2-3.2, 二見区スタンプラリー!3・4月編
どうも、あくりる!です。さぁスタンプラリーですね!特に言う事も無いので、気を付けてご覧ください!
「おなかいっぱい~♪」
「最近こんなノリで始まってない?」
「何言ってんだよ白夜」
白夜が意味不明な事を言ったので、俺は突っ込んだ。別にダイアがしゃべっただけなのにな。
「風雅、そろそろ行くよー」
「ほーい」
今俺を呼んだのは幼なじみの美玲。そろそろバスの時間らしい。
俺たちは二見区スタンプラリーっていう企画に挑戦していて、(作者:詳細は前二話をご覧ください。)一月と二月の場所のスタンプを集めた。今日、土曜日のノルマは残り二つ、三月と四月の場所だ。
今は、スタートの二見区役所周辺で昼食を取った所。何しろ次の場所、無音岬までは、バスやら徒歩やらで結構遠いのだ。だから、昼食を先に取った。夕方の四時までに帰れればいいし。
後、俺たちの周辺をふわふわ浮かんでるのは、自称誕生石の精霊ダイア。仕方無いので、一緒に行動している。そんな感じ。
「でもお昼ご飯安かったね」
「結構混んでたしな。ラッキーだったわ。最初の千円がでかかった……」
「何が?」
「お前はタダ飯なんだから大人しくしてろ」
「はーい」
何しろ、ダイアは金なんて持ってる訳ない。という訳で俺が払った。割り勘? なんだその言葉は。美玲と白夜には金は風雅風雅言われたんだ。もう嫌だったわ。
「さ、こっからまた面倒くさいかな」
俺たちはバスに乗っている。行き先は蒼玉駅で、そっからまたバスを乗り継いでいく。
「わ~い!バス~♪バス~♪」
「ダイアちゃんキャラ崩壊してない?」
「気のせいだよ」
白夜と美玲がそんな会話をしている時、俺は眠くてうとうとしていた。
※
「ちょ、風雅起きなさい」
「風雅ー起きろってさー」
「風雅君ってよく寝るんだね」
「ん……あ?」
『あ、起きた』
俺が重く閉ざされていた瞼を開けると、美玲と白夜とダイアがいた。どうやら俺は寝ていたらしい。まだ視界がぼやぼやする。
「風雅君行くよ?」
「あ……おk……」
もうそろそろ目的地の蒼玉駅に着くらしい。だから俺を起こしたのか。
その後は、蒼玉駅からまたバスに乗り、無音岬の一番最寄りのバス停で降りた。なんと、無音岬には直接のアクセス方法が無い。不思議だよな。だからそんな人気の無い無音岬にも、来てほしいという区の狙いもあるのかもな。てことなので、そこからは徒歩で向かった。
※
「うっわー……」
「あいかわらず凄い所ね」
「でも、とっても海が綺麗だよ」
俺たちは三者三様の感想を漏らした。確かに、無音岬は不思議な形をした灯台ともなんとも言えないものがあり、岬は荒野のようだ。そして先端から見える海は綺麗だった。
「ども! マリンって言いまーす!」
「お、ここで人格変わったか」
先程までダイアだったのが、マリンとかいうのになる。ダイアは誕生石の精霊だから、その名所に来ると人格が変わるらしい。で、名所紹介とかをしてくれるんだけど、『元々私達は、二見区に宿る誕生石の力から産まれた精霊です。その親となるのが、力宿し場所なのですから、語ってくれるのですよ。この歴史を……ね』と、アメシストが語っていた。
「とりあえずスタンプ行こうよ」
「そうだね」
すっかり忘れていたけど、これはスタンプラリーなのだ。スタンプを集めなきゃ意味がない。
「風雅忘れてたんじゃないの?」
「え、ええ? 何の事かなぁ?」
美玲に心を読まれたようで、俺はギクッとした。
「忘れてたのね。アホ」
「違うし」
「アホよ、やっぱ」
もう俺はスルーする事にし、先に進む。今日の無音岬は、スタンプラリーのおかげで、それなりに人がいた。
「スタンプラリーの方ですか?」
「あ、はい」
「ここ、無音岬では写真を撮ってもらう事が試練(?)になりますので、列にお並びください」
俺たちに話しかけてきたのは、スタンプラリーの係員の人で、眼鏡をかけた三十代くらいの男性だった。言われた通りに、列に並ぶ。
「じゃあその間に説明しますね!」
「おう、よろしく」
マリンがここぞとばかりに説明をしようとする。
「ここ、無音岬は、三月の誕生石、アクアマリンに関わる場所です!アクアマリンの石言葉は勇敢などです! 無音岬では、200年前のある儀式、まぁ儀式と言っても魔方陣を組んだような形だったみたいですね!それで、ここには勇敢な者に力を与えるような事をしてくれるみたいです!
もう一つ、ここには重要な役割があります! それはここの言い伝え、『岬の塔から、きれいで澄んだ音色が響き渡る。そして世界は在るべき場所へと還る』ですね!ここには世界の姿を元に戻す力もあるようです!
