悩んだ末の行動
「さて、どーしよーか」
オーリスは悩んだ。
まず、今抱えている問題点をあげよう。
1、パンイチ
2、魔王の姿
3、コカトリスを石にしてしまい頭部を持って行っても信じてもらえるか
4、1と2からクラスタ王国にどうやってバレずに侵入してファウスにまた人間へ変装させてもらうか
だいたいこの4点が今のところ大きな問題となっている。
2の魔王の姿に関しては自分ではどーしよーもないので保留。
3のコカトリスに関しても石化を治す方法なんて知らないから保留。
4は今は関係ないから保留。
と、なると現状で解決できそうなのは1だけとなるが、こんな森に服屋なんてあるわけないし、あってもどーせゴールドとかが必要になるに違いないからどちらにしろ買えない。
とりあえず森が勢いよく燃え続け、今度は寝よにも明るすぎる。
オーリスは大きめな水球を魔法で作り、空に投げて破裂させた。
破裂した水球は大粒の雨となって森に降り注ぎ、火を消していった。
「とりあえずこれで寝やすくなったな」
「クェー」
オーリスはグリを腹に乗せ、石像となったコカトリスの脚の部分を枕にし、お腹を冷やさないよう焚き火の近くで寝た。
「クェックェッッ!!」
夜の戦いが終わり、朝日が顔を出すとグリはオーリスの頭をつついて空を飛んだ。
「んーーーっ。寝れたには寝れたけど体が痛い・・・」
「誰かそこにいるの!?」
オーリスは背後からの声に驚いて飛び起き、とっさに剣を構えた。
「おーい。誰もいないのかー?」
「???」
オーリスの目の前には人間がいた。
オーリスですら目の前に立っている人間の気配を全く感じることが出来なかった。
「おーい、じゃなくて。目の前にいるだろ?」
「おっ!やっぱり誰かいた!珍しく聞き間違えかと思ったよっ!」
「姿を消してる訳でもないのだから、誰でもわかるだろ?」
「まぁー普通ならそーだろうだけど、僕にはそれが無理だから」
「無理?」
「どなたか知らないけど、多分初めまして。僕は近くに住んでいるオチャって言うんだけどあなたは誰ですか?」
オチャはオーリスに向けて右手をだした。
「・・・普通に握手求めてきたけどお前、俺をみてなんとも思わないのか?」
「ん?僕は目が見えないから貴方の姿はわかりません」
「そーなのか。俺はオーリス。それとこっちがグリって言ってもわからないだろーけど。見えないとは言えよく俺に躊躇なく手をだせたな」
「そんなのただ、声がする方に向けて手を出しただけですけど?」
「いや、そーゆー意味もあるけど。俺が盗賊とか悪いい相手とか。そーゆー事を考えなかったのかってことだよっ!」
オチャに質問しながらオーリスはとりあえず握手した。
「そーゆー事ねっ。産まれた頃からこれだったから、最初は色々イタズラされたりよくされたおかげで、相手の声質と言うか、雰囲気と言うか。なんというか。うまく説明できないんだけど、感覚でその人の嘘や考えとか感情がわかるんですよっ」
「それ凄い便利な能力だなっ!」
「以外に面倒でもあるんですけどねー。それでオーリスはなぜ、こんな王国からだいぶ離れた所にいるんですか?」
「ちょっとした依頼で、コカトリスを討伐しにな」
「あー、なんか村の皆さんが騒いでいた件かな?」
「それがコイツで・・・って見えないか」
オーリスは石になったコカトリスの石像を指差した。
「オーリスが言っているのは真実ってのはわかるよ。それとー、そこに何かあるみたいだけど、僕にはちょっと見えないな」
オチャは申し訳なさそうに笑った。
「石は見えないのか?」
「石と言うか、動いているものは何となくどこら辺にいるとかは感じることができるんだけど、石コロみたいな無機質な物には鈍感なんだよ」
「なるほど。ならコレならどーだ?何か感じるか?」
オーリスは足元に落ちていた石に魔力を込めて手の平に乗せた。
「これってー・・何か持っているみたいだけど、それはなんだろー?たまにそんな物を感じるけど、実際見たことがないからそれが何かは分からないや」
「やっぱり感じ取れはするんだな。むしろこの量で感じ取れるとか逆に凄い事なんだけどな」
「こんな事を褒められてもなー」
「ちなみにコカトリスって言うのがオチャの目の前で石像になっているんだけど」
そー言ってオーリスはコカトリスの石像に魔力を込めた。
「えっ!?何それっ!怖っ!デカっ!姿は見えないけど大きさはなんとなくわかったっ!」
「コイツの石化治す方法とか知らない?」
オーリスはダメ元で質問した。
「えっ?ごめん。全く見当もつかないけど…」
「だよな…」
「あー、でも。もしかしたうちの村長は物知りだから知ってる・・・かなー?」
「マジでっ!?村長に会いたー…いや、会えないな」
「なんで?」
オチャに俺は魔王で人間の敵だから会いに行っただけで村がパニックになると説明したいが、当然できない。
「そのー。見た目と言うか、人種と言うか…」
「それなら多分大丈夫だよっ!なんか村長と村人達もオーリスと同じ国から来たっぽいしっ!」
「どーゆー事だ?」
「それもまた説明するのは難しいんだけど、クラスタ王国の人達の感じよりどちらかと言えばオーリスとそこにいるグリ寄りな感じだから」
「んー」
オーリスはオチャが自分に嘘をついているとも思えないが、本当に付いていってもいーのか悩んだ。
俺みたいな魔族を連れて行ったらオチャはどーなる?
俺を連れて行ったとしたら、すぐに俺がその場を離れたとしてもオチャの事を悪く言う相手がいないとも限らない。
そーなるとオチャが今の暮らしを今後も続けるのは難しくなる可能性だってる。
しかし、オチャの誘いを断った所で行くあてもない。
オチャの今後と自分の現状を天秤にかけ答えを出した。
「よかったら、オチャの村に案内してくれないか?」
「いーよ。付いてきて」
オーリスはオチャの誘いを受け村に行く事に決めた。
オチャが今後どーなろーとも知ったことではないなんてオーリスは考えてはいない。
万が一、オーリスが考えている最悪の状況になったらまた、ジルの村にでも押し付けてしまおうと思っただけ。
自分に悪意を持って挑んで来ない限りオーリスから手を出すことはない。
なぜならそれはオーリスが1番面倒になるだけだから。
ファウスがいればその面倒を押し付けるが今は押し付ける相手がいない。
それなら大人しく目標に向かって最短の選択をし続けるのがオーリスにとっての正解なのだ。
オチャに付いて道と言えない道を進む。
「お前はよくこんな道が無いような場所を目が見えないのに歩けるな」
「慣れだよ、慣れ。目が見えないせいで他の感覚、聴覚や嗅覚が周りの人達より鋭くなってくれたおかげだよっ!」
オチャは目が見えない事を気にするそぶりをまったく見せる事なく歩き立ち止まった。
「あそこが俺の村だよっ!」
「・・・マジか。お前凄いとこに住んでたんだな・・・違う意味で俺は心配になってきた」
「何行ってんだよっ。普通の村だろ?」
オーリスはオチャが指差した村を見て躊躇した。
「本当に大丈夫なんだよな!?」
「オーリスは人見知りするタイプだったの?大丈夫だからっ!みんな目の見えない俺にも親切にしてくれるから、きっとオーリスの力にもなってくれるよっ!」
「だといーけど…」
オチャに無理やり手を引っ張られオーリスは村に連行されていった。
明日投稿しよーと思いましたがサボるのは良くないですよね。
嘘つきな猫です。
ここからまた、依頼とは関係ない事にオーリスは巻き込まれるよていです_(┐「ε:)_
色々書きたいこの頃。笑
オチャ、バラッド共々こんごも宜しくお願いしまーす。




