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ソーサリーエレメント2  作者: 吾妻 八雲


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奇妙な注文

「ちなみに、鬼龍玉はどのように作られるのですか?」

「希に魔界から現れる鬼龍の魂を具現化したものと聞いておる」


「魂の具現化?」

「詳しいことはわしにも分からん、代々伝わっている物じゃから、作った者はもうこの世にはおらんからな」


「そうですか、ありがとうございます」

「その線でもう一度調べてみます」

リーフィアたちは、お礼を告げて早速天界へ戻った。


「アルテミス様、どうでしょう?」

「魂の具現化ですか•••」

「以前、ハーベルから聞いたのですが、魂には形や色があるそうです。ネクロマンサーには、それが見えるそうなのです」


「そうなのですか、私も知りませんでした。ハーベルならそれができるかもしれませんね」

「肝心のハーベルがいませんし•••」


「クラリッサならどうかしら?」

「お願いしてみる価値はあるかも」

リーフィアたちは、クラリッサを探してみることにした。


「ガルマ、これはどうですか?」

「おお、いい出来映えだな。すっかり一人前だな」

「これも、ガルマたちのお陰だよ」

工房に入って数ヵ月が経とうという頃、暮らしにも慣れてすっかり魔界に溶け込んでいた。


「本当に、人間界となにも違わない。魔界だから悪いわけでも、悪魔だから悪いわけでもないんだ」

そんなことを考えていた。


「おい、ハベル!新しい注文入ったぞ!」

「は~い、何ですか?」

「それが、変わった注文でな困ってるんだよ」


「どんな注文なんですか?」

「鬼龍玉を作って欲しいそうだ」

「鬼龍玉?」

「鬼龍玉っていうのは、鬼龍っていうドラゴンを召喚するのに使う魔道具なんだ」


「そんなものがあるんですか?」

「これを使えば、魔界だろうと人間界だろうと召喚できるらしい」

「人間界からでもですか?」


「俺だって人間界に行ったことがあるわけでもないから、詳しくは知らないけどな」

「人間界から召喚•••」


「で、何が困ってるんですか?」

「今は、作れるヤツがいないのよ!」

「そんなに難しい魔道具なんですか?」


「鬼龍の魂を具現化しないといけないんだけど、そんなのできるヤツほいほいいないのよ」

「魂を具現化?」


俺は、魂の形が見える。魔界でも同じで魂は見えている。

もちろん、今付き合っている奴らは、みんな丸い形をしている。つまり、悪いヤツはいないってことだ。


魂の具現化は、考えたことがなかった。もしそれができれば、召喚することも可能かもしれない。


人間界から使えば人間である俺も召喚してもらえるかも知れない。


でも、肝心の鬼龍玉を人間界へどうやって送ればいいのか?


「おい、ハベル!何ボーッとしてるんだ!」

「あ、ちょっと考え事を•••ガルマ、どうやったら人間界へ鬼龍玉を送れるんだ?」


「ああ、簡単だよ。実は、魔道具なんかはすぐに送れるんだよ」

「そうなのか?」


「転送箱っていうのがあって、そこに入れれば簡単に送れるんだ。そんなことも知らねえのか」

「すまん、田舎もんだから」

「気にすんな、謝ることはねえよ」


でもこれは使えるかも知れない。

鬼龍玉をどうにかリーフィアに送ることができれば召喚してもらえるかも知れない。


「でも、あれだよな、召喚するのにいちいち卵が必要なんだろ?」

「そうなのか?」


「ああ、何でも鬼龍玉が生まれたての命を生け贄に要求してくるらしいぜ」

「なんかはあんまり意味ないよな?」

「ドラゴンを呼び出すのにドラゴンの卵がいるなんて」


「ただ、鬼龍玉で召喚した魔物は絶対服従させられるらしいから、それが目的なんだろうな」

「なるほど」


「ってことは、他の魔物も召喚できるのか?」

「もちろん、召喚したいものの卵か赤ん坊を生け贄にすればな」


赤ん坊って、それじゃ意味ないだろ。

何かいい方法はないかな?


「ハベル、作れそうか?」

「すぐには無理だけど、ちょっと研究させてもらっていいか?」

「分かった、1ヶ月余裕もらったからがんばってみてくれよ。その間は、他の仕事は俺たちに任せてくれ」

「ありがとう」


これで少し余裕ができたし、自由に行動ができる。何とかその間に突破口を見つけなければ!

次回 【ダークエルフの里】

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