ぽっちゃり6
さてさて、始まってしまいました。
とっても憂鬱なパーティが…
やはりと言うかなんと言いますか、周りの視線が厳しいです。
今回は王太子のお誕生日で、幼さゆえに少し緩いパーティで従魔をつれているかたもいます。
かく言う私もフルゥを連れていますが。
ちなみに今日のエスコートはパパンです!
パーティ会場は王城のお庭で昼に開催中ですので、皆さんのびのびですね!
ちらほらと、私を見ては扇で隠し笑う貴族子女。
まぁ、皆さん幼くとも貴族ですね~。
何ていえば良いか、エスコートしてくださってる父様から冷たい空気が半端なく漂ってますね…
ゆったり、優雅に父様に手を引かれ件のお相手と、王太子様のところへ進みます。
もちろん王太子のご両親で有らせられる陛下と王妃様がいらっしゃるし、その今回私の婚約者予定の息子さんと父様の騎士団長様もいらっしゃるわけで…
目が潰れそうなほど、きらびやかな空間です…
「失礼いたします、陛下。
王太子殿下、この度おめでとうございます。
外務省のエルヴィス・ロード参上いたしました」
「おぉ!エル!よく来た!
祝いの言葉しかと受け取った。このあとも楽しんでくれ。
…で、そちらは?」
「初めて御目もじつか奉ります、陛下。
エルヴィス・ロードが娘、メルフィリア・ロードでございます
此度の殿下のお誕生日、真におめでとうございます」
しっかりと鍛えた礼でご挨拶しますよ!
ゆったり、優雅に。
私の礼に陛下が優しく笑ってくださいました。
「うむ。なんと素敵なレディだ。
時にメルフィリア、そなたの腕のは?」
「此方は、私の従魔でフルゥと申します。
私の善き友であり、パートナーです」
『ぷゅ!』
フルゥが少し伸び上がり、まるで私のようにペコリとお辞儀します。
「な、なんと!
スライムとはいえ、既に従魔か!」
陛下がちょっと大げさに驚いてくださいました。
まぁ、まわりはスライムというので隠して笑っていますが。
「えぇ、陛下。我が子ながらメルフィリアはなかなかすごいのですよ!
フルゥも、スライムながら調薬に優れ、娘の店のクスリはフルゥと娘の合作。効果も高く人気ですよ。
先日王妃様にも献上させて頂きました、アレです!」
「まぁ!アレを!
アレは本当に素晴らしくて、もはや手離せませんわ!
しかも、アレと共にあったクスリも主治医がかなり喜んでいましたよ!」
父様は相変わらずだけど、陛下達はかなり目がキラキラしています。
王妃様も気に入って頂けてよかったです。
興味深くフルゥを見るお二方にちょっと引きながら、フルゥを差し出します。
「あの、宜しければ触ってみますか?」
「良いのか!?」「良いのですか!?」
『ぷゅ!』
陛下が出した掌にフルゥが優しく移り、そのプルプルでちょっとヒンヤリ素敵ボディを堪能させてあげてます。
ふふふ、陛下達もフルゥの罪作りなボディにメロメロですね!