1話 醜き女ユズキ・ソバジ
主人公がゴミクズです。注意してください。
いつも通りの朝。あたしことユズキ・ソバジは台所に来て、朝ごはんを作っているとても美人な母さんに「おはよう」と言った。母さんはあたしの挨拶に返事してくれず、あたしの方を見ることも無かった。いつもの事なので気にしない。気にして文句を言っても「黙れ」と言われるだけだから。あたしは台所の隅っこにある木箱の近くに座った。この木箱があたしの食事用の机だ。ちゃんと食事用の机はあるし、椅子も三つある。これはあたし以外の家族三人の物だ。あたしが使うと母さんにこっぴどく怒られてしまう。
あたしは木箱で頬杖をついていると、ジェントルマンな父さんが台所に来た。あたしは父さんに「おはよう」と言った。父さんはあたしを無視して、母さんに「おはよう母さん」と言うと、母さんは「あら貴方、おはよう」と言った。そして、父さんは椅子に座った。
少しして、妹のヒナコ・ソバジが台所に来た。
ヒナコ・ソバジはあたしの3歳年下の12歳だ。綺麗なさらさらのうなじまで伸びた栗色の髪、とても可愛い顔立ち、身長は156センチ、とてもスタイルが良いのだが、胸がなかなか大きい。巨乳になりかけている感じである。服はリルアサカ町から取り寄せた色々な高級な服を着ている。見た目以外にも良いところがある。難しい魔法を簡単に使いこなせるうえ、頭も凄く良い。そんな見た目と実力から、父さん、母さん、村の人達からとても好かれている。
それに対して、あたしは短い枝毛だらけの焦げ茶色の髪、不細工な顔立ち、身長は135センチ、体はガリガリで、胸は平らだ。ヒナコと違ってあたしは体があまり成長していないのはご飯をあまり貰えないからだ。服はボロボロのみすぼらしい服一着だけである。見た目以外も悪いところがある。簡単な魔法もろくに使えず、頭もかなり悪い。この見た目と実力のせいで家族、村の人達からとても嫌われている。
「パパ! ママ! おはよう!」
ヒナコは父さんと母さんに挨拶した。父さんは「おはようヒナコ!」と言って、母さんは「おはよう!揃ったわね!ご飯用意するわ!」と言って、机に料理を並べ始めた。あたしはとりあえずヒナコに「おはよう」と言った。ヒナコは当然、無視した。机に並べられた料理はどれも美味しそうな物ばかりだった。母さんは村でも一二を争う程の料理上手なので、本当に美味しそうだ。父さんと母さんとヒナコはとても美味しそうに朝ごはんを食べていた。ちなみにあたしの今日の朝ごはんは葉っぱ一枚だけだ。食べても全然美味しくない。あたしは葉っぱを食べ終わるとさっさと台所を出た。
あたしは部屋に戻った。あたしの部屋には家具一つすら置かれていない。母さんと父さんが買ってくれないから。なので、いつも床の上で寝ている。ちなみにヒナコの部屋は高級な家具がバランス良く置かれているらしい。あたしには見せてもらえないのでどうなのかはわからないが。
あたしはしばらく部屋で寝転がっていると、母さんが突然、部屋に入ってきた。満面こ笑みを浮かべて。
「ゴミ! ようやくお前を村から追い出す事が決まったわ!」
「・・・え!?」
「えじゃない。村の会議で決まったんだ! お前はこの村にいらない! 今すぐ出ていけ!」
「そ、そんな! それじゃあたしはどこで暮らせば!」
「お前が暮らすとこは無い! どっかで死んどけ!」
「い、い、嫌だ!」
あたしはそう言うと、父さんが部屋に怒り顔で部屋に入ってきて、あたしの顔をおもいっきり蹴った。あたしは「うわっ!!」と言って、仰向けに倒れた。父さんはそんなあたしの顔を踏んだ。