+ここの近くには海底洞窟があるとか無いとか! そこではアクアマリンも原石が採れるらしい! 解説終わり!」
「なんかここまで来ると、『200年前のある儀式』がキーワードみたいだな」
俺はアメシストの話と、今のマリンの話しか聞いてないけど、それは何か大切な気がした。
「そうだね。ガーネットさんもそんな事言ってたし」
「私たちは知らなければいけなくなるのかも……」
「とりあえず、知識にはなったみたいですね!」
「ああ、サンキュ」
「風雅君、美玲さん。そろそろ写真」
「あ、ヤベ」
気が付くと、俺たちの前にいた人が岬の先端で写真を撮っていた。
「カメラどうするよ」
「僕デジカメ持ってるけど」
『マジか(で)!!!!!!』
まさかのまさか、白夜がカメラを持っていたとは。でもこれで無事に写真を撮ることができる。まぁ無いは無いで、携帯のカメラで撮ればいいんだけど。
「ガーネットさんとかアメシストさんも撮ってたんだけど」
「思い出作りね」
「次の方ー!」
係員さんに呼ばれ、カメラを渡し、岬の先端に並ぶ俺の肩にはマリン。
「はい、チーズ!」
パシャっとデジカメのシャッターが下ろされ、フラッシュと共に写真が撮れる。
「ありがとうございます」
白夜がデジカメを受け取り、俺たちはその場を後にした。
その後はスタンプを押してもらった。どうやら無音岬にある、灯台(?)をイメージしたものらしい。
「あれ?」
「どうした白夜」
「全然気付かなかったけど、どうしてガーネットさん達が写ってるのかなーって」
「確かにそうね」
それには俺も疑問だった。精霊(?)のガーネットたちは、俺たちにしか見えないはずなのに、どうして写真に写っているのだろうか。
「ま、科学じゃ説明出来ない事もあるんじゃない? 私たちみたいにね」
「そうだね」
「俺にゃあ、いまいち意味不明」
『アホ』
「あー!! また言った!!」
もうこの二人、誰かどうにかしてください。怖いんですけど。
それはともかく(よくない)、最後のスタンプを押す場所は、四月の誕生石、ダイアモンドに関わる場所、金剛の碑だ。
金剛の碑は、区役所からバスで行くので、実質、俺たちは来たルートを戻る形となった。
※
俺たちは区役所に戻ってきていた。
「あ、もう二時半か」
「間に合うかな?」
「分かんないね」
「あれ? 戻ってきたの?」
『…………』
俺たちの時間を気にする会話に、マリン改めダイアの間抜けな声に、一同脱力。
「ま、とっとと行こうって事ね」
「そだな」
とりあえずはいつものペースで金剛の碑を目指す。
※
「これで最後だよね」
「うん」
バスで金剛の碑に到着した俺たちは、そんな会話を交わしていた。
着いたときに、この金剛の碑は見学してくだされば結構です。と言われたので、先にスタンプをもらい見学中です。スタンプは、金剛の碑をイメージしたものだった。
ちなみに、金剛の碑は、一つの建築物みたいな感じなんだけど、その質感は、どこか人の温もりと、冷たさを感じるようだった。色はキラキラしていて、少し透明感があるみたい。
「じゃあ私説明するけどいい?」
「うん」
「この場所、金剛の碑って言ったっけ?ここは、四月の誕生石、ダイアモンドに関わってるとこ。ダイアモンドの石言葉は、永遠の絆、不屈とかがあるの。それで、200年前のある儀式のときには、三角形型の魔方陣の中心となって、誰かを封印したって言い伝え。
あ、それと、ここに来た人たちは、もっと絆が深まるとも言われてる。
最後に、ここの地下にはダイアモンドの原石があるとかないとか」
「もうダイアまでこんな話してると、確信ついてるって思うよな」
「そうだね」
「僕も」
確信とは、200年前のある儀式って奴の事。
「急いでないの?」
ダイアに言われ、俺たちは気が付いた。
「早く区役所戻んねーとな」
「うん」
そして、バスで区役所に戻っていった。
※
「あ、みなさん全部集められたんですね。では、フリーパスをお渡しいただいてもよろしいですか? 情報を記録しますので……」
「はい」
俺たちは、区役所にあったスタンプラリー受付で、土曜日分の終了手続きをしていた。
「はい、ありがとうございます」
そう言って、受付の人がフリーパスを返してくれた。
「これで皆さんは、明日のスタンプラリーに参加出来ます。自宅からでも大丈夫ですが、フリーパスが使えるのは午前九時からなので、気を付けてください」
「いやー、長かった長かった」
「これでまた明日も出来るね」
俺たちは帰宅中であった。
その後、白夜と別れ、美玲とも別れ、愛しの家にようやく俺は帰ってきた。
「明日はバス停で待ち合わせだよな……」
「そう言ってたじゃん」
「お前に言われなくても」
「ねーねー、お腹空いたー」
「わーったよ、飯つくれば……」
―――――ここまで言って俺はある事に気付いた。
「なんでダイアがいんだよおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」
そう、ダイアがいたのだ。ふざけてる。
「だからついてくって」
「そういう事かよおおおおおおおお」
俺は叫んだ。でもどうにもならんので、
「わーったよ……。じゃあ大人しくしてろよ」
「はーい」
ああ、なんてめんどくさくなりそうなんだ。
〈5・6月編へ続く〉
前回1・2月編にて、2月の誕生石を“アメシスト”とあらわしましたが、“アメジスト”のどちらでもいいそうなので、僕としては濁点のない方を使用しております。そこんところお願いします!それでは5・6月編で!




