なんで、こんなスキル……
スキル:木の棒……。スキル:木の棒って、なんなんだ〜!! と心の中で僕は叫ばずにいられなかった。
僕は本来、松木元(28歳)だった。
だったというのは、先程、地球の日本で、バスとバスの事故により亡くなったからだ。と、神様から伝えられたからだ。
本当は大勢の人が亡くなる事故にはならないはずだったが、思ったより大きな事故になったという事で、神様はなんらかの手続きに大慌てという事である。
そうすると、僕達人間のように疲れてくるらしい。さらに、神様もミスをするらしい。
対応の順番が後ろの方だった僕は、異世界転生の説明だけをされ、目のクマがすごい神様を置いて、すでに生まれてしまった……。
そう、よくあるチート能力の相談を神様が忘れてしまったのだ……!!
だから、冒頭の僕の叫びである。
神様、それは初期アイテムの間違いでは〜!? それは異世界転移の方の初期アイテムだよ〜!?
かくして僕は、ユグリナ王国の末端貴族の末っ子として生を受けた。
セリル・マーテイユ(6歳)、スキル:木の棒。本当に木の棒しか出ない。
だが、使い道はある。今日も今日とて、木の棒を沢山出している。
というのも、これは燃料として売れるのだ。
魔法も剣もあるこの国だが、どこも火の元が全て魔導具になっているわけではない。
なので、この木の棒の束は燃料として売れるのだ。
「着替えて、この布で顔を隠してっと。」
今日もコソコソと平民を装って、僕は小遣い稼ぎに勤しむ。
憧れの魔導書を買って、この能力の解明をしたいと思っている。
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