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無能力者のバトルフィールド  作者: 伊山 創
第一部 サバル砦攻略戦
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1/10

プロローグ

私は広大な大地の中を全力で駈けながら思考を巡らせる。


昔々ある科学者が、こんな質問をされた

『第二次世界大戦では原子爆弾が兵器として利用されましたが、第三次世界大戦が起こったら、どのような兵器が使われると思いますか?』

そしてその問いに、こう答えた

―――第三次世界大戦についてはわかりませんが、第四次大戦ならわかります。石と棍棒でしょう。


彼の発言は"予言"だと言われた

第三次世界大戦は核戦争となり、人類は一度リセットされるのだと


彼の"予言"は当たった。

西暦2030年

二つの大国があった。仮にA国とB国としよう。

その二つの大国はお互いにいがみ合い、にらみ合い、しかし表面上は平静を保っていた。

A国はB国を目の敵としているテロ組織を支援し、B国はテロ組織に反抗する地元の軍隊を支援した。


いわば冷戦である。


そんな状態が数十年続いたある時


A国から支援を受けていたテロ組織が突如、核ミサイルによる攻撃をB国へと行った。

テロ組織のミサイル発射を感知したB国はほぼ同時にテロ組織の本拠地と、

A国への核ミサイル攻撃を実行。


B国からの核ミサイル発射の報を受け、A国もほぼ同時にB国本土、そしてB国の同盟国へと核ミサイルの雨を降らせた。

そしてその核ミサイルの応酬は、様々な国々へと連鎖し、第三次世界大戦は数分で終結した。



なぜ一介のテロ組織が弾道ミサイルを持っていたのか

なぜB国はその所持に気づかなかったのか

なぜA国はテロ組織を止めなかったのか


さまざまな憶測はあるものの、それは遠く、しかしごく最近の過去のお話し


かくして、彼の言った通り

第3次世界大戦は核によるものだ

という予言は的中した。


さて核戦争によって人類はどうなったか。


端的に言えば、"人"は"ヒト"へと還った。

核は建造物の破壊のみならず、様々なモノを無に帰した。

目に見えるものだけではない、

全ての概念、常識これまで作り上げてきた、"人"が"人"たらしめてきたモノ全てを無に帰した。

"人"は"ヒト"という動物へと成り下がった。

ある意味で、彼の予言はまたも的中した。


動物となったヒトは動物本来の目的である

"子孫繁栄"

という本能に忠実に従った。


子を産み、そしてその子がまた子を産み

ヒトは爆発的に増加した


そして生存圏の重なった者たちと共に共栄し

集落を作った。


過去の"人"はここから争いを始め、様々な集落を統廃合したというが

我々次の"人"は違った。

争いをせず平和的に勢力を強めていったのだ。

そう、過去の過ちを戒めとし、2度と歴史は繰り返さないという誓いを、生き残ったすべての"人"が立てた―――

そして"ヒト"は、また"人"へと還る



「・・・はずだったのに・・・なんだこれはーーーーーーーーーーーーーーー!!」

地面や頭上の空が所々爆発し、轟音が鳴り響く広大な大地を駆けながら私は力の限り叫んだ!!


そう、ここはまごうことなき戦場である。


これが大元のプロローグですがここからもプロローグの様なお話しが続きます。

長編小説のようなものだと思っていただければ幸いです。


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