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第1話 美人か問う女性と魔術師の少年 〈前編〉

夕暮れ時の閑静な住宅街、


青いローブを着た少年は赤いロングコートを着た女性を探していた。


何故なら、


一刻も早く見つけないと、とんでもないことになってしまうから・・・。


  *


その同時刻、


高校1年生のJK、


夢見 想子は学校から帰宅途中に歩きながら色々な妄想をしていた。

 

「あんな事やこんな事が本当になったらいいなぁー」

 

今年の春、


ウチは第1志望である横浜市立第一高校に入学でき、


部活と勉強の両立、


彼氏を作る、


髪を金髪に染めるを目標にした。


だが、


部活と勉強の両立はできず、


彼氏には振られてしまい、


髪を金髪にするしかできなかった。

 

そして、


今がある。


辛い現実から目を反していたが、


道に迷うと言うアクシデントに襲われてしまった。


「どうしよう?」


ウチは途方に暮れていた。


「そうだ!あの赤いロングコートを着た女性に道を聞こう!」


と言ってその女性に道を聞くことにした。

 

「すみません。ここは、どこだか分かりますか?」


と聞いたが、


その赤いロングコートの女は答えなかった。


それどころか、


ウチに質問してきた。


「ワタシ、キレイ?」


と言った。


その女性はマスクをしていて顔が綺麗か分からなかったが、


ウチはその女性を喜ばせるために、


「ええ、とても綺麗です。」


と噓を付いた。

 

その結果、


女性はこう言った。


「・・・ソウ。ジャア、コレデモー?」


と言ってマスクを外すと、


その女性の口は大きく裂けていた。


まるで、


空想(フィクション)の化け物である「口裂け女」のように。

 

*


「きゃぁー」


と言ってウチは口の裂けた女性から逃げることにした。


だが、


その女性は有り得ない速度でウチを追いかけてきた。

 

ウチは、


大人の人に助けを求めたかったが、


人っ子誰一人も居なかった為ウチは無我夢中で走った。

 

だが、


ウチは無計画で逃げていたため、


行き止まりで隠れる場所のない路地に来てしまった。


おまけに、


口の裂けた女性もこの路地に来てしまった為、


ウチは万事休すの状態となった。

 

「誰か、助けてー。」


と言ったが人っ子誰一人も居なかったためもちろん誰も助けに来てくれなかった。

 

そして、


その口の裂けた女性はどこからともなく鎌を出してウチを殺そうとした。


「嫌だ、まだ、死にたくない、お願い、誰か、助けて。」


口の裂けた女性がウチを殺そうとしたその時だった。


ウチの目の前に青いローブを着た小学校高学年らしき少年がどこからともなく現れたのだった。

 

その少年の髪色は青く、


目は鮮やかな水色に輝いていた。


その少年は何かを唱えると急に大きな魔法陣が広がった。

 

「君は、誰、そして何者?」


とウチが聞くとその少年はこう答えた。

 

「僕の名は、エリクサー。空想(フィクション)の化け物を元の世界に送り返す魔術師。」

 

この少年は敵なのか味方なのか?


ウチの運命はどうなるの?


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