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ソル・スヌーニグル  作者: Momoカントリー
1章
12/12

encounter

「まず二手に別れる、情報から建物2階に犯人と人質らしい2階には俺達の班が行く、1階での安全確保と万が一の救援は副隊長の班に任せる戦闘はできるだけ避けて人質を優先して保護するぞ」

そう言って私達はドアを静かに開ける。

ここに住んでいたのは富豪とでも呼ばれるような金持ちなのだろうか?

そんな事を彷彿とさせるような豪邸に私達は入っていった。

入るとすぐに大きな2階へと続く階段が目に入る。

私達はまず入って左側を調べることにして副隊長を先頭にして、隊長達は階段の方へと向かった。

まず最初の扉の前まで来て立ち止まる。緊張感が走る中、扉を静かに開ける。中には何も無い。

安堵の息を零しながら、次の扉まで駆け寄る。

そしてまた扉の前で立ち止まり、扉を開ける。またしても何も無い。

段々と落ち着きを取り戻していく中、副隊長は少し焦った様子で話す。

「レノンさん、準備の方は大丈夫ですか?」

「副隊長?」

私達は何を言っているのか分からない、といった様子で首を傾げつつ見合う。

「何かおかしなことでもありました?」

「ここまでの豪邸で内装もない、内装だけでなく装飾から生活感まで感じさせないのは異常でしかありません」

緊張のあまり何も周りが見えていなかったのだろう、そんな副隊長の言葉を受けて再度周辺を見る。

先程の部屋と言い、この廊下にすら何も物が置かれていない。何のためにこの家を?と考える。

「大方我輩たちを嵌めに来たのでしょう、隊長達の安全が不安です、レノンさん貴方なら安全に確認することが出来るはずそうですよね?」

「分かりました...自分も不安ではありますが...」

どうやら相当焦っているのだろう、短くレノンにそう伝えると、私達はレノンと別行動をとることに。副隊長は私の腕を掴んで入口まで行く。腕を掴む力は入口に近づくにつれ弱まっていく。

「ちょっと、副隊長?落ち着いてください!そこまで深刻に考えないでいいでしょ?」

「...いや我輩の気のせいなら杞憂で済みます、ただここで仲間は失いたくない、

正直な話レノンさん1人に全てを任せるのもしたくありませんが...

彼女はレイデンを使っていれば我輩でも気づけません、あとは任せるしか...」

そういうと私は俯き、副隊長は応援の要請のため離れていった。しかし納得出来ない。

私は副隊長が離れたのを見計らって、豪邸へと侵入した。

とりあえず一階にはまだ2部屋あるが、無視をして私は階段を駆け上がる。

階段を駆け上がった先には1階と同じ構造の廊下と1階と同じ位置に部屋が4つ。

私は扉が空いていた左側に向かう。そして恐る恐る中を見るが、1階と同じように何も無い。

急いでもうひとつの部屋に行く。

「ひッ」

思わず息を飲む。どんどん視界が遠ざかっていく感じがする。そこには死体があった。

何人なのか、も分からないそもそも人であるかどうかも怪しいほどにぐちゃぐちゃになったそれは部屋の中央に存在していた。

部屋中に血液や肉片がこびりついている。初めて見る死体、血の量に私はたっているだけで限界だった。

原型を留めていない以上、フォルやおじさんの可能性だって有り得る。

嫌だ、そんなのは嫌だ。もう大切な人を失いたくない。私の中でそんな感情がぐるぐるとしている。

忘れていた呼吸を思い出して息を吸ったとき、辺りの匂いに思わずむせ返る。

そのまま私は膝を着き意識を手放してしまった。

――――――――――――――――――――――――――――

目が覚めると自分の部屋にいた。私はあの時の光景を思い出して飛び起きる。

レノンは?おじさんは?さっきまで考えていたことを思い返す。

「やっと起きましたか...」

副隊長の声が沈黙していた空気を打ち消す。声がした方向、声の主の方へと視線を動かす。

「副隊長...レノンは?おじさんは?」

私は思い出したかのように、2人の心配を言葉にして漏らす。

「...行方不明です、生死も不明、隊長とその隊そしてレノンさんもです」

ということはあの死体がレノン達のでは無いのだろう。まず死んでいないという事実に安堵した。

あの死体は一体?私は副隊長の言葉を聞き疑問を持つ。

「そして、貴女が見て倒れたあの死体ですが十中八九今回の立てこもり事件の犯人と人質だと思われます、恐らく第三者による介入が起きたことにより、あの死体と今回の行方不明事件が起きたと思います」

私は副隊長の話を聞いて落ち着いてきた。そして私を咎めることを副隊長はしなかった。

きっとそんな事を気にすることないくらい今回の事件は深刻なのだろう。

ひとまず生きているかもしれないと知ることができただけでも希望を持てる。

「...落ち着いてきましたか?」

どうやら顔色を変えずに考え込んでいたのが、副隊長を心配させたのだろう。

私は少し驚き、副隊長に対して声をかける。咎めなかったのは私が心配だったからなのだなと理解した。

「大丈夫、ふふっ、副隊長は私のことを心配できるのね、てっきり仕事人のような感じを抱いていたわ」

私は自分のことを副隊長が心配してくれた事実が嬉しくて、少し笑みを零す。

「失礼ですね、我輩だって普通に人です、それでは我輩はここで」

そんな事を言いつつ、私の部屋にあるテーブルの上にメモのようなものを取り出し副隊長は出ていった。

私は起き上がるとメモの内容を確認するためにテーブルへと向かう。4つ折りされたそれを開いて見ると、

"今回の事件であの死体が隊長たちのもので、皆さんは殉職したことになっています。

しかしながらあなたを回収する時に見たあれらの血液の様子からあの死体は我輩達が侵入する前に殺されたと思われます。

そしてあの家を調査した結果も異常なしでした。

余りにも怪しい動きなので我輩の方から調べておきます。''

そして最後にこう記されていた。

明日また貴女の部屋で会いましょう、と。

――――――――――――――――――――――――――――

我輩は部屋を出た時に渡すことの出来なかったもう1枚の紙を懐からとりだす。

「貴方もつくづく悪い人ですね、隊長、しかしまだ生きている...まだ約束は果たしませんからね」

そんな事をつぶやきながら我輩は丁寧に折られた手紙を懐に、元あった場所に戻した。

♢ココ最近の執筆意欲がわかなさ過ぎてストーリーが大変でした。受験勉強があるため、色々ストレス抱えたり、体調崩したりで大変です。不定期になりそうですが完結はさせる!ので気長に待ってください。

Xの方も始めたので、僕の身近な話や、小説の進度など呟くのでぜひ見に来て!

X:@Bluebell_Ms0206

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