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魔獣イラストレーターと最強のFランカー  作者: 成若小意
第三章 シオンのスローライフ        (推定累計ポイントD→Bランク)

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3-11 シオン、古代樹の上で葉巻を吸う

 またゴーシュから休みをもらった。今回は町に待機する必要はない。そんな日は森へ散策へ出かけるのが趣味だった。


 顔なじみとなったアウローラと適当に挨拶を交わし、更に奥へと進んでいく。


 そこには()()()()()()大木がたくさん生えている。立派な古代樹だ。


 そこにどうにかして登り、木の上で葉巻をふかしながら森を眺めるのが好きなのだ。




 葉巻はただの葉巻ではない。魔物を弛緩させる作用がある。たまたま魔境で出会った行商にもらった物である。ストックが切れる前にまた行商に会いたいものだ。


 煙草よりも依存性は低いと行商に言われた。味も悪くない。それに何よりとても便利なのだ。魔物が弱るし、そもそも近寄ってこなくなる。


 木の上で休憩ついでに、手慰みに狩りの練習をする。


 こんなやる気のない体勢でいたずらに魔物の命を奪うのはどうかと思うので、植物を使った訓練を主にしていた。


 古代樹に巻き付く、古代樹とはまた別の蔦がある。この植物は高速で種子を飛ばす性質があった。これを狙う練習だ。


 町で聞いた話によると、目に捉えきれず苦戦する冒険者が多いそうだ。だがコツを掴むと簡単だ。


 葉巻の煙であたりを充満させると、軌道が見える。軌道さえわかってしまえば、速度に合わせてその導線上に狙いをつければいい。


 ちなみに今回は小型のボーガンを持ってきていた。相性がいいので面白いほどよく採れる。






 森の奥、古代樹の上で葉巻をふかしながらただ漫然と木の実を撃つ。


 静寂の中、ボーガンのパシュッというかすかな音だけが時折鳴り響く。その静寂すら楽しい。


 気がついたら大量に収穫できていた。木の実の中はとても美味しい。殻も金色で綺麗なのだが、持ち帰るのには嵩張(かさば)る。一つ二つ選別して、食べきれなかったものも含めて埋めて帰ってきた。


 これが俺の休日の趣味だ。



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