02.それに既視感を覚えて【Side彼女】
「っぅわぁ!?」
「うおっ!?」
あたしは文字通り跳ね起きた。
思わず声をあげてしまったけど、傍に居た相手はもっと驚いたみたいだった。
「な、なんだよ、いきなり……?」
目の前には見知らぬ人。
ミルク色の髪を後ろで一つに縛っている超美形男。赤み掛かった金色の瞳を真ん丸くして、まさに驚いていますとでも言うように、あたしのきょとんとした顔を映している。
えっと……誰だっけ?
まったく見覚えが無いのですが。
……てゆーか、ここどこ?
「え、何? え、誰?」
「俺だよ! くそ。助けなきゃ良かった……」
俺だよって、まったく名前ですらでてこないんですが。
え、何。新手の俺々詐欺? あ、違った。振込め詐欺とか?
「ちょっ、ちょっと待って。頭の中整理するから」
よし……、よし!
落ちつこう。落ち着くんだあたし。
えっと、何が起きたんだっけ?
まず……何だかよく分からないけど、パラレルワールドに落ちたんだよね。
うん。信じたくは無いけど、ここまではOK。
なぜだかよく分からないけど、助かってドラゴンが現れた。それが、超絶美形な竜人族のアズラスさん。
アズラスさんと一緒にいたのが……あ、確かにいたかも。
素で馬鹿なんじゃないかって思った人。魔族らしいけど、そう言えば名前知らないかも。
「……自称魔族のお馬鹿さん?」
「自称でもねぇし、馬鹿でもねぇよ。……そこまでは」
全否定はしないんだ。自覚済みなんだ、そこは。
さっきまではフードをすっぽり被ってたから怪しさ前回だけど、すねたように呟く顔がなんだかキラキラしてるよ。
あたしさっきからこんな人に対して馬鹿馬鹿言ってたの? と言うか、こんな人が馬鹿なの?
なんだろう、この世の中の無情さというか理不尽さ……。
「えっと、名前は?」
「……オルドビス」
ん? オルドビスって、何か最近授業中に聞いた事あるような無いような……。
生物……?
い、いや、忘れたって事にしておこう。ここまで来て勉強だとか考えていたくはないし。
「お前は?」
「あ、あたし?」
あたしはちょっと悩んだ。
名前は有る。そりゃあるけどさ。
でも、よーく考えてもみると、これ言ってもいいのかな?
ここ異世界。
This is Wonderland.
ここであたしの名前は通用するの!? 堂本雪菜って言う名前はOKなの!?
……あたしには判断できないや。
「す、好きに呼んで……」
「はぁ? 名前ねぇの?」
有るよ? 有ります!
あたしは堂本雪菜だ! って大声で叫べるよ?
「いや、別に……。無いことは無いけど……。あ、ほら! あたしの名前って、この世界じゃ言いにくいから」
「ふーん。そうなのか」
あ、納得した。
あえて突っ込まなかったのか……それとも、単純に興味なかったのか。
「じゃぁ、ディルセアって呼ぶな」
「はい!?」
名前、ようやく出せました(*^_^*)
彼の名前は生物の教科書見て、これでいいやっ!って付けてます。白亜期よりも前だっけ?オルドビス期って。
あとネタが古いのはご了承下さい。
これ、手直し加える前……初めて書いたのは確か2006年くらいだったので。