さらば人国
「疲れたー、疲れたー」
オーリスは城内にある大浴場で1人で疲れを癒していた。
「いやぁー。極楽極楽」
「おい。…亀ってお湯の中泳いでいーのか?それに極楽って」
「亀だって癒しが欲しいのです!それにこの姿は仮の姿ですからそこら辺の亀と一緒にしないで下さいっ!」
「さよーですか…ブクブクブク」
それからある程度復興が進んで行くのをオーリスはブラブラ街中を歩きながら観察した。
「さーて、する事もなくなってきたしそろそろか」
その夜もいつも通り皆が眠りに着く。
「ファ…ス…ファウスッ。起きろッ!」
「すー…すー…っん!?」
「声を出すなっ!」
オーリスはファウスの口を塞ぎ騒がないように指示した。
「モゴモゴッ!!!」
「これから帰るぞ」
ジタバタするファウスはオーリスの手を無理やり振り払った。
「はーっ、はーっ…殺す気かっ!!一瞬意識が飛びそうになったぞ!!」
「だから大きな声を出すなっ!」
「こんな夜中になんだ!?」
「今から帰るぞ」
「今から?なんでこんな夜中に帰るんだよ!明日の朝でもいーだろっ!お別れ前の1発とか色々俺にも予定が…」
「はいはい。そんなことなら今すぐ帰れるな」
「何がそんな事だっ!俺にとっては重要な事だって言うのに!」
文句を言っていたファウスだったがオーリスの説得により渋々帰る準備を始めた。
「いーのか。ジョルジュやミュゼにお別れ言わなくても」
「いーよ別に。逆にお別れ言った方が面倒な事になりかねないしな」
「ミュゼが悲しむぞ?」
「いーんだよ」
「お前がいーならいーけど。…よしっ!準備できたぞ!」
オーリスとファウスは窓を開け静かに外に出た。
「なんだかんだ面倒ごとに巻き込まれたけど以外と楽しかったな」
「まぁー。そうだな…」
「どーした?浮かない顔で。やっぱりお別れしに行くか?」
「いや、なんか忘れてる気がして…」
「忘れ物?土産は買ったんだろ?」
オーリスはサーシャから渡された紙を何度も見直し確認する。
「フフルさんに、マリーさん。サーシャにディア、ロハス、ついでにオベル…その他諸々。うん。足りてるよな…でも何か忘れてるよーな…」
買った土産の個数もきちんと揃っている。
「まー、忘れてるぐらいなんだから、たいした事じゃないだろ」
「そーれもそーだな。じゃー帰るかっ!」
オーリスは自分を納得させ暗闇の中を飛びはじめると後ろから声がした。
「ちょっとーっ!!オーリス様っ!!帰るなら帰るって教えて下さいよっ!!」
「あっ!そーだった!グリの事すっかり忘れてた!」
「あのー、私もついていってもよろしいですかな?」
グリの背中に見覚えのある亀が1匹乗っていた。
「背中がすごく重いんですけど…オーリス様、この方誰ですか?連れてけ連れてけ五月蝿かったので連れては来ましたけど…」
「タメトスは空飛べないのか?」
「飛べるわけないでしょっ!亀ですよっ!」
「前にそこら辺の亀と違うとか言ってたよな…。仕方ないからグリ、ちょっと頑張ってくれ」
ようやく全員が揃った。
「これで全員揃ったな。これで忘れてる事はない…はず!」
オーリスはスッキリした気持ちで帰路につく。
そんなオーリス達を密かに思う者達がいた。
「あれは…。そーですか、今日でお別れですか。ご一緒に楽しいお店にでも行きたかったものですがそれは次の機会にでもという事で。クラスタ王国を救っていただき誠にありがとうございました。敬礼っ!!」
オーリスの小さな背中に向けて、地面に剣を突き立て敬礼をする者。
「明日はファウス殿を誘ってとっておきの店に行こうと思うがお前も来るか?」
