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奥さんには逆らえない ランス目線

ティアは腹黒さんです。

俺は一応この世界の神をやっている。俺の茉奈(ティアが本名だけどここではあえて茉奈と呼ぶ)とは前世からの付き合いでかれこれ500万年以上になる。そんな茉奈はかなーり、腹黒いところがある。ちょっと怖いと思うほどの。なんというか…感情の起伏が激しいというか…。なぜ、この話をしているのかというと、これから俺達の後を継いでもらうエミィとアストの家族と国のお偉いさんたちをこのクォーツに呼ぶからだ。今から呼ぶ奴らが茉奈の地雷をふまないか心配だ。そう思いながら奴らをクォーツに呼んだ。呼んだ奴らは周りを見渡して俺達を見つけた瞬間、俺達と初めて会ったときのアスト達と同じようにひざまずいて忠誠を誓った。そして、俺達は呼んだ理由を話す。


《単刀直入に言うと、俺達はアストラル・ウェルトとエミィ・ラストロイが欲しい》

「……………それはどういう意味ですか?」


発言したのはエミィの兄貴のレオン・ラストロイか。エミィを案じてのことなのだろうな。いい兄貴をもったんだな~。


《そのままの意味よ。正確には私達の後継ぎとして二人が欲しいのよ》


茉奈はこういうしゃべり方もできる。本来ならこのしゃべり方の方がいいんだけど、これからのこともあるからって最初から素のしゃべり方で二人に接したらしい。さっすが腹黒…。そう考えているとまたレオンから質問が来た。


「後継ぎとは?」

《勉強不足ね、貴方。神は500万年ごとに変わるって話を知らないのかしら》

「っ…申し訳ありません」


うん、比較的常識的なようだな。さて、大人たちは固まりすぎだ。


《ウェルト皇国、国王。この話、悪い話じゃないと思うのだが》

「…………わかりました。ただし、本人の希望次第ということではどうでしょうか」

《本人達からの了承はもらってるわ。じゃあ、アスト側はいいってことで。エミィ側はどう?》

「わかりました。マリーとレオンもそれでいいな」

「わたくしはあの子が幸せになれるのなら異論はありませんわ」

「私も母上と同じ意見です」


エミィの家族いい人だな~。俺は茉奈と顔を合わせて茉奈の判断に任せる。ということを伝える。茉奈は心得たように


《そう。じゃあ家族からの了承はいいってことで。二人には皇太子とその婚約者という立場がある。それは第二皇子のリディト・ウェルトに継がせなさい。これは決定事項です。異論は認めまないわ》


そう言って茉奈は、よろしいかしら?と続けて全員が頷いた。頷いたのを確認してこれからのことを伝えていく。そうしているとなんか嫌な予感がした。こういうときの俺の予感はあたる。


「………………それではリディの婚約者を決定しなければな。お二方はこの人がよろしいのではないかという令嬢がおりますか?よろしければ教えて頂きたいのですが」

《それは自分で見つけなさい。いきなり皇太子という立場になるのですし、好きな人と結ばれるくらいはかまわないでしょう》


それは俺も同意見。それくらいのご褒美はいいよな。やる気も出るし。


「じゃあ、リーローズ・フローライト譲と婚約させてください!俺、ずっと好きだったんです!」


ん?リーローズ・フローライト嬢ってことは二人の友人の…確か今度結婚するって…あ、これヤバイ。そう思って茉奈の方を見るとにっこり笑顔で


《リーローズ・フローライトはもう少しで結婚する令嬢よ。それに、私達にとって子どものような存在のエミィの友人なのよ?ふざけないで欲しいわ》

「ですが!さっきティア様は好きな人と結ばれるくらい構わないっておっしゃりました!」


これ本当にヤバいやつだ。茉奈の地雷は不倫、NTR(寝取られ)、そして()()だ。これは略奪になるな。茉奈は二人の友人てあるリーローズとレヴィストを気に入っていたからなおさらのこと。茉奈は黒いオーラ全開で


《確かにそう言ったわ。でも、もうすぐ結婚する子を略奪して何が楽しいのかしら?教えてくださる?》


あぁ、これは完全に地雷踏んでるやつだ。こうなったらどんどんヒートアップして最後の方は手が付けられなくなるからもう止めないと。


《ティア、ティアの気持ちはわかるけどもう少し落ち着いて話そう?》


そう言った裏で俺は


[精神的に追い詰めた方がいいよ]


と言う。茉奈はそれを聞いてなるほどと思ったらしく、さっきとはまた違う笑顔でリディトに問いかける。


《それで?なにが楽しいのか教えてくださる?》

「え?だって綺麗じゃないですか。あの赤い瞳」


そんな理由!?そんな理由で略奪しようとしたのか!?


《そう。貴方には皇太子教育と一緒に常識の教育もした方がよさそうね。頼めるかしら?》

「はい、もちろん」


そう、彼の親である国王は言う。彼には一般常識を叩き込んでもらいたいな。こいつの代でウェルト皇国が滅ぶとか嫌だから。



そんな、騒動がありつつも話し合いは無事?に終了して解散にする。終わったあと、茉奈が俺に抱きついてきて


《これで合ってるよね?っていうか、あーいうのよくないと思う》

《それは俺も思う。けど、しょうがない。再教育に期待しよう》

《そうだね!》


あぁ、いつもの茉奈だ。いつも思うけど、こいつを怒らせちゃダメだ。こういうのが尻に敷かれるって言うのか?まぁ、幸せなんだからいいか。

さて、これから忙しくなりそうだな。

次はエミィ目線ですかね?

でもまだ決定はしていません(。-∀-)

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