転機は突然にやってくる。
ずいぶんな間が開いてしまいましたが、ラブコールにこたえて再開しました。
しかしながら、なにぶんストックもたまっていませんので、不定期になるかと思われます。
時間と折り合いをつけつつ、少しずつは進めていこうと思っています。
それでは、ひぅともどもよろしくお願いいたします。
帰りの会も終わって、さて、図書室にでも……と思っていたら都からお呼びがかかった。
「今日、用事ができちゃってさ、帰るの遅くなりそうなんだよね、で、先に帰っててほしいんだけど」
「そっか、私は大丈夫だから。いってらっしゃい」
今日は一人かぁ、なんて思っていたら、ひとりで帰るのがものすごく久しぶりだったことに気付いた。
少し寂しいような気もしたけど、まあ一日だけだし、のんびり過ごそうと思っていたのに。
「だから、今日は亜樹と帰ったらどうかな?きっと喜ぶと思うよ~、じゃっ」
教室の外に人を待たせてたのか、それだけ言うとばたばたと忙しそうにでていった。
(それにしても……亜樹ちゃんと帰ったら、かぁ)
久純さんが来てからはまだ一度も一緒には帰れていない。
改めてそのことを認識すると、ひどく寂しくて。
「話したい……一緒に居たい」
思わずそんな言葉がこぼれていた。
それくらい、亜樹ちゃんのそばは心地よかったんだなぁ。
気がつくと、ひとりで帰る、なんて選択肢はなくなっていた。
一回くらいなら。
(私から誘うのも悪くない……よね?)




