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召喚失敗

 陽が傾き、空が少しオレンジ色になってきた。

 もしかして、今日も来ないのでは?


 俺だけでなく、他の人たちもそんなことを思い始めた時だ。


 

 地鳴りがした。

 


 様子見を出ていた兵士の警鐘が聞こえた。

 俺たちにも、蛇人族の軍にも緊張が走る。


 すぐにアンペンダープが現れた。


 しかし、様子がおかしい。


 遺跡の傍で戦った時より、禍々しい姿になっていた。


「強化再生ということかよ」


 相変わらず、動きは愚鈍。

 まだこの距離なら大丈夫だと思った時だった。


 ドーン、とアンペンダープから蛇人族の軍に何かが撃ち込まれた。


「魔力の塊だ」とリザが呟く。


 遠距離攻撃も習得したのかよ!

 こいつはもしかしてまだ、完全に覚醒していないのか。


 どっかの漫画の敵のようにまだ変身を残している、とかだったら、堪ったもんじゃない!


「みんな作戦開始だ!」


 俺はアイラに背負ってもらい、アンペンダープに近づく。


 近づくとプレッシャーが凄い。

 幸い、アンペンダープの注意は俺たちに向いていない。


 スタンレンさんたち蛇人族の軍の砲撃がアンペンダープの注目を集めていてくれる。


 それでも敵味方の流れ弾は飛んでくるので、アイラとフィールレイがそれを弾き返す。


「フィールレイ、あまり派手に魔力を使うなよ。アンペンダープに気付かれる」


「分かった」


 フィールレイは次々に攻撃を弾き返す。

 戦闘になると本当に頼りになる。

 さっきまでアイラに変態行為を行っていたとは思えない。

 

 アイラとフィールレイに守れながら、俺は最初の結界の前までたどり着くことが出来た。


「ハヤテ、儂らはここまでじゃ」


 アイラは俺を降ろす。


 試しに結界に触れてみると予想した通り魔力を持たない俺は結界の中へ入ることが出来た。


「成功じゃな、後は任せるぞ」


「ああ」と言い、俺は走り出そうとした。


 しかし、一旦、止めて、振り返る。


「どうしたんじゃ?」


「……俺にもしものことがあったら、リザにごめんと言ってくれ。それと生きて欲しい、とも言ってほしい」


「なっ!? 不吉なことを言うな!」


 アイラは結界に触れるが、入ってくることが出来ない。


「頼んだ」と言い、俺は走り出した。


 なんだろう。

 嫌な予感がしたんだ。

 カードゲームをしている時にも、たまに感じる得体の知れない感覚。


 だけど、俺の予感とは裏腹にアンペンダープは俺の存在に気付かない。

 軍勢に攻撃をしている。

 

 リザたちがどうにか穴を開けた結界は二つ。

 しかし、中には入ってみると結界は五重だった。


 これじゃ、外部からの攻撃は通らないな。


 それでも俺には関係ない。

 何にも邪魔されず、俺は最後の結界を突破した。


 そして、召喚盤を展開する。


「さて、始めるぞ」


 俺は召喚盤を展開し、ナターシャとパトラティアのカードをセットする。

 ソウルポイントは5300まで上昇した。


 さらにリントブルムのカードを引く。


「頼むぞ」


 俺はリンドブルムのカードをセットする。


 久々のリントブルムの召喚、一撃で終わらせるつもりだった。



 ――しかし、リントブルムは召喚できなかった。



「どういうことだ?」


 ソウルポイントは足りている。

 こんなことは初めてだ。


 セットしたリントブルムのカードを確認する。


「なんだこれ?」


 見慣れたはずのリントブルムのカードには見たこともないテキストが追加で書かれていた。



 究極竜リントブルム

 レベル⑩属性(風) 召喚コスト5000+キーパーソン

 攻撃力5000 体力5000

『絆の力で最強のドラゴンはさらなる力を得て復活する』


 変わっているのは二か所、コスト欄とテキスト欄だ。

 キーパーソンカード?

 なんだ、それ?


 それにこんなテキスト見たことない。

 リントブルムには絵面違いが存在したが、そのどれとも違うテキストだった。

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