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すんません 、「俺」は、記憶ないっす  作者: 志奏
三章 「果つることなき想いは再びに」
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3章 382話 「なんちゃって警備員なの 」



三章 三百八十二話 「なんちゃって警備員なの 」



初ジェットコースターという凄まじい難所を乗り越えて、俺と竹やんは燈達の尾行を続けていた。


「宮くんのこの顔っ…… ぶふっ 」

「るせーな、いつまで写真見てんだよ。俺に浮気か? 神崎さんに報告しとくわ 」


だから写真なんていらねーって言ったんだ。


「でもよかったね。燈ちゃん、お友達とすごく楽しそうにしてるじゃん 」


「ほんとな。だが油断するな、いつクソ野郎が襲ってくるかわからん 」


「今どきそんなーー 」


竹やんがフラグになるであろう言葉を言い切る前に、どうやらフラグの神はそれを差し向けてきた。


少し離れながら歩いてる燈達にガラの悪そうな奴らが声をかけている。




「ねぇねぇ、どこの学校? 女の子だけ? 一緒に回らない? 」


「え…… あぁ…… 」


燈のお友達が絡まれて、怯えるような目で辺を見ている。


「お! そのブレスレット俺らも買ったよ。お揃いじゃ〜ん 」


燈達がさっき売店で買っていたブレスレットを見て、輩共がさらに調子づく。手を伸ばし、燈のお友達へ触る。


「あ、あの…… 」


お友達は翠鳴の生徒って感じだ。慣れてないのか、オドオドして困っていた。


「やっとこいつの出番か 」


カバンから必殺の縄(縄跳びの紐)を取り出して俺は臨戦態勢。


「いやいや、ガチでそんなんでどうにかなるわけないでしょ!? 宮くん行って助けなよ! 」


「だからこれでキュッといくんだろうが! お前も来い、力は俺より強いんだから頭数に入れてんだ 」


「え!? 僕は無理だしょ! あんなヤンキーに勝てるわけないって! 」


「リアル警備員が情けねぇこと言ってんな! 」


「宮くんも警備員でしょ! 」


「俺はなんちゃって警備員なの! お前はモノホンだろうが! 」


ヘタレ2人が言い争っている間に、友達を助ける為勇敢な行動をとる少女がいた。


「離して 」


燈が輩の伸ばした腕を掴み、睨みをきかせて脅す。


「こっえぇ、ごめんって。仲直りになんか奢るから園内のレストラン行こう 」


「行かない。私達は友達同士で遊びに来てるの。邪魔しないで 」


「俺ら結構イケメンだろ? そっちの子もまんざらじゃなかったって。だからさーー 」


輩の1人が再度燈のお友達へ手を伸ばそうとしたその時。


「へーー? って!? 」


漫画に載れるくらいの鮮やかな柔術で輩の1人を地面へと伏せさせる。


それを見てた奴らも加勢したが、燈の強さたるや凄まじく、まるで相手にならないまま全員おとされた。


「小坂さぁん! 」

「燈さん大丈夫ですか!? 」


「うん。2人は大丈夫? 」


「私達はなんともありません! 怯えてただけで…… 」

「はい…… 」


「2人が無事ならよかった。せっかく遊びに来たんだから、最後まで楽しもう 」


「小坂さん…… 素敵 」

「前から目が鋭くて惹かれてました 」


「? 」


「なんでもありません! 楽しみましょう! 」


「う、うん 」


青春の一幕を見届け、ポカーンとアホ面で見つめ合う宮田と竹河がいた。


「…… 解決だな 」

「僕らいらない件について 」

「いや、きっと俺の願いが届いたんだ 」

「何を言っても僕らヘタレて動かなかった 」

「…… 昨日食ったカップ麺がーー 」

「はいはい乙乙 」


お互いの情けなさをフォローすることもなく、歩き出す。


「ぷっ、ダセ 」

「ぷっ、同意 」


燈にやられた奴らが地面に座ってイラついてたから、ついついお口から本音が漏れてしまった。


「ア? 何見てんだ! 」


「「すいません! 」」


ヘタレ2人は相変わらずのようで、頭を下げて大急ぎでその場から離れてゆく。




燈が強かったことを思い出し、安心した俺は竹やんとふらふら遊園地を歩いていた。


「燈は大丈夫そうだ 」

「だね。僕ら100人分くらい強かったね 」

「ふふん、だろ? 」

「そこは情けなく思うとこだろjk 」


ふっふっふ、燈はつえーんだぞ? そこらいる不良を束ねてたくらいなんだし。ちなみに燈は不良ではない。


「なんか気ぃ抜けたわ。せっかくだし楽しむか 」

「おっ! じゃあ久々に満喫しよう 」


ーー それから


日が落ちるまで竹やんと色んな乗り物を満喫して、すっかり燈達の尾行を忘れ遊んでしまった。


俺たちは何をしてたんだろう、何をしに来たんだという不思議な感覚と共に旅館へと帰る。


すると、俺たちより少し早く旅館へ戻っていた燈に会う。


「兄さん 」


「お、おう燈じゃん。楽しかったか? 」


「竹河さんとどこか行ってたの? 」


「そんな感じだ。たまには遊んでやらんと、竹やんがかわいそうでな 」

「宮くんは相変わらずひどいわぁ 」


「そっか 」


燈は俺たちのやりとりを楽しそうに見て、こちらへと寄ってきた。


「コレ、兄さんと竹河さんに 」


手渡されたのは遊園地限定のストラップだ。俺と竹やんにそれぞれ違う色のやつをくれた。


「かわいいな 」


「料理長と支配人にもあげた。みんなのおかげで今日は楽しかったから 」


「そっか、ならよかった 」

「宮くんと違って本当にいい子だな燈ちゃん。料理長と支配人がヤンデレ化するのもわかる。あと宮くんのシスコン化 」

「だろ? 燈はすげぇんだ 」

「燈ちゃんは褒めてるけど、宮くん達は違うからね 」


「2人のやりとりは面白いから好き 」

「燈ちゃん見ちゃダメ。アレら見てるとバカがうつるわよ 」

「美羽さんと兄さんのやりとりも好きだよ 」

「そ、そう? 」


燈の学校生活はなんとかなりそうだと、改めて安心した一日になった。


そんで俺も遊園地満喫できてよかっ…… なんの為に行ったんだっけか?


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