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第七章 崩れ始める嘘
決定的な証拠が見つかったのは、その頃だった。
「殿下」
近衛騎士が一枚の手紙を差し出した。
「これは何だ?」
「リリアン嬢が侍女に書かせたものです」
内容は。
クリスティーナの名前を使った脅迫文だった。
さらに。
階段から突き落とされたという事件の日。
現場にいた侍女が証言した。
「クリスティーナ様は、リリアン様に触れていません」
「……」
「リリアン様ご自身が足を滑らせたのです」
そして。
最後に。
侍女が震えながら告げた。
「すべて、王太子妃の座を手に入れるためだったと……」
レオンハルトは椅子から立ち上がった。
「嘘だ」
「殿下……」
「嘘だと言ってくれ!」
だが。
証拠は次々と出てきた。
すべて。
リリアンが仕組んだものだった。
そして。
最後の報告。
「エルディア帝国から正式な申し入れがありました」
「何だ」
「皇太子カイル殿下が、クリスティーナ公爵令嬢への正式な求婚を希望されています」
レオンハルトの顔が凍りついた。
「……求婚?」
「はい」
「クリスティーナは……」
「受け入れる意向だそうです」
「……」
胸が。
痛かった。
初めて。
彼女を失ったことを、本当の意味で理解した。




