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女神の箱庭I =カサナルセカイ=  作者: 山吹十波
第10章 冒険者の街とお祭り騒ぎ
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ベストカップル -10-01-

『おはようございますカナデさん』


朝8時。シオンの声で目が覚める。どうやら念話のようだ。


『おはよー…ちょっと待って』


若干寝ぼけたままふらふらと玄関を目指し、ドアを開ける。


「今日なんかあったっけ?会議とか集会とか」


眠い目をこすりながら尋ねる。


「いえ、特にないと思いますけど。すみません、まだ寝てましたか?」


「うん。シオンの声で起きた。ちょっとシャワー浴びてくるから中で待ってて」


申し訳なそうにしているシオンをなだめ、お風呂場に向かう。こちらの世界に来て、洗面所やお風呂が自由に使える点ではよかったと思っている。


シャワーで目をさまし、歯を磨いて、髪をくくり、リビングに向かう。


「ロブさんのところで朝ごはん買って来ました。お味噌汁オマケしてもらったんですよ」


「そういえばこういうしっかりした朝食は久しぶりだなー」


テーブルの上に並べられていたのはきっちり2人分の朝食。白いご飯に豆腐?のお味噌汁。

おかずは鮭?の塩焼きとだし巻き卵、野菜の煮物。それと合わせて漬物が数点添えられている。

どうやら私がぼーっとシャワーを浴びている間に全部お皿に盛りつけたようだ。

というかこんな皿あったかな?


「食べれないものとかないですか?」


「特に好き嫌いはないから大丈夫」


「よかったです。私は納豆が少し苦手で。ロブさんに勧められたんですけど断ってきました」


「そうなんだ。じゃあ、いただきまーす」


久しぶりの故郷(ニホン)の味はかなり体にしみわたった。


「カナデさん今日は何する予定ですか?」


「少しレベル上げしておきたいからクエスト受けてメンシスかな。一緒に来る?」


「もちろんお供させてもらいます」


朝食の後は食器を洗い、そのまま部屋を出る。


「お昼ご飯買って行こうか?メンシスの屋台料理結構重いし」


「そうですね。ギルド行った後サンドイッチとか買って行きましょうか」


ギルドは今日もかなり盛況なようだ。朝9時というと一番混む時間帯なのかもしれないが。


「副代表。おはようございます!」


「おはようアイリス。メンシス周辺のアンデッド討伐の依頼を受けたいんだけど」


「わかりました。範囲は……」


「メンシスの東側に行ってみようかと」


「それでは対象モンスターはゾンビ、ファントム、プチデビル、オルトロスですね。各モンスター20体ごとにメンシスより1000G支払われます。倒したモンスターの数はギルドカードの裏側に記録されます」


「わかったわアイリス」


シオンと共にクエストを受注し、アイリスに手を振ってギルドを出る。

まだにぎわいを見せている朝の市場で昼食を購入し、転移門でメンシスまで飛ぶ。


「この暗さには慣れませんね」


「まあ、洞窟の中にでもいると思って」


「それはなんか違う気がしますが……」


東門に向かい、通るための手続きをする。ギルドカードを提示したらすんなり通れたが、こんなことまで指示してたのかハルトさんは。


「平原というよりは荒れ地に近いですね……」


ラビドス平原は日が当たらないことによって、色のない平原となっていた。

モンスターも全体的に黒い。


「光魔法で照らそうか」


「そうですね」


2人そろってそこそこの光弾を魔法陣から出し、頭上に浮かせる。

それに反応したのかなんなのか話わからないが、小さな羽の生えた黒い小人が大量に集まってきた。これがプチデビル?


「うー……なんか集まってきたんですけど」


「焼き払おう」


浄化の焔でなぜかひっきりなしに集まってくる悪魔を焼き払っていく。地味にHPが多いのが腹立つ。全身炎に包まれたまま普通に動くのが恐ろしい。


「これ限ないですね……もう30ぐらい倒した気がするんですけど」


「光に集まるって虫じゃないんだから……っていうか光を嫌うもんじゃないの?」


「とりあえずもっと効率的にやらないと終わりませんよね」


降り注ぐ信仰(クロス・フォール)で根絶やしにしよう」


「わかりました」


光の十字は空から降り注ぎ、かなり広範囲の敵をガンガン浄化していく。


「もう集まってこなくなりましたね」


「というか大規模に荒らし過ぎたせいで土の下で寝てた奴らが起きたっぽい……」


「アンデッドと戦うときいつも大群なんですけど、なぜでしょうね」


「とりあえず片付けてから結論出そうよシオン!」


一時間ほどかけて周囲のゾンビとファントムを狩りつくす。


「よし帰ろう」


「そうですね……カナデさん後ろです!」


後ろから噛みつこうととびかかったオルトロスを剣で両断する。

大したダメージではないはずだが、致命傷となったのか消滅する。


「今までまともな実体持った奴と戦ってないからなんか不思議な感じがする」


「そうですね。というかあの速度来るモンスター一刀両断とは」


「避けると思った?」


「はい」


「でも普通に避けるんじゃつまらないかなぁと思って。それじゃあいったん街に戻ろうか」


――――――――――――――――――――――――

カナデ

LV 48 → 50

《幻覚無効》*+《魅惑無効》*+《混乱無効》*+《石化無効》*+《睡眠無効》*

→《状態異常無効・乙》*


種族クエスト《戦女神の目醒め》が達成されました

スキルスロット +3

種族スキル 《勝利の導き》(味方陣営のHP、MPを10%上昇)を会得しました

スキル 《神格》を会得しました。

称号〈戦神〉を取得しました

EXP +30000

LV 50 → 51

――――――――――――――――――――――――

シオン

LV 44 → 45

――――――――――――――――――――――――




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