表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/59

大好きな家族へ

お義父様、お義母様、3人のお義兄様方、そして本当の娘であるステラ義姉様へ


私、スピカを18歳になるまで育てて慈しんで愛してくださり本当にありがとう御座いました。


皆様の家族として過ごした時間は私にとってかけがえのない宝物です。


とても心苦しいのですが家族の皆様から頂いた御恩と愛に報えるものを私は私自身しか持ち合わせていません。


ですので私は私の意志で皆様にご恩返しをさせて頂きたいと存じます。


まず、当主であらせられるお義父様と次期当主のカインお義兄様へ


結界の乙女としての役割を頂戴したく思います。

勝手な事では御座いますが、当代様のお力も弱くなってきてしまっているとお嘆きのお二人のお力になりたいのです。


次にお義母様へ


お義母様が褒めて下さっていたので何点かお義母様用のドレスと宝石をデザインさせて頂きました。気に入らないかもしれませんが今後の仕立ての際に思い出して頂ければ嬉しいです。あと、お義母様用のお茶のブレンドは調理長と侍女長のマリサに伝えてあります。不調の際にはお飲み下さい。



アレクお義兄様へ


私の魔眼をお譲りします。もっと早く差し上げなかった非礼をお許しください。これからはお義兄様が私の目を通して世界を見てくれるのですから寂しくはありません。


フレットお義兄様へ


フレットお義兄様は私の拙い作品をいつも褒めて下さいましたので、剣につける房飾りと私の聖石をお渡しします。


最後に

ステラ義姉様へ


私の大切な家族です。私のものではなかった本当の家族を義姉様にお返しします。本当にごめんなさい。



スピカ・フォン・エメンタール



手紙の文字は震え、涙で所々滲んでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いきなりのシリアスシーン。 本音と建前の何方だろう?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