175 ガルタイト王都内での戦い
「魔物の数が多いね」
「ホムンクルスの数が少ないから、それを補うためだろうね」
「赤いリザードマンのグループが来ますね。 警戒しましょう」
「ならばボクが行くよ」
ガルタイト王都に入ってからの戦いでは、兵士型のホムンクルスよりも魔物の数の方が多いように感じる。
ひなたの言うように、ホムンクルスを作る源であるヘイトが使えなくなったためだろう。
その間にイリアさんが赤いリザードマンが近づいてくることを教えてくれたが、ここでミナトが前面に出る。
「あれ、ミナトちゃんの手に持ってるのは?」
「何かの玉かな? 小さいけど……」
ミナトの手に何か持ってるのをアイリスが気付き、それに続いてエミリーがミナトが手に持ってるのが小さな玉だと言った。
それに構わず、ミナトがそれを赤いリザードマンの群れに向けて投げつけた。
「口から何か……!? 火のブレス!?」
「大丈夫! 吐かれる前に止まるから」
「え!?」
赤いリザードマンが口から火のブレスを吐く前にミナトの投げた小さな玉が当たる。
「一瞬で凍った!?」
「なるほど……。 凍らせてから叩き割ろうってか」
「そういう事です。 じゃあ、行きますよー!」
意図を察した俺にミナトが笑顔でハンマーを手に取る。
メイドがハンマーを持つって……、あまり想像できないよなぁ。
同じメイド服を着ているクリスタでさえ、投げナイフとダガーの二刀流なんだがね。
「凍らせた赤いリザードマンはミナトさんに任せましょう。 側近の二人に後ろの後輩さん達の援護を頼みました」
「後輩達は生き残った兵士型を相手にしてますからね……」
一方で七絵達は、生き残ってる兵士型のホムンクルスと戦っている。
後輩達もかない強くなっているので、大丈夫だろうけど念のためにイリアさんの側近の二人を後輩達の援護に回る。
その傍らで、ミナトがハンマーを振り回して凍った赤いリザードマンを砕いている。
嫌な感じのイチゴのかき氷が出来上がってるなぁ。
暫くはかき氷は遠慮しようかな。
「クロウさん! メイド型のホムンクルスが接近してきました! 300体ほど一気に来ます!」
「了解した! アキト君、みんな! 次が来るぞ!!」
「はい! アルト、サクラ!!」
『承知した!』
『久しぶりに使うので上手く行くかは分かりませんが、お任せを!』
イリアさんから今度はメイドホムンクルスが一気に300体もこっちに来るとクロウ中佐に教えていた。
それを聞いたクロウ中佐が、俺達に次が来ると伝えたので、ここでアルトとサクラに頼むことにした。
「「ワオォォォォン!!」」
「「「あああぁぁぁぁっ!!」」」
俺の前に立ったメイジフォックスウルフのアルトとサクラが、同時に口から咆哮と共に突風が前方に吹き荒れる。
それをまともに受けたメイドホムンクルスの多数が切り裂かれながら吹き飛ばされる。
あの突風、かまいたちにもなってるようだ。
「道が開けた! 王城へ突入するぞ!!」
「鴫野! 京終さん! リックさん達も後は頼む!!」
「ああ! 気を付けろよ!」
「必ず、安川とヘイトを倒してよね!」
「任せろ!」
辛うじて生き延びたメイドホムンクルスを鴫野達に任せて、俺達はクロウ中佐とイリアさんと共に王城へと入ることにした。
「後輩達からも数人、こっちに来て!」
「私が行きます! 由伸君も!!」
「気を付けて、七絵に由伸君!!」
「うん!」
ひなたが後輩達の中から、七絵と由伸君を連れてこっちに合流する。
あとは、鴫野達や戦車隊と共に残った魔物や兵士型、メイドホムンクルスを討伐する。
後輩達の中で、七絵は魔法メインで、由伸君は近接メインで成長しているので、胡桃も安心できるだろう。
「胡桃」
「ん。 ルサルカ様の召喚、いつでもできる」
「頼むぞ。 多分、この先の戦いで必要になる」
胡桃にも念のため確認した。
ルサルカの召喚がいつでもできるという事なので、彼女の【サモナー】の能力にも期待したい。
「王城前に着いた! 入るぞ!!」
「「「はいっ!!」」」
そうしているうちに、ガルタイトの王城の正門前に着いた。
そして、クロウ中佐の掛け声で俺達は一斉に王城内に突入する。
いよいよ安川とヘイトとの戦いが近づいていく……。
よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。
作者のモチベーションの維持に繋がります。




