第四話 ~悲しみの悲劇~
第四話 ~悲しみの悲劇~
―城 前 ―
カミトの剣先がルイダの肩を擦れる。
悪魔の血は緑の者もいたがルイダは赤い血が流れていた。
俺は驚きを放つ。「お前、赤い血だと・・・」
「そうだ、悪魔は人間の者が多い。私は人間だった一族だ。」
その昔、悪魔は人間を落としいれ悪魔を人工的に生み出していた。
人間の心は思った以上に脆く、悪魔の7割は人間である。
だが残りの3割は天使や魔物の存在であり、初めて悪魔になった種族は天使だと言われている。
その天使は黄金の果実に触れ落ちてしまった者と言われている。
―黄金の果実とは、通称レクイエムと言われ、昔神が平和への祈りとして天界に送ったものだが、これは天使たちの欲望や人間の悪を吸収するものと言われているがその実態は謎に包まれている。
俺は剣を治めて光の散にする。そして戦う意志を無くした。
「なんで、剣を下げた。」とルイダは驚いた顔で剣を下げる。
「俺は人を切るために戦っているわけではない。世界を救うために戦っている。だからお前みたいな優しいやつは切れないよ。」とカミトは優しい顔をしてルイダの横を走り通り抜けた。
「ありが・・・とう」とルイダは剣を放し膝を突き泣き崩れる。
やっぱり、優しいやつだったんだな。これからもその優しさを忘れるなよルイダ。
―城 王室―
ラーディアとユリアは大きな扉の前に来る。
「ようやくね。」とラーディアは言ったとたんタワーの方から撤退信号弾の色の赤い色の煙が見えた。
「まさか、誰か。」と言いユリアは戻ろうとしたがラーディアに手を摑まえられる。
ラーディアは顔を横に振りダメだと合図をする。
ユリアは焦った顔で目を開き息を荒くしていた。
扉を開けるラーディア。大きな王室だと分かる王座と一人の黒い羽を生やした男がそこにいた。
「やあ、ラーディア。お前に会いたかったよ我が最愛の妹よ」と堕天使アリエルは言った。
「お前は私の知っている、兄ではない。唯の悪魔だ。」とラーディアは完全否定をする。
「ラーディア、どう言うこと?」ユリアはラーディアの肩を摑み、目を合わせるようにこちらを向かせるが、ラーディアは目をそらし悲しげな顔をした。
あれは、3年前の王国。ラーディアがまだ王国の姫であったとき。
兄とラーディアはごく普通の生活をしていた。
だが、突如現れた悪魔たちは王国を襲い占領した。
すぐにラーディアたちも逃げたものの兄は道中で死に悪魔に乗っ取られる。
国民は奴隷として扱われて魔界の色々なところで売られた。
ラーディアは一度摑まったものの脱出した。
その後ラーディアは王国を取り戻すために立ち上がる。
「それが私の全て。だから兄はもう・・」と目を見て話すことは出来ず悲しみや怒りを堪えていた。
“ドン”扉は開く。出てきたのはカミトだ。
「大丈夫か!」とカミトは二人のもとに来て言った。
一瞬最初の頃のユリアとアリスが喧嘩しているところを思い出す。
懐かしい光景だな。とカミトは思いながら二人の手を摑み握手させた。
「仲直りだろ!」と俺は言うが、二人の目はあの時とは違い少し悲しみが見えた。
「お前、誰だ!」とアリエルは手に持っていた槍を前に出す。
「俺か、俺はこの世界を救う勇者だ。」と俺は言い、時空から大剣を出す。
大剣を前に構え戦う意志を相手に表現する。
「良いだろう。戦ってやる。」と言い一瞬で姿を消す。
どこだ。やつは上かいや後ろだ。
と思い大剣を後ろに向かって大きく振る。そこにはアリエルの姿があった。
大剣の先は銅金の部分に当たる。“ジリジリ”と音を立て、金属と金属の摩擦で火花が散る。
そのまま、その反動を生かしアリエルはしゃがみ足でカミトの脛を狙い円を描き“クル”っと蹴り飛ばす。
カミトは後ろに倒れそうになるが、大剣を自分より後ろの地面に突き刺し、その力を生かし逆立ちするいきよいで剣首に手を置き一回点する。
アリエルは前に槍を出し、大剣の刃の部分にまっすぐに打ち込む。
だがカミトは反応しきれない。大剣の刃は欠ける。
