていた。
「皆の者面をあげなさい。聖王ラライア・ミーティアン様の入場ー」
赤カーペットを歩く幼い少女。
そしてその横を偉そうに歩く肥えた体型をした大臣が共に玉座までの階段登り少女が王座に座ると大臣が跪いて待つ
者達に声をかけた。
「よくぞ集まってくれた。勇者達よ。ラライア様も喜んでおられるぞ。さて、お前たちに集まってもらったのは他でもない。隣国のサルータ、ラバブそしてゲイバルトのとこも魔族に支配されたクラスタ王国に降り着々と守りを固め、力を蓄えているとの情報が入った。これは我が国エルアルディの脅威となるに違いない!っとラライア女王様は危惧しておられる。ですよね?」
「うむ」
「ご賢明な判断だと思います。民のため、女王のため、皆にはこれら脅威を排除してもらいたい!その為の手はずはこちら側で整えておく。お前達はその時がきたら存分に力を奮うのだ!よいな!」
「お任せ下さい大臣殿。我らラライア様のために!」
「「「ラライア様のために!!!」」」
集まった者達が声をあげる。
大臣は右手を前に突き出し大声を止めると、ラライア女王を退場させるように部下に目線を送る。
「ラライア・ミーティアン様。ご退場!」
「うむ」
幼き女王は段差を降り来た道を歩き帰って行った。
「これからお前らに標的が書かれた紙を渡す。そいつを記された期日までに抹殺してくるのだ。失敗すれば反逆罪として各国に通達する。よいな?」
「そんな!それでは失敗できないではありませんか!」
「当然だ。ラライア女王を悲しませるよーな事をしてはならない。だから失敗しなければいい。命に代えてもな。なーにそんな難しいことでは無い。お前達の実力なら問題ないと信じているぞ」
いくつかのチームに分け、それぞれのチームに標的が書かれた紙が渡った。
「ロイス領…魔王オーリス・ロイスの抹殺を命ずる」
今年も残りわずか。
地元に帰ってる途中の
嘘つきな猫です。
あー寒い。
地元に帰っても暇なので布団の中から投稿したいと思います(^○^)
年末に向けて忙しいとは思いますが、暇なときでも評価、感想くーださい!




