リーラ
「私の名前はリーラ。ユウト様を迎えにきました。」
黒い服に身を包んだ少女は名前をいうと深々とお辞儀した。
少女は黒髪に澄んだ黒い瞳ととても可愛らしい容姿だ。耳には青い装飾が施されたピアスを付けていた。
僕はいきなり現れた少女の言葉に混乱した。
迎えに?僕を?いやそれよりいつからそこにいたんだ?誰なんだこの子は?
「まったくわけが分からないといった顔してますよ。まぁ無理もありませんね。知らないやつがいきなり変なこと言うんですから。」
「き・・・君は誰なんだ?」
「信じられないとは思いますが、いちおうお話ししますね。私は天界という所からきた天使です。あなたが天界にとって必要なのでお迎えにあがりました。」
やっぱりまったくわけが分からない。
そもそもそれが真実なのかもわからない。
もしかしたらぶっ飛んでる子なのかもしれないし・・・。
「時は一刻を争います。はやく天界へと向かいましょう。」
「いやいやいや、ちょっと待ってよ。まだ理解ができてないんですけど。」
「何がわかりませんか?」
「正直なにもわかってません」
そういうとリーラの顔が少し暗くなった。
「すいません。私焦っていて・・・。不快なお気持ちになられたのなら申し訳ありません。」
リーラの声は嘘で、そして遊びで言ってる声ではなかった。
「と、とりあえず詳しく教えてよ。その話。」
僕は本当にリーラのことをしんじたわけではなかったがとりあえず話を聞いてみることにした。
「はい。実は・・・」
「あー濡れた!濡れた!いつになったら雨止むんだよ!」
リーラが話を始めようとしたその瞬間、一人の見知らぬ男が木のしたに入ってきた。
「おっ!君達も雨宿りかい?」
それになんだか馴れ馴れしい。
リーラが僕と男の間に立った。
「この人に近寄るな!」
リーラがすごい剣幕で怒鳴った。
なんで怒ってるんだ・・・?
男は怒っているリーラを見て「クックックッ・・・」と不気味に笑った。
「やはりバレたか・・・。うまいこと気は隠せていたと思ったんだがな・・・。」
そういうと男の背中から黒く禍々しい翼が生え、男の姿がこの世のものとは思えない獣のような姿へと変貌した。
リーラは叫んだ。
「・・・天魔!」




