大精霊の復活?
今でも師匠からもらったアイテム袋を愛用している。昔使っていたアイテムも入ったままだった。
テルミットは、便利な魔道具でスマホのような役割を果たす。
「父さんと母さんは残念がるかな···」
「でも、ネルさんのおかげで本当にやりたいことが見つかった気がする。いや、本当は最初から分かっていたんだろう···」
そんな独り言をいいながら帰り道の空を見上げると、
大きな満月が美しく輝いていた。
「ハーベルなんて嫌い!」
その頃リーフィアは、行く宛もなくさまよいながらそんな愚痴を漏らしていた。
「でも、ハーベルでないと···」
「あ、あれはネルさん」
「ネルさん、おーいネルさん!」
「うん?気のせい···」
「いや、気のせいじゃないから!」
「おお、リーフィアさん?ちっちゃいですね」
「ネルさん、そんなことよりお願いがあるの」
「ああ、ハーベルのことですか?なら大丈夫だと思いますよ」
意味ありげに微笑んでいる。
「なんでその事を?」
「まあ、ハーベルのとこへ行って見てください」
「うん、分かった」
リーフィアは、ハーベルのもとへ急いで向かった。
「ハーベル、この前はごめんなさい。一方的に話を進めちゃって···」
「いや、俺の方こそごめん。あれからネルに相談して、何か吹っ切れたんだ。俺、リーフィアといくよ」
「本当?」
「ああ、ネルも着いてきてくれるってさ」
「やった!」
「早速、明日ネルに連絡するよ」
「お願いね」
「ところで、リーフィアはずっとそのままなのか?
元に戻る方法はないのか?」
「そうなのよね•••」
「精霊石は、一つしかないんだろ?もう砕けちまったしな•••」
「いいえ、そう言えば、精霊石に代わるものはあると聞いたことがあるわ」
「そうなのか?」
「ずっと、南にあるザルーイ砂漠にある遺跡の奧深くにあると言われるグランシャインという名前の宝石があるって」
「グランシャインね、大層な名前だけど···」
「その遺跡では、バルトロスという狂暴なホーリードラゴンが守っているんだって···」
「へえ···って今何て言った?」
「だから、狂暴な···」
「そこじゃなくて、ドラゴンの名前」
「バルトロスだよ」
「え、バルトロス?」
ハーベルが、手の上に召喚した。
「バルトロス」
「バルトロス?」
「きゃー可愛いドラゴン?」
「我が名は、バルトロス、そこの小さいのは誰じゃ?」
「あなたもバルトロス?」
「小さくて可愛いいわね」
「我を馬鹿にしてるのか?」
「まあ、バルトロス待って待って」
「いや、申し訳ない」
「バルトロス、グランシャインって聞いたことあるか?」
「いや、我は知らぬ」
「そりゃそうでしょ、こんな可愛いドラゴンが、あの狂暴なバルトロスのわけないでしょ」
「こやつ···」
「まあまあ、じゃあ光の魔力を凝縮したような石とか見たことないかな?」
「ああ、それならもしかしてこれのことか?」
バルトロスは、燦然と輝く抱えるほどの大きさの魔晶石を取り出した。
「あー、これよ。これがグランシャインよ。なんでこんなところに?」
「え、これは我のアレだぞ」
「え、アレって」
「我の魔力は、日の光を浴びていれば回復するが、もちろん排便もするぞ。まあ、100年に1回くらいだけどな!」
「ああ、すごい便秘」
「便秘?」
「まあ、その話しは置いておいて」
「リーフィア、よかったね。いきなり精霊石候補が見つかったじゃないか」
「えー、複雑!」
「でも、すごい光の魔力を感じる」
「そりゃ、我の魔力を凝縮したアレだからの!」
「だから、アレって言わないで!」
「まあ、それは気にせずに使ってみなよ」
「分かった···」
リーフィアは、グランシャインに手を添えるとみるみる元の大きさに戻っていった。
次回 【旅立の日】




