64話:勇者達の処遇
レイドは現在、ミレーティアとアルミラースを連れて謁見の間へとやってきていた。
玉座の間には魔族の幹部たちが、レイド達三人を凝視していた。
バルザークは現在治療中の為に欠席となっている。
「諸君、此度はご苦労だった。四天王や幹部たち、レイドのお陰もあってこちらの被害は少なく済んだ。だが、散っていった者達へ、妾は心から感謝と敬意を授けよう」
レイドや人間形態のアルミラース、ミレーティアを除き、その場の全員が跪き頭を垂れる。
「面を上げよ」
フランの声でその場の全ての者が顔を上げる。
「それでレイド」
「ああ」
「その二人が?」
「そうだ。皆に紹介しよう」
そう言ってレイドはアルミラースとミレーティアの二名をこの場のみんなへと紹介する。
「こっちがみんなも知っている暗黒山脈の支配者、煉獄龍王アルミラースと、その娘、ミレーティアだ」
俺の言葉に合わせてアルミラースとミレーティアが前に出る。
「アルミラースだ。煉獄龍とも呼ばれている。我はレイドの友だ」
それだけ言うと何も言わなくなった。
「わ、私はミレーティア、です……よろしく、です」
人見知りが発動しレイドとアルミラースの蔭へと隠れ頭を下げた。
そこでイリーナが手を上げた。
「一つレイドに聞きたい」
「どうした?」
「敵ではないのだな?」
「そうだ。だがアルミラースは俺の友人だ。魔族の敵でもなければ味方でもない」
そう言うと他の者からも声が上がった、
「ではなぜ戦闘に参加したのだ?」
「それは――「我が話そう」そうか」
アルミラースが割って入って説明をした。
「レイドとは先も話したように友人だ。我はその友の為に力を貸しているだけの話。娘のミレーティアに、ただ世界を見せたかっただけだ。娘は当分世話になると思うが、よろしく頼む」
「そ、そうですか」
圧倒的強者を前に委縮したようにする幹部の魔族。
「他は何か質問のある者は?」
フランが問う。
「ではアルミラースに問おう」
「ふむ。久しいな、魔族の娘よ」
「そうだな。とは言っても結構経つがな」
「あの時よりは成長したようだ」
「お世辞か?」
「好きに捉えろ」
フランは聞く。
「どうしてこの戦争に参加をした?」
「それは友のため、と人間に我が魔族側へと付いていると思わせるためだ」
「片方に味方しても良いのか?」
「ふん。どうでもよかろう?」
「じゃな」
この話は終わったとばかりにフランはレイドを見た。
「それで――本題はこやつらだろう?」
そう言ってフランは、いや。その場の全員が簀巻きにされている勇者達を見るのだった。
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