そしてカミトの肩甲骨に槍は刺さる。
“グリグリ”と槍を回され、俺は口から赤い血を吹き出す。
俺の血は赤いんだな。なんて思いながら大剣を地面から抜き横に振る。
アリエルはそれに気づき後ろに下がる。
「ハッハハハハ。どうです。痛いでしょ。」とアリエルは突き刺していた槍を持っていた。
まさかと思った俺は右肩甲骨を見る。そこには槍など無くて唯、肉と血、骨が見えた。
「嘘・・だろ」とカミトは膝を衝き血を“ゲホォ”と吐く。
「カミト!!」とユリアは叫ぶと同時に体が動くがラーディアに押えられる。
「お前たち逃げろここは俺が引き受ける。」と大剣を地面に突き刺し抗力で立ち上がる。
「でも!」とユリアは高い声で泣きながら言った。
「ほら、カミトさんがせっかく逃げていいと言ってるんですから逃げた差し上げなさい。」とアリエルは後ろで手を組み言った。
ラーディアは暴れるユリアを抱きかかえ王室をでる。
城の廊下にはユリアの“カミト”と叫びの声が聞こえる。
「カミトさん、よかったですね。」アリエルのにっこりした目はカミトに対して苦痛でしかない。
「何・・が!」と俺は大剣を前に構える。時間を最大限稼いで見せる。
俺の命が持つの精々2時間ぐらいか、いや少し盛ったかもしれない。
30分くらいかな。どうすれば、こいつに勝てる、考えろ。
「それは、あなたが死ぬのを悲しんでくれる人がいる事ですよ。」
アリエルは槍の先端で加速し、イノシシのように突進してくる。
俺は大剣の横の部分でガードをする。
「そんなものおおお!」と大剣は“パキ”と割れる。
でもそこにはカミトはいない。
「どこだああああ。カミトおおおお」声が枯れるかのように叫びあげるアリエル。
横や王室内を一回転して見渡すがそこにはユウイチの姿は見やたら無い。
とそのとき上からカミトがアリエルを目掛け剣で切りかかった。
「そこかあああああ。」どちらかの肉体から〝ぐさ”と音が立てた。
「うあああああああ。目が目が目が。お前えええ」と怒りに狂ったアリエル。
槍を前に振り回し〝クラクラ”しながらカミトから後ろに距離を取っていく。
俺は力を使い果たしてしまった。あと少し力があればと思い。
大剣に寄りかかり、アリエルにまだ戦えるとの意志を見せる。
「えっへへ。俺の勝ちかな!」と俺は苦し笑で言った。
「お前ええええ。絶対に殺す殺す殺すころおおおす」アリエルは片目を瞑りジョギング並みのペースで走ってくる。
それでも俺には早い方だった。俺は考えに考えを重ねる。
昔、爆弾と言うのを聞いたことがある。あれは古代の兵器。
俺はそれを見たことは無いが写真や絵では見たことはある。
これを具現化できれば。
“グサ”と槍がカミトの心臓を貫通する。
白と黒の背景は絶望的ものを表していた。
だが、彼の脳の停止0.1秒前。目の前は血で霞んでいてでも頭の中は念じることにいっぱいだった。
彼の脳の停止2秒後。城と城の付近は大きな爆発音と爆風で消えゆく。
大きな煙は2つの円を描き上に上がっていく。
―港 ―
ユリアとラーディアは走って船に駆け込む。
「カミ・・ト・・」ユリアの目には物を写さないような真っ黒な目になっていた。
微かな声でカミトと唱える。
ラーディアはそれでもユリアの手を握り、船まで走って行く。
そのとき“バーン”と城が爆発し爆風で飛ばされる二人。
目の前を見ると追って来た悪魔は体がバラバラで中には人間らしい色の指もあった。
ユリアは“はぁはぁ”とこの光景を見て息が上がり、城を見る。
「カミ・・・ト・・・。あれ・・どこにいるのカミト。ねぇ返事してよ。カミトおおお」ユリアはカミト探す行動をするものの本当はもういない事は分かっていた。
そこで地面に膝を衝き、泣きながら手で顔を隠しす。
そして悲しみの雨は降り始めた。
―セーブ―
今回は少し詰め込みすぎました。けど最後まで読んで下さりありがとうございます。
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