「お前に生きる資格は無い! みんなが望んでいるんだ! お前がさっさと死ぬことをな! だけどな! お前が死んだ後の死体処理とか誰もしなくない! だからこの村を出ていってどこかでのたれ死んでもらうんだ! 今すぐ殺されないことを感謝しろ!」
悪い扱いばかりされてきたが、生かされてはいた。だが、ついに生きていることすらダメになったのだ。あたしは思わず涙が出てきた。それを見た母さんが「泣き出した! 気持ち悪!」と言った。父さんはあたしの髪を引っ張って持ち上げた。あたしは「痛い! やめて!」と言ったがやめてくれず、あたしを窓の所に持っていった。ここは二階だ。落とされたら死ぬかもしれない。あたしは「やめて! やめてぇ!」と嘆き叫んだ。が、父さんはあたしを窓から外に投げた。あたしは背中から地面に落ちた。あたしは「げはっ!!」という声を上げた。凄く痛くて動けない。しかし、母さんは窓から「何寝てんだ! 早く村から出ていけ!!」と言った。痛がっている奴に言う言葉ではない。
あたしは痛みで仰向けでいると、誰かがあたしに石を投げてきた。楽しそうに笑っている声から子供達だろう。人を的のように扱うのはやめて欲しい。そんな時だった。若い男があたしの髪を引っ張った。あたしは「痛い!」と言ったが、無視して地面に引きずりながらあたしを引っ張っていった。
しばらく引っ張って、ようやく男はあたしの髪を離した。今、あたしがいる所は村の広場だ。あたしは倒れた状態で上を見ると、あたしを引っ張ってきた男と別の男とヒナコの幼馴染のハルカ・テルラスがいた。
ハルカ・テルラスはあたしと同じ15歳の女だ。ヒナコとは幼いころから仲が凄く良い。あたしには無関心だったが。見た目は、綺麗なさらさらの腰まで伸びたプラチナブロンドの髪、とても美しい顔立ち、身長は165センチ、とてもスタイルが良いのだが、ヒナコ以上に胸が大きい。巨乳である。服はどこかの魔法使いみたいである。そんなハルカだが、魔法はヒナコ以上にうまく使える。頭の良さはヒナコに少し劣るが。だが、見た目と実力は見事なもので村の人達から好かれている。ちなみに、ヒナコとハルカはリゴミズキ村で一二を争う美少女である。二人はそれで直接争うことは無いが。
ハルカは中腰の姿勢になった。
「ねぇ、あんたはどうして生まれてきたの?」
「・・・え?」
「あんたなんか生まれてこなければみんな幸せなのに」
「あたし悪い事してない」
「あんたは存在する事自体が悪い事なの。わかる? あんたは存在しちゃいけないの」
「そんなことな!」
「そんなことあるの。この村の人達みんなあんたに消えて欲しいって思ってるよ」
「っ!!」
あたしはまた涙が出てきた。その時、ハルカの近くにいた二人のうちの一人の男があたしの顔を蹴った。あたしは「あがっ!」という声をあげた。男は「泣くな! 気持ちわりぃんだよ!」と言ってきた。すると、ハルカは二人の男に「じゃあこのゴミを村の外に捨ててきて。私このゴミを見て気分が悪くなったからヒナコちゃんと喋って癒されてくるわ」と言ってあたしの家に向かっていった。あたしはまた髪を引っ張られた。
あたしは村の出入口まで引っ張られた。そこで、男はあたしの髪を離して、あたしの腹を蹴った。あたしは「うぐっ!」という声をあげた。男は「入ってくんなよ! 粗大ゴミ!」と言って、村に戻っていった。あたしは体の色々な所が痛かったが、ふらつきながらもなんとか立ち上がって歩いた。そして、あたしはリゴミズキ村からどんどん離れていった。歩いている途中、あたしは「リゴミズキ村の人達はみんな悪魔だな」と小さな声で言った。
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