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友達にゲームを勧められてしまった話  作者: しらすめし(遅筆屋Con-Kon)
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第2階層へとやってきてしまった

 ロックヴェノムアームズ:ヴェノムゴーレムの両腕を模した漆黒のガントレット。STR+25、VIT+10、毒耐性・中。通常攻撃時、確率で毒状態を付与。スキル〈ヴェノムショット〉〈ヴェノムフォッグ〉を獲得。

 取得条件:初期のガントレットを装備し、初回かつ単独でヴェノムゴーレムを撃破する。



「え、強っ」


 今度のガントレットは、どうやら敵を毒状態にする事が出来るらしい。


 しかも飛び道具まで完備しているという、至れり尽くせりな武器だ。



 ヴェノムショット:威力の低い毒の弾丸を射出する。10ヒットで毒状態を確定付与、20ヒットで猛毒状態にする。弾数/100。クールタイム/10秒。


 ヴェノムフォッグ:周囲にフィールド〈毒の霧〉を展開し、フィールド内にいる敵全員に毎秒1パーセントの毒ダメージを与える。効果時間/10分。クールタイム/60秒。


 うーん、どちらも強い。


 けど、ヴェノムフォッグはオレの戦闘スタイルとイマイチ噛み合ってない気がする。ザコ魔物相手にはともかく、プレイヤー戦だと効果は今ひとつといったところ。時間稼ぎや撤退時の煙幕代わりに使えば良いか。


『ロックヴェノムアームズが、形態変化一覧に追加されました』

「お?」


 ついに、今まで使えなかった形態変化が使用可能になった。


 変化先が無ければ意味も無いという事か。なるほど、道理で今まで使えなかった訳だ。


「さて、……出てこい、【ロックヴェノムアームズ】!」


 形態変化を使用すると、スタッグビートルアームズが光り輝き、漆黒のガントレットへと変化した。


『ゴーレムの両腕を模した』と説明にはあったが、どう見ても漆黒の鎧のような鋼鉄のガントレットにしか見えない。ゴーレム要素はどこに行ったのか……。


「す、凄いです……!」

「とってもカッコイイです!」

「はいはい、おべっかありがとう」


 サクラちゃんとスミレちゃんの目にも、このガントレットはカッコ良く見えるらしい。


 うんうん、2人ともガントレットの良さに目覚めつつあるようだ。


 オレの武装も強化されたし、洞窟も攻略した。


 これで心置き無く第2階層へと進めるな。


「さて、それじゃあ2階層へと行こうか」

「「はい!」」






 ◆◆◆






「へぇ、ここが第2階層か……」


 第2階層は、マップの中央に街がひとつと、周囲に広大な森が広がっているステージになっていた。その森の規模は、第1階層とは比べ物にならない。


「この第2階層の森には、とにかくたくさんのダンジョンがあるんですよ」

「もしかしたら、まだ未発見のダンジョンがあるかも、です……」

「ダンジョンか……」


 何ともロマンを感じるな……。


 未発見のダンジョンがまだ残っているのだとしたら、是非ともそこを見つけて、クリア第1号者になってみたいものだ。


 けど、ダンジョン探しはまた後日にしよう。


 オレたちは2階層唯一の街〈スロート〉へと向かった。






 スロートの街は、それなりに活気に溢れていたが、1階層目の街ほどでは無かった。


 初心者がたどり着くには、あのボスはそれなりに厳しいのと、トッププレイヤーは既に先の階層に行ってしまっているのとで、ここに留まっているプレイヤーが少ないのだろう。


 見渡す限りNPCの住人ばかりで、プレイヤーと思われるアバターはあまり見かけなかった。


 と、そこへ。


「あら、いらっしゃいフリント君。ようこそ、第2階層へ♪」


 声をかけられたので振り向くと、相手はユリネさんだった。


「ここに来れたってことは、あのゴーレムを倒せたのね。お疲れ様。大変だったでしょう?」

「えっと……」

「物理攻撃は効きづらいし、毒攻撃ぶちまけてくるし、図体もデカいしで、初心者たちの"序盤の壁"とも言われてるのよ。アレを倒せたのなら、君も晴れて中級プレイヤーね♪」

「そう、ですね……」


 ゴーレムの攻撃を受け止めて、ハサミでちょんぎっただけだなんて言えない雰囲気……。


「って、あら?」

「?」

「君のガントレット、形変わった?」


 さすがに気づくよなぁ……。


 まぁ、それだけあの大バサミの存在感が大きかったって事なんだろうけど。


「実は……」


 オレは毒のゴーレムを倒した事で手に入れたガントレットなのだと説明した。嘘は言ってない。


「ええ? あのゴーレムが武器をドロップするなんて聞いた事無いんだけど……」

「単独(ソロ)で撃破したので、多分それかと……」


 オレはその厳し過ぎる取得条件を話した。


「何その条件……。そんなの、完全に隠し武器じゃないの!」


 ですよねー。


 こんな条件、普通分かる訳が無い。


「そういうの、取れたプレイヤーってどれぐらいいるのかしら……。コウエンっていうトッププレイヤーは、珍しい武器を持っているみたいだけど……」

「みたいですね。友達から聞きました」


 少なくとも、オレの他に2人はいるのだ。ヒロアキが言っていた、ランキング1位と3位の奴が。


 他にもこういう隠し武器を取れたプレイヤーはいると思うのだが、まぁそうそう出会えないよな……。


「あ、そうそう、フリント君」

「何ですか?」

「君の新しい防具、明日完成するからね」

「本当ですか!」

「ええ。具体的にはあと10時間ほどね。明日取りに来てちょうだい」

「分かりました」


 ついに、オレの防具が完成するのか。


 どんなデザインになったのか、楽しみだ……。


「良かったですね、フリントさん!」

「フリントさんの新しい防具……、私も楽しみです……!」

「そうだね。それじゃ、明日はお披露目会だな」


 2人も楽しみにしてくれているようだ。


 せっかくパーティーを組んでいるのだから、2人の衣装といい感じに似合うデザインだと嬉しいな……。



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