「いぃーですねっ!行きましょうっ!」
「ちょっと、ファウスさんを変な店に連れてかないで下さいよ!私結構本気でねらってるんですから」
「はっ!お前なんかかが扱える男じゃないだろ」
「なによもーっ!あんたと違って大貴族の息子らしいんだから!そんれに以外と話があったりするんだからねー」
「まぁー頑張って下さいよ。それよりどんな店に連れて行ってくれるんですか!?」
共に戦った仲間達。
「争いはいかんっ!…絶対にいか…ん。ムニャムニャ」
「争えば我が国が…滅ぶ…zzz」
遠くでオーリスの言いつけ素直に守る者達。
「こっそり帰るつもりだったのだろうがあれだけ騒いだら意味が無いというのに」
大きな窓を開けジョルジュが笑う。
「本当に凄いのかそれともただ抜けてる奴なのか。魔王には初めて会ったが、魔族で王の癖に魔族らしいとこが1つもない不思議な王だったな」
「帰るなら私もっ…」
「泣くなミュゼよ。彼は優しいとは言え魔王なのだ。我々人間とは住む世界が違いすぎる。街を見廻りながら他国の動向に目を向け、私を困らせないようそっと居なくなるオーリス殿の優しさを汲んであげなさい」
「ですがお父様っ!私は…私は…」
父に抱きつき涙する者。
多くの人間たちに裏で感謝され信頼を得ていたことを魔族2人は知る事なく愉快に思い出話しに花を咲かせながら暗い夜道を飛んでいく。
「ドラゴンはマジでヤバかったな」
「腐ってあれならカリーヌが成長したら俺でも勝てないかもな…」
「ドラゴンの尻に敷かれて潰されてしまえっ!」
「その時はお前も一緒だからな、心友よ」
「そーゆー時だけ心友って使うなよっ!」
「ならお前を犠牲にして俺は逃げよーっと」
「おいっ!!逃げるなら一緒に心友も連れてけよっ!!」
思うもの達の事なんて知る事もく、彼ら2人はいつも通りだった。
「ところで、オーリスは帰ったら何するんだ?」
「俺は当然何もしない!こんなに働いたんだから1年そこら仕事をサボっても文句言われないだろ?」
「いや…さも当然に言ってるけど。多分、それはないと思うぞ…」
「何か言ったか?」
「オーリス様っ!暇でしたらちょっと強めの魔物でも一狩いきませんか!?」
「人狩?」
「人間狩ってどーするんですかっ!!人間狩しても私の成長につながるわけないでしょー!!」
「とうとう本性を現したな魔族の獣よっ!!」
「そんなわけないでしょっ!コカトリスのよーな卑劣で凶悪な魔物と一緒にしないで下さいっ!!」
「コカトリス…コカトリ……あっ!!そーだそーだ!思い出した!ファメラのとこの子供達を治す約束してたんだった!!」
「ファメラ?誰だそれ?」
「一言で言えば、美人だな。会いに行くか?まぁー少しファウスには働いてもらうけどどーす…」
「よしっ!行こう!今すぐいこう!」
ファウスはオーリスの言葉を遮り即決した。
「ありがとうなグリっ!すっかり約束したのを忘れてた…本当にギリギリセーフ。約束破ってたらますます妖精と魔族の関係を悪化させてたな」
「よくわかりませんが、お役に立ててなによりですっ!」
「オーリスっ!早く美人に会いに行こーぜっ!!まっててねー!ファメラちゃんっ!!」
ロイス領に帰る前に寄り道する事になったオーリス達だった。
人国編を終わらせようとしているのですが中々終わらない!
嘘つきな猫です。
今まで通りの生活に戻りましたー!
SwitchとPS4どっち買おうかが今の悩み。
ゲームしつつもちゃんと投稿頑張ります笑
気が向いたらブックマ、感想、評価お願いしまーすっ!




