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友達にゲームを勧められてしまった話  作者: しらすめし(遅筆屋Con-Kon)
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Unsatisfactory

 ―――第2階層・ギルド〈花天月地〉ホームにて。


 専用の工房にて新しい武具を制作中のユリネの元に、一通のメールが届いた。



『今日はログイン出来ませんので、よろしくお願いします。 フリント』



「あら」


 それは、団長(ギルドマスター)であるフリントからのメールだった。


 フリントは普段、余程の事が無い限りメール機能は使わない派のプレイヤーである。実際、フリントがメールを使用したのはわずかに3回あるか無いかであった。


 そんなフリントからの突然のメール。


 ログイン出来ないという事を律儀に知らせてきたという事実に少し心配になりつつも、フ(・)リ(・)ン(・)ト(・)の(・)方(・)か(・)ら(・)送(・)ら(・)れ(・)て(・)き(・)た(・)初(・)め(・)て(・)の(・)メ(・)ー(・)ル(・)に、ユリネは少しだけ嬉しさを覚えた。


「ま、仕方ないか。プライベートも大事だものね」


 ユリネは『了解。こっちの事は気にしないでね』という内容のメールを送信し、自身の作業(クエスト)に戻った。






 ◇◇◇






 ところ変わって、こちらは同じく第2階層にある闇蛇の洞窟。


 ギルドへ行く前に少しレベリングをしようとダンジョンに潜っていたサクラとスミレのところにも、フリントからのメールが送られてきた。


「…あ」

「どうしたの? お姉ちゃん」

「フリントさん、今日はログイン出来ないんだって」

「そうなんだ……。…何かあったのかな……?」


 2人も、ほとんどやり取りしないフリントからのメールに少し戸惑っていた。


「でも、たまにはこんな事もあるよ。フリントさんだって、プライベートが忙しかったりするだろうし」

「そうだよね……」


 そう、フリントにもプライベートというものがある。


 だが、フリントはこれまで毎日欠かさずログインをし続けてきたプレイヤーである。


 ユートピアをプレイしてからまだ2ヶ月弱と言えど、毎日ログイン出来る人間は限られる。


 プライベートには時間的余裕がある人間だと思っていただけに、突然のこのメールに何かしら感じる事があるのも致し方のない事だった。


「でも、もうすぐわたしたちも今までのようにはログイン出来なくなるからね。近いうちに話しておかないと……」

「そう、だよね……。受(・)験(・)、だもんね……」


 サクラとスミレは、現実世界(リアル)では15歳の双子の姉妹。


 2月に入り、来月には高校受験が控えている為、今までのようにゲームをするのは厳しなってきていた。


 サクラはともかく、勉強が苦手なスミレは特に厳しい状況に追い込まれていた。


「いつ頃に話すの……?」

「んー、バレンタインの後からログインを控えようかなって思ってるから、今週中に話そうかなって思ってるんだけど、どうかな?」

「うん、いいと思うよ……?」

「そう? 分かった。あ、でも後でユリネさんには先に話しておこっか。フリントさんにはまた後日改めてって事で」

「うん。お姉ちゃんに、任せるよ……」

「…そっか。じゃ、さっさとこのダンジョンを終わらせて、ギルドに戻ろっか」

「うん」


 その後。


 ダンジョンを一気に終わらせた2人は急いでギルドホームに戻り、ユリネに先程の内容を伝えた。


 ユリネはこくりと了承し、2人にエールを送りつつ、少しの雑談の後に解散と相成った。






 ◇◇◇ オマケ ◇◇◇




 その頃、フリント(アカリ)は……。


「うぅ、お腹が痛い……。イタッタタタ……」


 いちごミルクでお腹を下したアカリは、腹痛に襲われながらも机で宿題と向き合っていた。


「マジ、最悪だ……」



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