第一話 炎色反応
登校すると、俺の机が燃えていた。
隣の席の子が言った。
「フフ、これだけじゃないのだ、見てみなさい」
パラパラと粉が振りかけられ炎がガチャの確定演出のような綺麗な虹色に変わった。
……頭の回転が追いつかないんだが。
何これ?俺の机でガチャ回してる?
「いろんな種類の物質をちょっとずつ集めてカラフルな炎色反応が出るようにしたの」
「え、これ机は燃やしてない?」
「机は無事だよ」
よく見たら透明なマットが敷いてあった。
そしてすぐに濡れた雑巾を被せ消火してくれた。
どうやらいたずらがしたかっただけだそうだが、明らかにレベルおかしくね?
俺は東雲遥翔。隣の席のこの人は村松時雨さんだ。
村松さんは席替えで俺の隣になって以来、毎朝俺の机にいたずらしてくる。例えば、一昨日は机が幼稚園生かってぐらいにめっちゃ低くされてたり、(けどよく考えたらどうやったんだろう)
昨日は机の中におもちゃの虫が入ってたりしてた。
そう考えてみたら今日だけレベチだな。
村松さんに話しかける。
「さっきのすごかったな」
「でしょ!」
嬉しそうにしている。
「なんか、今回のはいつもより驚いた」
「ふふ、ありがと。
今回は秋田君に手伝ってもらったからね!」
後ろから物音がした、と思ったら掃除用具入れから秋田が出てきた。
「いやなんで掃除用具入れに居るん!?」
「実は、もしさっきのいたずらが失敗した時はここから脅かしてくれって言われてたから入ってた。」
らしいです。
そうこうしているうちにHRが始まった。
「中間テストまであと3週間になったからぼちぼち勉強するように」
担任の先生がそう言ってHRを締めようとすると、すかさずクラスメイトの秋田が言った。
「せんせー、席替えまだっすか?もうこの席飽きたわ、秋田だけに」
『………(一同沈黙)』
「……次の席替えは中間テストが終わってからな。
それじゃ。」
先生がそう言ってHRが終わった。
秋田はいつもこんな調子だ。
時は始業式の日に遡る。
自己紹介の時だ。秋田は一番最初だったんだが、初手からとんでもない大やらかしをしたんだ。
「1番の秋田幸也っす!
好きなものは焼きそば、たこ焼き、お好み焼き!
うん、お祭りかな?」
『……ハハ(一同苦笑い)』
「なんか雪が降ってるみたいに寒いな、今、幸也のクラス雪なり」
『………』
「ありがとうございました。」
何やってんだ過ぎる。クラスメイトは皆、秋田がギャグ言いまくってスベりまくる奴だと確信しただろう。
まあ、ギャグがすごい絶妙っていうもあると思うけど。
午前中の授業は特に面白いことは無かった。
ようやく昼休みになると、何人かが一気に購買へ走っていく。
あれ、秋田は行かないんだ。意外。
秋田に話しかけてみる。
「秋田、行かないの?」
運が良いのか悪いのか、席替えで前が秋田になってしまったからだ。
「弁当あるから大丈夫。
それにしても、お前の弁当美味そうだな〜」
秋田が確実に狙ってる顔をしている。
「なあなあ、この唐揚げ食っていいか?」
「私も私も〜」
なぜか村松さんまで加わる。
「うーん、仕方ないな、1個だけだぞ。
俺はふりかけあるし大丈夫だから」
「サンキュー、東雲!」
「ありがとう、東雲君」
結局、2人に大きい唐揚げは掻っ攫われてしまった。
過ぎたことは仕方ないと、白ご飯にふりかけをかける。ちなみにこのふりかけは鮭だ。
「うまぁ〜」
「おいしい」
2人の声が聞こえてくる。
「明日もよろしくな!」
「よろしく〜」
…え、なんか予約されたんだけど。
まあいいか、帰ったら新しいふりかけ買おうっと。
午後の授業も大して面白いのは無かった。
ようやく帰れると思って今日も家まで一人で帰る。
帰りにデカめの100均に行って―ふりかけコーナーを物色した。
お、これいいじゃん。
たらこ、たまごのり、焼肉、鮭、ごまの5種類が何個かずつ入っているパックを買った。
―――明日はどんないたずらが待っているんだろう。そんなことを考えながら今日は眠りに落ちた。
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初投稿作品なので至らない点も多いかと思いますが何卒よろしくお願いします!




