第二十三章 来訪者は突然に
勇気を出して、薄暗い通路を進んでいく私。
壁伝いに古い石造りの通路を通り抜け…。匂いを追う。
ぺた、ぺた。
素足が石畳にふれてとっても冷たい。
あっなんかだんだん明るくなってきた。
通路の向こうに見える小さな光、くんくん、やっぱりとてもいい匂いがする。
そして、再び開ける私の視界。
そこにあったのは中心に真っ赤なカーペットの敷かれた、白い大聖堂。
壁はところどころツタに覆われ、真ん中には大きな女神様の石像。穴の開いた天井からは光がさしこみ、ステンドグラスを照らす。
そして、においのもとは聖堂の真ん中あたりの人影。
うんうん…違う。
そこにいたのは奥にある像とちょうど同じように…。
背中に羽を生やした…。
まさしく。
そう。
「女神様⁉」
だったのです。
☆☆☆
やっぱりここは天国?
それとも地獄?
いやでも、白っぽいし。やっぱり天国なのかな?
ということはこの人たちは天の迎え?
もしかしてあのときのキノコで?
いや、私嗅いだだけで、食べてはいないはずだよね?
もしかして、空腹で倒れて、そのまま、私、天国行き?。
「いやー、女神様じゃないんだけど…。」
とこちらに話しかけてくる女神様。
謙遜でもしているのだろうか?
でも背中についた羽がその証拠。
後ろの女神様の像とそっくりだし、村の伝説にもあった。間違いない。
「それに、天国でもないわよ?」
もう一人の緑色の髪をツインにした女神様がそんなことを言う…。
でも、確かにお二人の背中には羽が生えているし、そんなヒト、いないよね?間違いなく、お二人は天の使いで間違いない。
お迎え以外のなんだというのだろう?
「とりあえず、これでも食べる?お腹すいてるでしょ?」
髪をツインにしたかわいい女神様に誘われる。
その手にはおいしそうなスープ。
スープからは森で嗅いだあのいい匂いが漂ってくる。
くんくんと、嗅いでみるとやっぱりとってもいい匂い。
じゅるぅと唇から漏れ出るよだれ。
あっ、いけない。女神様たちの前なのに…。
はしたない言われてしまう。
思わずぐぅーとなるお腹。
そういえば2、3日前から何も口にしていない。
村に食料もなかったし…。
だからこの森に来たんだっけ。
それで、このにおいを追って。
頭の中で思考がぐるぐる。
やっぱりアレは毒キノコ?
ここは天国?それとも、地獄?
そんな私にクスッと微笑む女神様。
「さ、召し上がれ。」
「ひとたび食べれば、元気になるわよ。たぶん。」
そういって、スープをすすめてくる二人の女神様。
「じゃあ、一口だけ。」
「いただきます☆」




