表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
178/190

178 対決、安川 凶 その2

「クロスカッター!!」


「ひゃっ!!」


「あっぶなー……。 威力大きいよ」


「腐っても【勇者】の素質は持ってるってわけか」


 剣を構えた安川は、すぐにクロスブレードを繰り出し、その際の衝撃波を生み出して俺達に襲い掛かった。

 奴は【クロスカッター】と言ってたな。

 あの近接二段斬りを敢えて直接当てずに衝撃波として繰り出すとか。

 

 射程内に居たひなたとエミリーは何とか回避できたが、衝撃波の威力の大きさに驚いていた。

 遠くの壁に穴が開いたからだ。

 しかも威力も衰えずに。


 あんな奴でも流石は【勇者】の素質持ちと言ったところか。


「ならば私達も! 【エアカッター】!!」


「なんのっ!」


「隙ありっ!!」


「がはっ!?」


 ただ、こっちも負けてはいない。

 アイリスがすぐにエアカッターの魔法を放ち、安川をジャンプ回避を狙わせる。

 狙い通りにジャンプして回避してくれたようで、そこに由奈が魔法の矢で安川を狙い撃ちにした。

 腹部に直撃した安川は、そのまま地面に墜落する。


「ぐっ、俺様としたことがこんな連携に引っかかるとは……」


 だが、それでも安川は立ち上がる。

 腹部を押さえているが、あまり出血はない。


「常時【グレートブースター】を使ってるね。 クローンホムンクルスには受け継がれてなかったっぽいけど」


 それを見たひなたは、安川が常時あの【グレートブースター】を使っていると見抜いたようだ。

 確かにクローンホムンクルスと戦った際には、その技の気配がなかったのか、弱く見えた感じがした。


「クロはどうなんだ? やはり使えなかったか?」


「そうですね。 あのスキルはあくまでも【勇者】専用なんでしょう。 ですが、代用となる強化技は魔族領で伝授されましたよ」


 かつてクローンホムンクルスの一体に憑依転生したクロにも聞いてみたがやはり使えなかったようだ。

 だが、魔族領でその代用となる強化技を伝授されたそうだ。

 それなら期待できるな。


「なら、さらに仕掛けよう。 ひなたも七絵も由伸君も頼むぞ」


「うん!」


「「はいっ!」」


「アルトちゃんとサクラちゃんも暁斗君のサポートを」


『よし、引き受けたぞ、由奈殿』


『主様へのサポートはお任せを』


 そこで、俺はクロとひなた、そして七絵と由伸君で同時に仕掛ける事にした。

 アルトとサクラのサポートを受けつつ、俺達は安川に同時に仕掛ける。


「烈風剣!!」


「「ソニックバスター!!」」


「【エアカッター】!!」


「剣の舞!!」


「ぐああぁぁぁぁっ!?」


 五人同時に放った攻撃には、安川は避けられずに食らって行く。

 一瞬膝をつくが、すぐに立ち上がる。

 流石にタフだな……。


「まだ……、負けん……!」


『いかん! みんな、散れッ!!』


「ぬぅうん!!」


 傷だらけで立ち上がった安川は、拳を上に掲げる。

 そこに違和感を察したアルトが安川から散開するように伝えたが、同時に安川が拳を地面に叩きつけた。


「うおっ!?」


「くぅっ!!」


「きゃあぁぁぁっ!!」


「あっ、みんなが!!」


 地面に拳を叩きつけた際に発生した衝撃波で、俺とクロは何とか踏ん張り、エミリーとアイリスはシールドを咄嗟に展開して何とかなったが、それ以外の者が衝撃波で吹き飛ばされた。


「ひなた! 由奈! みんな!!」


「私達は大丈夫だよ!」


「でも、他の人が危ないね」


「なら、応急的に……【メガケアレス】!」


「何っ!!」


 ひなたと由奈も吹き飛ばされたが、すぐに立ち上がったため、大丈夫だったようだ。

 ただ、胡桃やアイリスや他のみんなが衝撃波によるダメージが大きいのか、意識がないようだ。

 なので、俺は応急処置として回復魔法の【メガケアレス】を掛けた。

 その様子を見た安川が、驚きを隠せないようだが……。


「いたた……。 お兄ちゃんありがとう」


「胡桃は大丈夫か?」


「サクラちゃんが……咄嗟に守ってくれたから、痛みはないよ」


「クロウ中佐、イリアさん、七絵ちゃん達は大丈夫ですか?」


「私やクロウ様、イリア様達は大丈夫です。 ですが、ナナエ様が……」


「ええっ!?」


「くっ、胡桃とクリスタは七絵を頼む!」


「うん!」


「はいっ!!」


 アイリスや胡桃、イリアさん達は回復魔法で立ち上がったが、七絵だけは意識が戻らない。

 どうやら壁に激突して頭を強打してしまったようだ。


 とりあえず、七絵を胡桃とクリスタに任せ、俺達は再度安川に向ける。


「か、回復魔法まで使えるなんて……! あんた、一体何者だよ!?」


「俺か? 俺は勇者でなかった男さ」


 そう言いながら、俺は怯える安川に再度剣を向けた。

 意識がない七絵の分の落とし前を、きっちりつけないといけないからな……。



よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