オーリスの本気? 中編
またしても中編となりました。
ごめんなさい( ;∀;)
空はあの時の色と変わりなく今日も青い。
母の体の調子がよく、雲一つない青空が広がった天気のいい日にだけこっそりと周りのみんなに内緒で母と一緒に家を抜け出し、母のお気に入りだった大きな樹の下に一緒に座り、澄んだ青色の中にこの光の輪を飛ばして俺を楽しませてくれた。
その時の空の色を今でも覚えている。
不思議な光の輪は言葉を話し、笑い、怒り、そして俺に悪戯しては母に怒られよく拗ねていた。
そして起き上がれないほど母の体調が悪くなった時、自分の代わりに面倒を見てあげてと俺に預けていった。
いつかは来るであろうと思った日がそれからすぐに来てしまった。
日に日に樹の下で笑いながらした会話より、ベッド近くに椅子を置きそこに座っての会話する方が多くなっていった。
それでも母と一緒の時間を過ごせるだけで幸せだった。
「立派な魔王になるところ見てあげれなくてごめんね。ずっとあなたの事を愛しているから・・・だから笑顔でお母さんを見送って頂戴・・・」
そう言って苦しいはずの母は最期に笑ってくれた。
それが母から自分にお願いされた最後の言葉。
自分が出来ることは精一杯の笑顔、涙を腕で拭い沢山の母がくれた楽しさと幸せを思い出しながらその時できる最高の笑顔で母と別れた。
最後に見た母の顔は大好きだった樹の下でたまにするお昼寝したばかりのような穏やかな顔だった。
光の輪を浮かべてオーリスは空を見ていた。
「おいっオーリスっ!いい加減に降参したらどうだっ!この数、この力、この俺にひれ伏せば許してやってもかまわないぞっ!」
空を見上げて動かないオーリスにウータンは話しかける。
その間も次々と骸骨は生まれ続け、そして軍勢となって歩みをオーリスに進める。
光の輪は広がり捻じれ集まり新たな形を成していく。
オーリスはそれに話しかけた。
「さてと、悪いけど働いてくれ。リア」
「久々に呼ばれて来たらまたそれ?・・・嫌だっ」
「断るなよっ! 俺に手を貸す約束だろーがっ!」
「そこはギブ&テイクっ! 甘やかすのは子供の時だけ。前のようにギブだけでの関係はまっぴら御免だからねっ!」
「楽させろよっ!」
「だったら何か貢なさいよっ! 楽したい?こっちのセリフよっ!」
「お前がさぼりたいだけだろっ!」
「そーだっ!その通りだっ! 私も楽をしたいんだっ!」
「だろーっと思ったっ!!」
「はぁー。仕方ない・・・。大切な友の願いもあるし、私に頼るなんてよっぽどピンチなんでしょ?」
「いや、そーでもない。ただ俺は楽がしたい。 それと悪いけど時間かけたくないから、あの骨達はお前に任せる。余裕だろ?」
「骨だけでいいの? なんだったらあそこのお山の大将も潰してきてもいいよ?」
「それは俺の役目だからそこまではいいよ」
「そっか」
「俺とお前達は対等なんだから気を使うな。俺たちはお互い利用しるだけだろ?」
「そう言われたらそうだし、そうで無い事もあるけどね」
「でも、俺は俺の願いのために君達を利用する」
「どーぞご自由に。それでは醜い骸骨どもにはこの場から消えてもらいましょぉー・・・先に行くよ」
リアは空高く舞い上がり太陽に負けないほどの光を発し高々と叫んだ。
「よく聞け魔族の頂点に君臨する王達よっ! 我はっ!」
オーリスはリアの行動に驚きリア目掛けて全力で飛んだ。
そして思いっきり拳骨で頭部を殴り、リアを地面に叩き落とした。
「何やってんだよっ! めっちゃ焦ったぞっ!」
「いったぁーーーー。何って、これだけの魔王達が集まっているんだから自己紹介をしようと・・・」
「するなぁーっ! あほなのか? お前はアホだろ? 阿保だよな? 自分の立場わかってないだろ?ついでに言うとお前が自己紹介したあとの俺の立場がどうなるのかお前の少ない頭で理解してないだろ?」
「そんな事、私が知るかっ! 私は私だっ!」
「本当に口が悪いなお前。・・・わかったよ。なら別の」
「オッホンッ! 落ち着きなさいオーリス君。まぁー久々に呼ばれたしオーリスの言う通りにするよ。すればいーんでしょっ!」
「落ち着くのはお前だろ、初めからそうしてくれ・・・」
リアに自己紹介を中断させ、地上で2人でコソコソと話し和解した。
「いやー危なかったぁ・・・」
アマドは固まっていた。
「あれは誰っ!? オーリスの隣で何してるのっ?」
ディアもオーリスに寄り添う相手を見て固まっていた。
「凄い美人で巨乳ちゃんじゃないかっ? オーリスの野郎俺に黙ってあんな子と仲良くしているなんて・・・あの子が駄目でも可愛い子の周りは可愛い子がいる。 類は友を呼びまくるはず・・・後で紹介してもーらおっとっ!」
ファウスは違う場所を硬くしていた・・・。
周りで観戦している魔王や貴族達もざわついた。
「さっきのはなんだったのでしょうね?」
「さー。多分召喚の一種ではないでしょうか」
「ベルゼ様はどー思いますか?」
「あれは・・・いや、まさかそんなはずは・・・」
「どうかしましたか?ベルゼ様?」
「いや。何でもない」
色々相手が自分なりの考えを巡らせている中でアマド、アオス以外にリアの存在が何なのか数名が正解にたどり着いていた。
「あれは・・・思った通りオーリス君、きみは面白い。ますます食事に誘いたくなったよ」
「ほぉー。なるほどなるほど。興味深いですねー。是非実験体として扱ってみたいものです」
「懐かしい顔が見れるとは、しぶとく長生きするもんじゃな」
もちろんウータンも反応したが目の前に見えているのはたった1人の女性。
ならば恐れる必要は微塵もないっ!
