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神父-2

辺りが騒々しくなり始めた。


『フェンリルさん、迎えに来ました』

『ゴルドくん!みんな、酷いんだよ〜僕のこと知らないて言うんだ。僕、泣いちゃう』

『すいません、私が目を離したのが間違いでした。期間限定の綿菓子を食べたさに、あの道具を出したのは間違いでした。でも言わせてください。あの綿菓子の魅力には敵わなかったのです』

『じゃあしょうがないね〜』


その場に、彼を知る第三者が現れた。口の周りにべっとり綿菓子を付けた、みんなのマスコットキャラ・ゴルドくんだ。ゴルドくんは何処からかロープを出し、慣れた手つきで青年をぐるぐる巻きにする。そして、ずるずると引きずって行こうとする。


『待ちなさい!逃がさないわよ。あんたの正体を教えなさい!』

『それではフェンリルさんに勝ったらお教えしましょう』


フェンリルvsシャルルンロットの戦いが決まった。ルールは簡単。相手の頭につけられた【風船草】を割ったら勝ちだ。


『ふん、あんたなんてすぐに倒せるわ』

『え〜そんなぁ。ゴルドくん、本当にやんなきゃダメ?』

『はい、安心して下さい。マーナガルムさんには黙っておきますから』


両者、木刀を構える。今回は相手が戦闘職ではないという配慮からだ。


『あの…フェンリル?さんは大丈夫でしょうか?』

『大丈夫です。彼は数多くいる兄妹の中で1番強いですから』

『きょ、兄妹⁈数多く⁈』


動いたのはシャルルンロットからだ。足元に魔力を爆発させその勢いで斬りかかる。しかし…フェンリルは少し体を傾けて難なく避けた。くるりと回転し着地し地に立つ。と、同時に破裂音がした。シャルルンロットの風船草が割れていたのだ。


『何をしたの?』

『シャルルンロットさんがこちらを振り向いた瞬間。地面に落ちていた小石を木刀で飛ばしたんだ。良いアイデアでしょ?』

『ふ…負けたわ。何処にでもいきなさい。ただし!次会ったらまた勝負よ!』

『うん、わかったよ〜』


そして、ゴルドくんに引きづられながらフェンリルは消えた。

彼は一体、何者なのか?

答えはゴルドくんだけが知っている…


~~~~~~


ゴルドくんはフェンリルを引きずりながら、ホーリードール邸内にある森に隠された洞窟に来ていた。そこには、ツルツルに磨かれた板と不思議な魔道具がある。


『では帰還します』

『わかったよ〜』


ゴルドくんが駆け出し板で滑ると2人は消えた。


『あら〜へんねぇ。さっきここから声がしたと思ったんだけど…ママ勘違いしちゃったかしら?』


たまたま、野いちごを採りに来ていたリンカーネーションが洞窟を覗いた。


『あらあら、これは何かしら?』


それは真写だった。


【ゴルドくんとフェンちゃん 1歳 撮影者:ママ】


『あら〜可愛らしい♡誰の子かしら〜』


ーー未来ーー

『ふぅ、無事に帰還しました』

『あ〜楽しかった。また行きたいなぁ』

『いけません。過去に行きすぎると今が変わる可能性がありますから』

『じゃあ、なんでゴルドくんはよく行くの?』


洞窟を抜け森を出る。そして街に出ると


『原因はこれですよ。全く、あの方が有名になればなる程に身動きが取れなくなりますよ』


街には様々な商店に【ゴルドくん印】の商品が並んでいる。チョコバナナを頬張っているゴルドくんが描かれた看板や、綿菓子をパク付いているイラストが描かれた袋に入れて綿菓子を販売している店がある。


『自分が描かれているお店で、買い食いなんて出来ませんよ』

『ふ〜ん』


だが、ゴルドくんは知らない。確かに着ぐるみゴルドくんが活躍したことにより、ゴルドくんブームは起きた。しかし、実はゴルドくんが過去に戻りお菓子を食べているところが、非常に美味しそうに見えるために【第3の食いしん坊キャラ】として認知されていることに…

つまり、自分で首を締めていたのだ。


『む…あそこのアップルキャンディにも自分が描かれている。また過去に行くしかないか』


〜END〜

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