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9 ダイエットにはまずキノコ


( 最近は意識を失うことに慣れたものだな、、、)


コンセントからプラグを引っこ抜かれたパソコンのようにたびたび失神し、現実と夢との境目が曖昧(あいまい)になりつつあることにぞっとしながらも、(ただ)ちに昨日の深夜に口に含んだキノコさんの余韻(よいん)恍惚(こうこつ)となった・・・。


まだ日が高くなっていない・・・いつもなら、14時くらいまで寝床から立ち上がれないのに・・・よく痛みの走るふしぶしから力がみなぎってくるような。。。


( とりあえず、メシでも食べに行くか )


シャワーを浴びて、床に落ちている適当な服を拾いつつ、ドアへと向かった。


----------


家の近くのモスバーガーにやってきた。チェーン店は夕方に店を閉めないし、マニュアルにきちんとのっとった人形と話すだけでメシが食えるから楽だ。休日まで人と話したくはない、孤独はカサブタのように優しく心のひだの傷を包んでくれる。


テリヤキバーガーは、マクドナルドではなくモスから始まったんだっけな・・・味の濃いイメージのあるまだ食べたことはないテリヤキは避けて、サウザン野菜とライスバーガーのきんぴらを頼んだ。ポテトは頼まず、飲み物は水だ。


キノコさんの残滓(ざんし)はいつもと変わらないはずのバーガーに絶妙なスパイスを与えていた。ものの五分で食べ終わってしまった。


いつもならこれで終わりだ。今日はまだ昼だというのにお腹が空いている、、、同じ店員に頼むのは自意識過剰なプライドから気恥ずかしく、高架下、すなわちポンデュガールの股下近くの蕎麦屋に入り機械で製麺された三七蕎麦とカツ丼を食べた。


( これだけ食べたのに、胃もたれもない・・・むしろたるんだ下腹部が若干引き締まっているような・・・)


快活な気分で普段は上ろうともしない石川台駅方面の坂をあがり、遠回りをして帰った。ドアの前に着いた時、息も上がっておらず、汗ひとつかいていなかった。


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