それがウータンの答えだった。
「はっ!この軍勢に女1人呼んで何ができる?」
「普通はそう思うよな。けど、その軍勢とやらは女1人に殲滅されるんだろーな」
「この数の軍勢が女1人に殲滅されるなんて、そんなわけあるっ・・・・・えぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
ウータンは目が飛び出るほど瞳を見開いて体を震わせた。
「さて、さっさと片付けようかな」
リアは手を合わせて唱えた。
「我の平穏と安寧を害し、平和と調和を乱す者へ告げる・・・」
続けて両腕を、そして両手開き優しく微笑む。
「汝らに華樹の楽園を与えーるっ! まっ骨ではたいした栄養にはならないだろうけどぜーんぶ食べちゃっいなさいっ!」
緑しかないただの草原に小さな花の芽がいくつも芽吹き、そして成長し蕾をつけ綺麗な花を咲かせていった。
草原は優しい色をした様々な花が瞬く間に咲きほこり、草原の色を塗りかえた。
「ぽこっ・・にょきにょき・・・・ガブっ・・・もぐもぐ・・・ゴックンっ」
成長した花の丈は骸骨兵のおよそ2倍になり、茎を鞭のようにしならせ次々と骸骨兵を捕まえては飲み込み、そして骸骨を栄養として成長した。
花を2つに増やせば食べる速度を増し、茎を異常な程長く伸ばせば捕獲範囲を広げ、根を使い地上から地中に引きずり込む花など多種多様な花たちがリアの命令に従い骸骨兵を捕食し成長を続ける。
「俺の軍勢を捕食しているのかっ!?」
「全然成長してくれないけどね」
「まーいい。そいつらはいくらでも呼び寄せればいーだけのこと。ほらほらっ!花ごとき刈り散らかしてしまえっ!」
「なにっ!?私の花達が・・・押されているだとっ!」
「どうだっどう・・だ?」
「一応、こんなセリスを言っておいたほうが盛り上がるかと思っけど、今の魔王ってのはこの程度とは涙が出るくらい残念なのね」
「いずれその花達も軍勢の数に負けて散っていくのは時間・・時間の問題・・・のはずが、なぜっ?!」
花々は骨の微々たる栄養を糧に成長し、更に新たな種を巻き散らしてはウータンの軍勢よりも速いスピードで増殖した。
ウータンと、リアの骨VS花の戦いが均衡を保っていたように見えたのは一瞬。
すでに花々は軍勢を囲って一方的な蹂躙をし始めた。
「おーいっ。オーリス、こっちはあらかた片付きそうだけど?そっちはどんな感じー?」
「もー終わるのか。少しゆっくりし過ぎたなー。ならそろそろ俺の出番だな」
「なにゆっくりくつろいでいるのよっ!早く終わらせたいならさっさと動きなさいよっ!」
「わかったって! 焦ってもいーことないんだから、急かさないでくよ」
「もー、本当に仕方ないんだから・・・? 少しでもやる気がでるように、道は私が整えておいてあげるよ」
リアの言葉に反応して花々は道を開け、真っ赤な花びらだけを散らしていく。
「こんな演出されても俺には似合わないぞ」
「そーかしら?見様によっては魔王らしく見えるわよ」
「だから、俺はこれでも魔王なのっ!!」
オーリスはリアが作っ真っ赤な花と真っ白な骨の残骸のコントラストで作られた赤と白の絨毯のような道をゆっくりと歩きウータンに近づいていった。
お久しぶりです。嘘つきな猫です( 一一)
正直、新たに登場したリアを今後どのように扱うか悩み中ですっ!
結局、中編止まりになりました。
後編のオーリスとウータンの直接対決はまだ何も結末は決めていません。
ただ、新章に関してはもう決めています( *´艸`)
今後もオーリスとリア共々よろしくお願いいたします。
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感想もせーーーひっ!
読んでいただきありがとうございましたー!




