表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/190

185 安川の置き土産、そして脱出

 手ごたえはあった。

 ヘイトの頭を確実に叩き切ったという感触が。

 火、風、冷気の三つの属性を剣に纏って放った魔法剣で。


『ご、が、あぁぁ……』


 俺が着地したと同時に、不完全な合成魔獣(キメラ)は倒れたのだ。


「やった……んだよね」


 その様子を見たアイリスが、そう言いながらその場にへたり込む。

 彼女や胡桃、七絵や由伸君はまだ中学生の年齢なので、かなり緊張したのだろう。

 その糸が切れて、脱力したみたいだ。


「アイリスちゃん。 まだ早いよ。 仕込みがあるのかも知れないから」


 それをエミリーがアイリスを抱える形でアイリスを立たせる。


 そう。

 不完全とはいえあの合成魔獣(キメラ)は、安川が作った魔獣だ。

 何らかの仕込みがあるとみていいだろうな。


「暁斗くん?」


「これから、あらゆるサーチの魔法で仕込みが無いか調べる。 いつでもここから出れるようにしてほしい」


「分かったよ」


 ひなたが俺の様子が気になったので、顔を覗かせながら聞いて来た。

 俺がこれからやることを答えると、すぐにクロウ中佐やイリアさんにも伝達した。


(まずは【カースリサーチ】を……)


 俺はまず、ある呪いが付加されてないかを見るために、【カースリサーチ】を行使する。

 流石の【鑑定(スペクタクルズ)】も呪いの内容までは見れないしな。


(くっ! ビンゴかよ! 仕込んでやがった……! 【時限爆弾(パイツァダスト)】が!)


 いきなり当たりを引いてしまった。

 奴は予め、【時限爆弾(パイツァダスト)】の呪いを仕込んでいた。

 何らかの形で敗北をした場合に、起動する仕組みに書き換えていた。


(既に起動している……! あと10分で起爆する……!!)


 しかも、既に起動済み。

 そして、リミットは後10分。

 爆発の範囲を考えて、確実に王都を離れないといけない。


「みんな! 早く逃げるぞ! 奴は合成魔獣(キメラ)に【時限爆弾(パイツァダスト)】の呪いを仕込んでやがった!」


「えええっ!?」


「奴はあのキメラが敗北する時に起動するように書き換えていたんだ!」


「最後の最後でやってくれるよ!!」


 すぐに俺はみんなに【時限爆弾(パイツァダスト)】の呪いを仕込んでいたと報告をする。

 アイリスが驚き、ひなたが悪態をつく。

 死して尚、安川はやってくれたよ!


「アキト君! 起動済と言ったな。 起爆まであとどれくらいだ!?」


「10分後です!」


「各員、すぐにそこの道から脱出しろ!」


「は、はいっ!!」


「パワーのある者は走れない者を抱えるんだ!!」


「アイリス!!」


「あ、お兄ちゃん……!」


 クロウ中佐の指示の下で、俺はアイリスをお姫様抱っこをしてガルタイトから脱出をする。

 ひなたや由奈、エミリー達はしっかりついていく。

 胡桃はアルトに乗せてもらい、七絵はサクラに乗せてもらっている。

 

 近道とされる脱出ルートをひたすら、走る走る走る。


「佐々木! 終わったのか!?」


「今しがた終わった! だが、早く逃げないと爆発に巻き込まれる!」


「どういう事ですか!?」


 そして、王都内で殿を務めていた鴫野達と合流する。

 粗方片付いたみたいだが、それを感心している暇はない。

 

「安川の奴、合成魔獣(キメラ)に【時限爆弾(パイツァダスト)】の呪いを仕掛けてたんだよ! 残り5分で起爆する!」


「何ですって!?」


「分かった! みんな、撤退するぞ!!」


「早く魔導馬車や戦車に乗り込め! 急げ!!」


 事情を話すとすぐに脱出の指示を鴫野が飛ばす。

 各自の魔導馬車や戦車に乗り込み、一気に王都から離れる。

 多少、慌てた部分はあったが、何とかみんな乗り込んで王都から脱出することが出来た。


 王都から離れて少ししてから、ガルタイトの王都があった場所から爆発音と閃光が発生し、爆炎と爆風が発生したのだった。

 

よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